真空管アンプ製作記

その2

真空管アンプを作るのは初めてではありません。 何歳だったかは忘れましたが、初めて作ったのは6BM8(3極と5極の複合管)の ヒーターが50V仕様だった50BM8でトランスレスのアンプを作りました。 理由は単に電源トランスがいらないということと、片チャンネルにつき真空管が1本で済むということ。 そのために子供でもなんとかなる予算だったのです。

ほとんど技術も知識もなかったために片チャンネルだけハムに 悩まされあまり良い出来ではありませんでした。 そのためか、それ以降は半導体のアンプばかり作ることになります。

当時は最新の技術、素子こそがすばらしいものだと思いこんでいましたが 年を経るとそうではないということがうっすらとわかってきます。 100年近く前に設計製作された真空管が現役でアンプに組み込まれている 事実を見てもわかります。 電気的特性だけでは語れないなにかが存在するはず。

今回はその謎を体験したくて再度真空管にチャレンジしてみます。

若い頃のように必要なパーツを買い集め、アルミのシャーシに穴をあけたりする 気力と時間がありません。それに知識も技術もすっかり衰えています。 そういうことで今回はキットを組み立てるべくWEBで適当なアンプを物色してみました。 その結果、コストも安く、見栄えも良く、なにより回路も、使われているチューブも そそられるようなアンプを発見。

それは ザ・キット屋 という 真空管オーディオの専門店にあった『VP−mini88MKU』というキットです。 前段に12AX7を使用、終段はKT−88をシングルです。 WEBで確認しましたが、フロントパネルのできの良さなどは到底 自作ではできそうになく、キットにありがちな安っぽさはまったくありません。 はたして昔取ったなんとやらが発揮できるのか・・・。

その3へつづく・・・。




雑記帳表紙へもどる