はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『智頭』、『郷原』を参照していただくようお願いいたします。 2016. 7.18. 月曜日 曇り 気温 暑い
ここは何度も訪れている。地形的に気軽に周回できるコースがいくつか設定できるのと、 こんな山奥にもかかわらずカフェがあって下山後にそれを楽しめる。 今回は前から思っていたMTBでの周回を楽しんでみる。暑いのはわかっているので ゆっくりのんびりとやってみる。 |
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集落の入口に駐車場がある | 六尺道を行く |
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智頭の町から舗装の山道を登ってトンネルを抜けると上板井原の集落となる。集落の奥には 車を止めにくいのでトンネルを抜けた所にある駐車場に車を止めて準備。 すると次々に車がやってくるので聞いてみると、ここに移住してきた染色家の ワークショップに参加するためという。
準備を済ませて8時50分スタート。集落への舗装路もあるのだが川向こうにある六尺道を行く。
ここは道路が出来るまで村のメインストリートだった。もちろん車は通行出来ない。
人と自転車だけの道だ。
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火間土さんの前を通過 | 歩とりさんの前を通過 |
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六尺道沿いには二軒のお店がある。『火間土』さんは老夫婦がやっている文字通りかまどで炊いた ごはんをたべさせてくれる。『歩とり』さんはきれいなお姉さんがやっている古民家カフェ。 その先で集落は終わり舗装路は続くものの山に挟まれ耕作地のある谷道となる。 |
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左は杉森集落へ。右を行く | 背の高い稲木 |
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水車小屋を過ぎ炭焼き小屋を過ぎると分岐がある。左は杉森集落へいく方向で、道標には右に『Bコース登山口』とあるので 右を行く。この奥にも耕作地跡があり道沿いには稲木(この地ではどういう呼び名か不明)もあった。 集落内にも見たのだがそれは稲ではなく大根を干すもののようだった。
Bコース分岐に到着したがそのまま直進して谷を詰める。この谷の終点には智頭農林高校の演習林実習棟があり、
そこから峠道があるはず。その道で大江という集落に抜ける峠へ再訪してみたかったのです。
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実習棟に到着 | 鉱山跡?? |
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Bコース分岐から実習棟まではだらだらとした登りとなる。車止めのチェーンをまたいで越え実習棟には 9時45分。ほとんど歩くような速度で到着、普通に走ればこんなには時間はかかりません。 周辺を観察してみると実習棟には電気が来てないようだがプロパンを置く場所はある。 電気は発発で発電しているのかな?峠道は炭焼き窯の横手からダート作業道がそれらしい。 歩き始めると目の前には荒涼とした斜面が広がっていた。
上板井原にはマンガンの鉱山があったというのでここがそうかと思った。ところが火間土のおじいさんに
聞いたところBコース分岐から実習棟へ向かう途中の右手の山がそうらしい。
今は植林しているのでわかりにくくなっているという。このズリ斜面のようなところは
茅刈り場跡だということだ。
峠道だとは思うが作業道として整備しなおしているので古道の雰囲気はまったくない。 途中に分岐があってそれは右へ登るのが正解だが正面奥になにがあるのか探るのもおもしろそうだ (その時点ではまだ鉱山だと思っているので)。
さらに行くといきなり終点となる。そこから尾根への踏み跡もないので作業道の途中に
古道の分岐があったようで峠からの下山時にそこがわかった。
この場はしかたなくそこから斜面の激登りで尾根に出た(MTBは作業道の
途中に置いている)暑さで頭がボーっとしてなければ
冷静に地図読みで発見できる場所だ。
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2012年のときのテント | 今回来てみると・・・ |
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斜面を登り切ったところは峠ではないので引き返して峠へ向かう。峠はわかりやすい 切通しではないのでわかりにくい。2012年に訪れたときには山階鳥類研究所の調査用テントが あったのだが今回来てみると立派な小屋になっていた。ということは今後も調査が続くということかな? |
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小屋の真裏に下山道がある | Bコース分岐 |
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周辺を探してみたが前回同様に大江へ下る道と石仏はなかった。もとに戻る正規の道は小屋の 真裏にある。これが本来の古道かもしれない。作業道に出て改めてここだったのかと納得。 そのまま下りきって、実習棟も素通り、舗装路を駆け抜けてBコース分岐に着。 10時40分。実は寄り道がたたってこの時点でグロッキー。 |
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稜線が見えてきた | 稜線上に見覚えのある道標 |
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Bコースの林道はごく普通の未舗装林道。所々に分岐があるので地形図とGPSで確認しながら 進んでいく。渓流沿いなのでアブなどがうるさいが自作の虫よけのおかげで刺されることはなかった。 漕ぐ力はなくなっているのでとりあえず押し!!やがて登山道様になるので押したり担いだりで 稜線着。稜線には見覚えのある標識あったが、すぐ横手には見覚えのない送電線鉄塔もあった。 とりあえず展望広場はすぐそこなのでそこで昼食としよう。
展望広場には杉の苗木が植えられていて展望がなくなっていた。というか、送電線鉄塔そのものが なくなっていた。さきほど見た鉄塔がそれに代わるものだった。 暑さで固形物がのどを通らない。こかげでまどろんでから再スタート。11時55分。
藤見平は鳥取市遠望とあるが木々の成長もあるし、天気も悪いのでまったく見えない。 その先から雑木の尾根が続く。登り返しのある広い尾根でへ野鳥の鳴き声がすごくて 思わず立ち止まって聞き入る。 |
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距離は短いけど極楽尾根 | このへんもまあまあ |
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716からの下りも楽しみにしていたのだが周辺で小規模の伐採がされていて尾根上に 倒木があって思うように乗れなかった。 |
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峠手前にある新たな展望地 | 西野越えの峠 |
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峠に降り立つ手前に新たな展望地ができていた。そこにはなにやら苗木が植えられている。 しばし涼しい風に吹かれて周辺を見る。そして石仏のある西野越えの峠には12時25分。 とてつもなく汗をかいてしまったので体中のミネラルが流れ出ている。足はもう攣りかけて 悲鳴があがりそう。ここで下山をしようかと谷を見ると結構荒れていて踏み跡が見えない。 それは新設の作業道を造るときに出る土砂が原因のようで、なんだかそこからの下山する 気がうせてしまう。こうなったらやけくそで海上山まで行ってみようと思い立つ。 |
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峠はこんなふう | 一気の激登り |
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しばし峠を見渡す。 元気があれば逆方向になるものの新設の作業道を走ってみるのもMTB的にはおもしろそうだ。 逆方向には 新しい道標があって、本来は西野へ下る峠道が現在は林道になっているためか、その行先が 西野ではなくちょっと離れた毛谷となっていた。
力を入れると足が攣るのでそろそろとMTBを担いで登っていく。標高差170mで
休むところのほとんどない辛い登りだ。
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標高最高点でしかも大展望 | 右手斜面はスキー場跡らしい |
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標高最高点には13時ジャスト。ここはほんとに大展望で唯一見えにくい北方向も鳥取市街地と 日本海が見える。東方向に目を凝らせば綾木峠横の鉱山跡、鳴滝山、東仙など。 真正面には沖の山はもちろん、西には那岐連山もばっちり。
足の状態が最悪でもここからの走りを楽しみたいがために担ぎ上げてきた。 上のGIFアニメにあるように最高点からはおもしろく乗れる。 言い忘れたが6年前に来たときは周辺は茅が生い茂っていたのに丸坊主になっていて驚いた。 |
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よだれが出そうな尾根 | 海上山到着 |
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最高点から海上山まではおもしろく乗れる。その展望のない海上山には13時15分。 あとで考えたら今日は海の日でそれにふさわしい山行きをしたことになる。 しかし、ハイカーにはまったく出会わなかった。 |
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2010年の『L』地点から板井原へ下る作業道 | 今回の様子。道が不明瞭になっている。下りきれるのか? |
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海上山からは乗れたり乗れなかったりが続く。ほんとうならば牛臥山から古峠までが よく乗れる場所なのだが足はほぼ限界に来ている。そこで『L』地点にある分岐から板井原へエスケープを 考える。ところが『L』から板井原方向を見てみるとなんだか途中で作業道が途切れているように 思えた(6年前に見たときは下までありそうに見えたのですが・・・)。 もしそうならここまで引き返す体力も残っていない。よし、こうなったらMTBをひきずってでも牛臥山から古峠へ行くぞ。 |
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牛臥山 | 石柱の後ろから撮影 |
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へろへろで牛臥山には13時40分。下界を見ると智頭の市街地が丸見え。正面には籠山があるもかすみで きれいには見えない。 ここまで来たらあとは下りオンリーなのでMTBを引きずるのも楽だ〜。 |
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洗足山から三角山への稜線が見える | ここを引きずるのはもったいない |
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6年前は歩きだったがそのときにこの尾根を歩いてみてひょっとしてMTBで 遊べるのではと感じたように『N』のポイントからはおもしろく乗れる。 足は攣っているがそんなこと言っている場合じゃない。 |
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古峠に着きました | そこにはなぜか用瀬町の看板が |
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古峠手前は激斜面なのでおそるおそるMTBを持って下るが足は悲鳴を上げている。 その古峠には14時20分。そこにはなぜか隣町の用瀬町の看板があった。 『用瀬アルプス登山マップ』と銘打っており、さきほど見えた洗足山から三角山へルートが 書かれている。洗足山までは縦走したことがあるのでいずれまたその先も行ってみたい。 (ちなみに智頭町が発行している観光マップは内容が更新されてなくて、無くなっているものもそのまま 記載されていたりする) |
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峠道も上の方は乗れるほどきれい | 舗装路に出ました。向こうは駐車場 |
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峠道の上の方は路面もしっかりしてスイッチバックの乗れ乗れ道だったが下の方はあまり乗れなかった。 水の湧き出たジトジトの箇所を飛び石でクリアして舗装路に出た。14時半。 そのとたんに両足がビリビリと攣ってしまう。そのまま駐車場まで行って帰ろうかと思ったが 体がオーバーヒートなのでビリビリしながら板井原の歩とりさんへ・・。
かき氷を注文してなんとか生き返った。今回のコース体調が悪かったにもかかわらず案外早く 下山ができた。秋から初冬にかけてならもうちょっと余裕で楽しめると思う。
今回の板井原周回(海上山〜牛臥山)の地図は
こちら(約480k)
でごらんください。 |