田谷の青面金剛

所在地:京都府天田郡夜久野町
府道56の天谷峠手前(峠を越えると出石郡但東町)にある。
ちいさな祠の中をのぞき込んで驚いた。それはあこがれの青面金剛だったからだ。 こいつはとにかく派手な格好をしているので見ていてとても楽しい。 これは庚申の神様ということで祀られていますが、元来は疫病を流行らせる悪神である。

『寛政十一(1799年)巳未十一月吉日』とある。翌年が庚申の年になるのでその前年に作られたと いうこであろう。表情はご覧のように恐ろしく、上部には太陽と月、六臂の右手側には 三叉戟、剣、矢。左手側には宝輪、弓、人間を頭からわしづかみ。雄と雌のにわとり。 邪鬼を両足で踏みつけ、三猿(見猿、聞か猿、言わ猿)と多くのアイテムが 所狭しと並べられている。二童子を従え、頭にどくろをのせているのもある。 こしてこれらすべてのアイテムが庚申に関しての意味づけがある。

青面金剛の表情は怖い。あまりに怖い顔なので中にはわざとユーモラスな顔にしている所もある。 地域差によるそれらの表情を見比べたり、持ち物の違いなどのチェックもおもしろい。 しかし、ここの表情はダイレクトに怖いなあ・・・。

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