こけ地蔵

所在地:加古川市東神吉町

ここの道(加古川ウエルネスパークから平荘湖への道)は いままで100回以上は通ったことがあるのに、ぜんぜんこの石仏があるのに気づくことす らありませんでした。

のぞき込んでみると桜と椿の木の奥に前傾の姿勢を保って立っている石棺がある。 さらによく見ると椿の幹がこれ以上倒れないようにと、しっかり支えているのが判る。 幅107cm、高さ130cm、厚み35cmの石棺に地蔵菩薩立像の浮き彫り。


何度起こしても倒れるといういわれがあるが、今では椿の木がしっかりと支えている。 無粋なつっかい棒などでないのがうれしい。表面が黒く焦げているように見えるのは 陰陽師として有名な芦屋道満による火の玉がぶつかった跡という話しもある。

彼の式神である火の玉がこの地蔵に何度もぶつかり、 そのためにいつも傾いているということである。この火の玉は「道満の一つ火」と 呼ばれ人々から恐れられていた。

別の話ではこの芦屋道満が阿倍清明との陰陽の術比べで負けてこの播州に 戻ってきが、都が忘れがたく石の地蔵を担いで都へ行こうとした。しかし ここで地蔵がだだをこねて一歩も進めなくなったので置いていった・・・・とか。 この神吉町自身が芦屋道満の修行の地だったといいますから、そういういわれが あるのでしょう。

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