所在地:加西市福居町 長円寺には四国八十八箇所の巡礼路があります。ルートは数字の『8』の字のようにあり、 一筆書きで一周できるようになっています。 その最上部には東屋と、その隣には大岩の上に蔵王権現の石仏もある。 これはこれでなかなか見応えのあるものです。 八十八の石仏はそれぞれ石の祠に収められており、御大師さんと一対になっています。 つまりどこにでもある八十八箇所の石仏と言っていいでしょう。 それらに混じってちょいおもしろいものもありました。
そうではありません。これは『十夜ヶ橋(とよがはし)』と言われ、弘法大師がこの橋の下で一夜を明かした 時、一夜が十夜に感じられたという逸話から名付けられた橋です。 今もコンクリート製の橋が愛媛に現存しており、TVで見たとき、 橋のたもとには寝姿の大師がお祀りされていました。
そうではありません。これは『種蒔大師』といいます。大師が今の鳴門市を通過したとき、 自ら鍬を取り、米麦の種をまいて、農業奨励、真言の教えを説いたという。 『種蒔きし、稲穂みのりて、栄えゆく 大師の恵み、仰げもろびと』
これこれ、こんなところでうたた寝をしてはいけませんよ。 そうではありません。四国霊場9番の法輪寺は『涅槃釈迦如来』が本尊です。 その涅槃の姿の石仏がこれです。下の基台には嘆き悲しむ動物たちが 彫られています。そして天上からは雲に乗った菩薩たちが 釈迦を迎えに来ています。その菩薩たちはまるで折り紙のような簡素な姿なのが おもしろい。
「え〜、さばはいらんかえ〜」って荷売りの魚屋かい? そうではありません。『さば大師』その人です。 この逸話は百代寺の鯖大師で説明しています。 フランス人に説明するときは「Ca va?」って言うのかな。
一番よかったのがこの石仏ならぬ、石像。この近所に住んでいた 村の仲良し三人組が四国霊場を訪れた記念にこのレリーフを造ったようだ。 ちょっとづつ姿が違っていて、それが妙なリアル感をかもしだしています。 なかなかすばらしいアイデアではないでしょうか! 表紙にもどる |