馬の頭

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『寺前』を参照していただくようお願いいたします。

2014. 1. 3.  金曜日  曇り時々晴れ  気温 ふつう

新年最初の山は、ありきたりだがやはり干支の山としたい。今年は午年で県内にはいくつか候補がある。 丹波の金山近くにある馬頭。朝来にある馬場山など・・・。その中でも夢前の馬の頭(うまのかしら)に 登ってみたい。2001年に鹿ヶ壺から登ったことがありがこれは簡単すぎてあっけなかった。

2009年にOAPさんと 殿廻山に登ったことがあるが、 そこにはちょっと心残りなことがあったので、できればそこから馬の頭に行ってみたい。 ということで一人では寂しいのでOAPさん、TQFさんに同行を願う。

小畑の廃校跡からおあつらえ向きに階段がある

小畑にある分校跡に近所の方の許可をもらって駐車。9時15分スタート。昔、分校前の道路を 拡幅する際に山側を削ったのだが、その時にあった山への取り付きも削り取られることとなった。 その後、階段の道が法面に再現されたのが今回利用する道だ。

支尾根までまっすぐに道があると思っていたが、写真で階段の見えなくなる所から踏み跡が怪しくなる。 しかし強引によじ登ればすぐに支尾根。そこからは快適に高度を稼ぐ。 この尾根を登りに利用したのは大柿さんからこんなコメントをもらっていたからだ。 「向かいの場所から見たらすごい岩場があった。修験場跡なんかがあるかも・・・・」と。

大柿さんが言うところの岩場北方向を見る

ありました! 大柿さんが言うだけあってすごい露岩です。残念ながら周辺には祠等の山岳宗教を匂わすようなものはなかった。 明神方向が見えるのだが南方向は霞であまりはっきりしてない。しかし、尾根の反対側にも露岩があって そちらは気持ちよく展望が広がっていた。

前回、殿廻山からこの尾根を下る予定だったのだが、山頂からしばらく下った所で谷へエスケープした。 というのもこの尾根に強烈な蛇結いばら帯があったからだ。今回、露岩を過ぎてもそれらしい 所はなかった。が、倒木が現れ始めた頃からそれは現れ始めた。しかたなく左の植林帯の斜面を へつりながら高度を上げる。

この先蛇結いばら帯なにもないような頂上

頂上手前もいやらしい倒木がいっぱいだ。それが頂上まで続いているので 倒木を乗り越えながら殿廻山の三角点(点名『小畑』)に到達。四等三角点、標高682.6m。10時40分。 三人ともこの長い登りですでにヘロヘロになっている。

兵庫県の遺跡資料では山頂付近に中世の遺跡があるという。 夢前町史では『殿廻構』とあるのでやはり砦跡のようだがそれ以上詳しい記述がなかった。 たとえこの頂上にそれがあったとしてもこの倒木では遺構の確認はできそうもない。 早々にあきらめて、いよいよ馬の頭へ再出発。

683ピーク、点名『菅生』鎌倉嶽の岩壁がすごい

山頂周辺はいやらしい倒木帯だが、北へ続く稜線に乗ると快適だ。下って登り返した683の ピークは切り開かれており金属標の四等三角点(点名『菅生』)があった。 ここには展望はなかったがその先は西方向が開けていて、まだ登ったことのない鎌倉嶽の屹立した岩壁が すごい。

お昼までに山頂というのは到底無理なので、798手前の風のない所で食事とする。 食事中に携帯をしようとしたら圏外。無線をしようと思ったら三人とも無線機を持ってきていないという 体たらく。

798ピークは鎌倉嶽との分岐ポイントあせびの中を縫うように進む

798ピークには12時25分。目的地はまっすぐだが左に折れると鎌倉嶽だ。 せっかく798まで標高を稼いだのに、ここからまた下って行く。 あせびのヤブなどもあって頂上が遠く感じる。左奥には山腹に古くからあるある別荘地の 関レークタウンが見えている。
山頂間近振り返ると殿廻山

馬の頭(うまのかしら)二等三角点、標高866.5mには13時15分着。殿廻に寄り道したために予定よりずいぶんと遅くなってしまった。 干支の登山と言うものの馬の頭は点名で正式名?はウリュウドと言うらしい。
馬の頭に到着明神だけ見える

ウリュウドとはどういう意味だろうか。すぐに思いつくのは『瓜生』だ。これは相生にもある地名で、ずばり瓜が生る土地という意味。 人の名字にもあるが、ここは山なのでそれではないだろう。他にも でっぱりとか岬、半島の意味もある。そういえば島根県大社町の宇龍もそんな感じの地形だ。

で、私が推薦したいのは『雨龍』すなわち水神ではないか。山は水を生む、その水神の住む山ということで ウリュウドとなったというのはどうでしょう?西を流れる林田川、南を流れる菅生川、東を流れる夢前川、 三つの川の源流部にあたるのがこのウリュウドと言える。

下山開始『G』を過ぎて歩きよい

13時35分、下山開始。樹間から雪彦の大天井がチラッと見える。 下りはじめはちょっとヤブっぽい。登りの尾根もそうだが、下山の尾根も情報が無いままだったので 果たして歩けるのかどうかもわからない。まあ、植林が主体の山塊なので大丈夫でしょう。 ただ、注意するのは途中にあるいやらしげな分岐『G』。
稜線と平行して作業道があるまもなく峠

GPSは使いようによっては非常に便利(しかし頼りすぎるのも危険)。おかげで『G』は難なくクリア。 歩きよい尾根を下って行くとどの辺から登ってきているのかわからないが稜線と平行するように作業道が現れる。 これで下山しようかという案も出たが、惰性でそのまま尾根を行く。 というか下りになると私はのろいが、OAPさんは姿が見えなくなるほど早く歩くので後を追うのがたいへん。
峠に到着民家の裏から道路へ出る

小畑と馬頭の集落を結ぶ峠には15時。地形図を見ればわかるが小畑と馬頭を結ぶ峠は ここを含めて三つもある。それぞれの名前とか成り立ちを聞いてみたいが知っている人はいるのだろうか? 峠からすぐに民家の裏手となり、そのまま道路へ。 駐車ポイントには15時30分。今年も安全に登山が出来ますように・・・。

今回の馬の頭の地図は こちら(約200k) でごらんください。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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