はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『千種』を参照していただくようお願いいたします。 2017. 7.16. 日曜日 晴れ 気温 ふつう
前回、自転車で千種の山中をうろうろしたのだが、今回は塩地峠から鷹巣への尾根を歩いてみる。 スタートは県道72沿いにある河野(けごの)の一里堂横の駐車場を利用する。 駐車場の裏側が千種川なので鮎釣りの車が一台止まっていた。 「おたくも釣りですか?」と聞かれたので「あそこの山に登ります」というと この暑いのにというように半ばあきれた表情だった。 準備をして9時15分スタート。 |
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一里堂の駐車場がスタート | 入口には道標がある |
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塩地峠の入口はこの一里堂からも見えている。そこには道標があって『アーンクの種字の下に 光明真言供養 右 ふなこし 左 やまさき』とある。道標の上には 塩地峠の歴史的説明板もあり、読んでみて峠までどんな道なのかとても楽しみだ。 |
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最初は良い路面 | 六部さん |
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入ってすぐは墓地もあるために路面は良い。一つ目の谷にある堰堤をグルッと回り込むと トタン屋根の『六部さん』がある。中には石塔が祀られていたが六十六部廻国供養塔だと 思われる。写真に撮って後で見たが写りが悪くて彫られている文字は判読できなかった。 墨書きで御詠歌が書かれていたがこれも判読できず。麓のお年寄りはここまでお詣りに 来ているのかな。 |
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二つ目の堰堤を越える | 崩落して細くなっている |
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どうしても広い谷を越える箇所は崩落がひどい。二つ目の堰堤を越えて振り返って見ると 真新しい堰堤とともに峠道を支える石積みも残っていたりする。 そんな昔の補修も時間の流れには勝てないようで、とても馬が通過したとは思えないような 箇所もある。 |
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古道歩きは楽しい | 小橋を渡る |
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ここを左に折れたら峠だ | 塩地峠に着 |
路面が良ければ次回はMTBを持ってきて乗りたいと思っていたが 片足を乗せるのがやっとというような所もあるし、ガレガレの所もあるしで 歩きしかダメのようだ。
自分が歩いている道の右下、あるいは左上に別の道があったりする。
たぶん改修前のさらに古い道なのかもしれない。
歴史の古い峠道を歩くとそういういくつもの道筋が平行してある。塩地峠には10時15分着。
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峠から北へ | 赤松の急斜面を登る |
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峠には地蔵堂があると入口の説明板にあったのだがなんにもなくて、どうやら大沢の方へ降ろされているようだった。 その大沢方向を覗いてみるときれいな路面が続いていた。こちら側だとMTBは乗れそうだ。 さて、これからどうするか。ピストンで帰るのはおもしろくないのでここから北に登っていく。 昼から天気が崩れるというのが不安だったが、それ以上に赤松エリアから646ピークまでが 思いもよらず藪だったのと暑さのせいもあり一気にスタミナを失う。 |
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646を過ぎて尾根は良くなる | 『D』でかなくそを見る |
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646で水分補給と小憩。頭から足まで汗でびしょびしょ。ふらふらの頭で二度ほど ミスコースをしかける。『D』の鞍部で大量のかなくそを見る。こんなところでも野だたらが されていたようだ。ここでTQFさんから携帯が入ったので、ここからエスケープしようと 泣きを入れると最後まで行くようにとお達しがあった。 |
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点名『下河野』鷹巣では『しもとっさこ』 | かなくそ道の峠に着 |
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ランチを済ませるとちょっと元気も出てきたので予定のコースを行けそうな感じがしてきた。 涼しい風も吹いてきたし(雨の予感)藪もなくなったのでペースははかどった。 標高720mの点名『下河野』(鷹巣の藤原さんから教えてもらった名前は『しもさっとこ』という。)には12時半。
展望もなく魅力的な山頂とは言えずさっさと下山。降り立った所はかなくそ道に通じる峠。
そのかなくそ道は見える限りきれいでMTB的にはそそられるが下山コースへ急ぐ。
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鉄橋を渡る | 『鷹のとやのたわ』に立つ |
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関電巡視路の鉄橋があるのでそれを渡る。すると足元にはこれまた大量のかなくそが落ちている。 ここから巡視路で鉄塔へ行くと大展望なのだが雨が気になるのでパス。鉄塔の先にある 大鳴山にもいつか行きたいなあ。
数段にもおよぶ耕作地跡を過ぎるとそこは鷹巣と下河野を結ぶ『鷹のとやのたわ』という峠になる。
古くは両側の村で往来があったというが現在は道は消失していると聞く。
先ほどの点名『下河野』を選点した昭和44年に選点者は下河野から歩いてこの峠に来たと記録にある。
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確かに道は無くなっていた | 岩塊の斜面もある |
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周囲を見ながら谷を下って行くが確かに道は消失しているようだ。 川が現れると周辺の浸食などでさらに歩きにくくなる。 現時点では流れがないので道は無くとも難なく下れる。 川は北からの谷と合流する 『K』地点から現れる。予想通り歩きにくくなる。しかも雷鳴が聞こえ始め、やがて雷雨に。
リュックから傘を取り出してカメラをリュックにしまう。 激しい雨の中慎重に下って行くがこの先 どうしようかと思っていたらいきなり左岸にソマ道が出現。これで助かった。 そのソマ道(昔は鷹巣へ行く峠道だった?)を下って行くと滝が出現。 |
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戌ヶ谷の滝(暗い中携帯で撮影) | 耕作地跡もある |
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『戌ヶ谷の滝』と呼ばれる滝が現れた。リュックカバーをしているのでデジカメは取り出せないし、 しかたなく携帯で撮影。この周辺には石碑とかお堂の跡もあるみたいで再訪してみたい。 とにかく雨で身動きがとれない。
すぐに堰堤となるが雨は突然止む。雨もさることながら全身汗びっしょりで 傘の役目はなんだったのか?デジカメを持ってもう一度滝に戻る元気はない。 |
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宍粟新四国88箇所の12番札所 | 県道から振り返る |
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害獣避けの扉を抜けてお堂で休憩。最後の水分補給を終えて県道へ。 民家の裏側から横へ抜けるように下るのでこっそりと?行く。 ちょうど下河野のバス停のところ。宮前橋が正面にあり、そこのスペースにも 駐車できそうだった。 一里堂には14時ジャスト。速攻でエーガイヤの温泉に直行したのは言うまでも無い。
今回の塩地峠〜戌ヶ谷道の地図は
こちら(約600k)
でごらんください。 |