一本松の八つ仏

所在地:加古川市志方町

堂山の六地蔵で写真を撮っているとおじさん二人がやってきて ちょっと話をしました。「この近くに石仏ありますかね?」「あるで〜。ここから東の方に行ったら、 八つ仏(やつぼとけ)ってのがあるから行ってみい」

その日はもう夕暮れが迫っていたので、後日早朝に付近を探索してみた (あれだけの会話の情報で・・・・)。田圃の広い舗装農道をゆっくりと 走らせていると、近所にお住まいと思えるおばあさん達がある方向に歩いているのが見える。 そちらの方向を眺めてみると・・・・、ありました!志方一本松の集落から東に農道を行って 田圃の北端を見れば見つかるでしょう。

トタンでラフに囲っているだけの祠の中に大きな石造物が安置されているのが遠くからも確認できる。 おばあさんのお詣りが終わるのを待って写真を撮る。


横に加古川市の立てた表札がある。『この石仏は、大型の家型石棺の蓋に八体の仏像を 彫ってあり、俗称“八つ仏”として祠れています。この石棺は、後ろにある古墳から 出土したものでしょう。石仏に銘はありませんが、南北朝時代に造られたものと思われます。 ・・・・・・』とあった。

裏から見てもきれいな家型の形状をとどめているのが判る。高さは地上に出ている所だけでも 150cm以上ある。中央部分の少し凹んだところに大きく四体の仏が薄彫りであり、 左右に小さく二体づつ、合計八体の仏がある。一体だけ錫杖を持っているので 地蔵菩薩と思えるが、それ以外はなんの仏かはわかりません。

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