胴切れ地蔵

所在地:加古川市

このコーナーで紹介する石仏達は、 山に行く途中とか、山の中でみつけた石仏がほとんどです。どうしても山行きが主体なので そうなってしまいますが、もちろん町中にもすばらしい石仏が多いです。
西国街道オープンで明るいお堂

加古川の市内を東西に貫通している国道2号線。それに平行してあるのが旧西国街道のこの道。 街道なのでお寺とか神社とか旧跡が多い。その中で、ここJR加古川駅の近くにあるのが この石仏です。


首から下をすっぽりと覆い隠すように前垂れが掛けられています。それを裏返しにすると 地蔵菩薩の姿が現れますが、おへその所付近からスパッと真一文字に胴が切られています。 その傷口を隠すための長い前垂れだったようです。信仰する人々の優しさがそこにあります。


加古川市の案内板がある。
『全長101cmの石材に全高67cmの地蔵菩薩が彫られており、石棺材を 利用して作られたと思われます。伝説では、この地蔵さんを深く信仰していた人が、うっかり 殿様の行列を横切ったために、共侍に無礼打ちにあい胴体を真っ二つに切られてしまいました。 ところが、ふと気が付くと自分の胴体はなんともなく、地蔵さんの胴が真っ二つになっていました。 以来、地蔵さんが自分の身代わりになって下さったと、一層深く信仰するようになったといわれています。』


いっしょに見に行ったNさんは最初から二分割で作られた石仏ではないかという説を唱える。 確かにこれだけきれいな切り口を見せられるとそういった想像もおかしくない・・。

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