銀山街道の石仏その1

所在地:朝来郡生野町
銀山街道の石仏と銘打って生野の市街地から 黒川へ行く国道沿いの石仏を数回に分けてご紹介します。まずは最初として ちょうど白口との三叉路(つづら橋)付近にある石仏。
このトタン屋根の祠の奥は岩をちょっとくり抜いた空間になっていて、そこには 地蔵菩薩が祀られている。それがここのメインだと思うが、私は横にある 石仏達の方に目がいく。
祠の横の岩壁、3mほどの高さのくり抜かれた穴に不動明王と、ちょっと下のテラスには 行者像。歩いていてもここに視線が行くことはなかなかないようなポイント。
拡大しました。行者像の右手には穴が開いている。錫杖が差し込まれていたのでしょう。
さらに下には道標の石仏が二体。
向かって左はたぶん弥勒菩薩。頭上に『東』とだけ文字がある。 右は地蔵菩薩。蓮華座の下に『道』とある。左右にはそれぞれ 『前 作畑 多可郡   上 丹波 黒川』とある。前とは、白口方面のこと。 白口峠を抜けるとそこは神崎郡の作畑からさらに多可郡へと続く。 白口は生野でももっとも古い銀鉱山のあったところ。そしてその方向は 銀を運んでいった街道でもある。
上の黒川はそのものずばり黒川の集落。その先は青垣峠を抜けて丹波を経て京都へ。 年代は彫られていないが案外最近のもののように思える。

表紙にもどる