はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『味取』を参照していただくようお願いいたします。 2016.11.13. 日曜日 晴れ 気温 ふつう
今年2回目になるこの山域。前回は真夏の暑い時期だったのと、スタート地点に設定した小城集落に 到着するまでに時間が掛かりすぎて、結果ショートコースで終わってしまった。そのときのレポートがこちら。 小城ブナ原生林
そのリベンジとも言える今回の山行きは小城(丸ズッコ山)から白菅山を周回するロングコース。
TQFさんと道の駅で合流して意気揚々と出発。前回とは違う道で小城を目指したがそれが裏目に
出てしまう。使った道の路面状態がひどくて途中から引き返すというトラブルだ。
さらに別の道を使い、ようよう小城にたどり着き
スタートは10時40分。これじゃあ到底白菅周回は無理っぽい・・・。
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スタート地点周辺の様子 |
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斜面をジグザグに少し登ると平坦地になる。ここが『大城ケ平』と呼ばれる箇所だと 思う。夏場の緑一色も良いが、今の時期の黄葉もすばらしい。 ただ、熊が出てこないか不安もある。 |
「大城ケ平」付近 その1 | 「大城ケ平」付近 その2 |
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『大城ケ平』から一旦消えかけた道を探し出して登っていくと前回ランチを食べた十字路に着く。 『ブナの原生林 ここから500m』の看板が目印。前回はこの近くでランチにしたが、 今回は休憩もせずに山頂へ向かう。
登りながら周囲を見るが、どうも黄葉は終わりのよう。ほんとはブナ黄葉を狙って
先週に登るつもりだったがその日は天気が悪くて今日になってしまった。
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頂上間近になるとフラットになる | 伐採された三角点ピーク |
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登りが緩やかになるとそこはもう頂上と言っていい。山上池の跡に気づくハイカーは いるだろうか?まれに少しだけ水の存在もあるが枯れ葉が積もるとまったく池跡とは わからない。足を踏み入れるとズボッとめり込むのでそれだとわかる。
ここまでしっとりとした雑木の山だったのに山頂は乾燥した味気ない場所だ。
標高831m、三等三角点、点名『小城』には11時25分。さあ、次は白菅山だ・・・って、行けるかな。
すぐ下にある舗装路に降りるのではなく、日高町と香美町の境界尾根を南下する。
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山頂から下り始める | このコースは正解だったね |
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予想していたどおりというか、期待通りのブナと雑木の尾根だった。 舗装路に降りてしまうと地図にもあるようにグネグネと曲がりくねっていて 長い距離を歩かねばならない。この尾根だと距離も短くて歩くのも楽しい。 |
波打つような地形 | 空気もおいしい |
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日高町が見える | 黄葉が青空に映える |
別途地図の『B』地点でランチとする。すぐ真下に林道があるとは思えないほど 山の中という感じだ。TQFさんは聞こえなかったらしいが、どこからか人の声がする。 林道を歩いているのだろうか? ランチを終えて再スタート。ほんとは白菅山で摂るはずだったランチ。今後の予定は、 とりあえず白菅山までは登って、下山は ピストンで降りて、帰路は林道を歩いて小城まで戻ろうと話す。
その白菅山の登山口の直前までこの尾根を歩くつもりだ。
途中には砂鉄を採取した跡とか、カンナ流しと思われる溝などもあった。
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人の声がだんだん大きくなってきて | ここを下って林道に降りた |
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もう少し尾根を行く予定だったが、さきほどから聞こえてきていた人の声が このあたりでしっかりと聞こえてきた。大人の男性と子供か女性の二人の声だが なにを話しているのは内容はまったくわからない。「ここから降りて確認してみよう」と 『C』地点に降り立つ。
林道にも周辺にも誰もいなかった。声の方向は林道よりさらに下方から聞こえてくるが
そんな所に人がいるのだろうか?なんだか物の怪にたぶらかされているような感じだ・・・。
とりあえず白菅山登山口まで林道で行く。
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林道途中から見える | 白菅山の入口 |
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しばらくはつまらない舗装林道歩きとなるが、ふと、後ろを振り返ると最初に登った 丸ズッコ山とその後ろにある三川山が見えた。丸ズッコはその名にふさわしい姿をしている。 順光に映えてすごく良い色だ。
たいした距離ではないが舗装路を歩くのはなんとも苦痛。白菅山からはピストンで帰る予定なので
この林道を延々歩くのかと思うと気が重い。白菅山入口は13時10分。三叉路でカーブミラーが目印。
そのミラーには『白菅山へ・・』と書かれた紙片がぶら下がっている。
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出だしから良い感じ | すごーい |
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三叉路からすぐ尾根に取り付く。そこはすごいブナの尾根だった。 初めて来た山なのでそのインパクトは強烈だ。 誰も話題にしないのが不思議。この斜面をMTBでスラロームしたらおもしろそう。 ただ、山頂直下の斜面は急で息も絶え絶えになる。
山頂には13時30分。標高896.4m、三等三角点。登山口から山頂まで写真を見ての通り 下草はまったく無く切り開かれているが展望は無い。丸ズッコでもそうだが 昔は笹とかがうるさいほど生えていたと思う。
山頂から南方向に『笹原山 経由 三段山へ(勾配急)』という紙片がぶら下がっていた。
地形図にもネットにもない山名なのでどこだろうとTQFさんと話す。
反対方向には『和佐父峠へ』という案内があった。これは当初下山路に考えていたルートなのだが
やはり歩いている人がいるんだ。
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こちらも良いルートです | だいぶん標高が下がってきた |
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ピストンで帰るのかと思っていたら、いきなりTQFさんが「峠で帰ろう!!」と叫ぶ。 やった〜!!と私も心の中で叫ぶ。
案内板があるぐらいだからこちらのルートもルンルンルートだ。
なんの問題もなくずんずんと進んでいける。Pポイントまで何時間掛かるか
不安だったがこのペースなら早く帰れそうだ。
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『F』地点にも標識がある | 丸ズッコが近い |
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途中何か所か分岐らしきものがあるが基本道なりに進めばよい。問題はほぼ90度に 右折するポイント『F』だが、ここにも標識があって、しかもすごくわかりよい。 MTBがあれば気持ちよく乗れる尾根だ。 |
ママちゃりでも走れそう | 『G』のちょい手前で作業道に降りる |
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峠の手前で作業道に降りる。予想では15時を過ぎるだろうと思っていたが14時20分。 舗装路まで出ようかと思ったが地形図にある点線ルートをたどるとショートカットできる。 だいたいそういうことをすると裏目に出るのが常なのだが懲りない性格なので『G』から ほぼ廃道の旧峠道を下ることに。 |
滝のある旧峠道 | 民家と舗装路が見えた。『H』地点 |
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舗装路で延々と下るよりは多少やぶでも旧峠道のほうがおもしろいはず。 ただでさえ小城集落は廃村状態ですから旧峠道を利用している人はいるはずもない。 ほとんど消えかけたところもある。民家が(きれいな家だが無住)見えるころ路面を見ると きれいに石で補強された箇所もある。はるか昔はこれが重要な生活路だったという証拠。 |
集落に戻ってきました | 廃屋を抜けて神社へ |
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秋の夕日(山の中だと日の落ちるのが早くて夕日に感じる)を背に受けながら舗装路を歩いて小城の集落に着く。廃屋の脇を通って八坂神社へ。
TQFさんは丁寧に拝んでいる。この本殿の上が駐車ポイントだ。 15時20分。思ったよりもずいぶんと早く周回できて大満足。 TQFさんに感謝。
今回の小城(丸ズッコ山)〜白菅山の地図は
こちら(約280k)
でごらんください。 |