はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『谷川』、『比延』を参照していただくようお願いいたします。 2014. 7.21. 月曜日 曇り時々晴れ 気温 暑い
神戸新聞19日土曜日の夕刊におもしろい記事が載っていたとTQFさんからメールが来た。 あいにく19日は東京へ行ってたので夕刊は見てない。帰宅後、あわてて探し出してみると山に関する記事で、 加東市の最高峰に命名しようという内容だった。
記憶を辿るとはるか昔に 加東市最高峰と言われるピークには行ったことがあった。それは西光寺山から やしろ鴨川の郷へMTBで縦走した時に通過したのだ。いつの日かもう一度行きたいと思っていたので これは良いきっかけになりそう。 暑い時期なのでほんとは高くて涼しい山に行きたいのだが、超ミーハーゆえ、こんな記事を見ると行かずにはおれない。 土曜日の記事を読んで月曜日に登る奴なんて調子者は我々だけか?いや、きっと他にもいるだろう。 それも確かめたい。
さて、ルートだが、件の記事には加東市のエリアだけを歩いていくルートにしたいという。
ならばやしろ鴨川の郷から登るしかないだろう。
TQFさんとやしろ鴨川の郷で待ち合わせをして8時スタート。ここの裏山は 『鴨川ひびきの森』という名前で遊歩道が整備されている。途中まではそれを利用して 歩こうという計画です。 |
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遊歩道を行く。分岐に注意 | 展望の東屋に到着 |
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木橋を渡って大岩のある分岐で『展望台』と書かれた方向へ行く。ジグザグの登り道は さほど急ではないが、とにかく暑い。二人とも暑がりなのですでに汗びっしょり。 そうこうしているうちに展望台に到着。8時20分。
遊歩道はここで二手に分岐している。一つは万丈峠へ向かう道。もう一つは東屋の上から
『ウバメガシの林』へ向かう道。当然ウバメガシ方向へ向かうのだが、とりあえず東屋からの
展望を見る。
真下には『鴨川ひびきの森』の敷地と自分たちの車も見える。ここで注目してほしいのは 『しら坂トンネル』の真上にある大岩だ。多田繁治氏の著書にも書かれている大岩で、加東市側では入道岩と呼んでいるらしい。 西脇側では婆婆岩と言ってます。これを見たいがために何度か訪れていますが2007年 のコースが良いかも。 |
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この先がウバメガシの林 | そこからはちょいヤブ |
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シダがうるさくなる | デカンショ街道が見える |
『ウバメガシの林』には8時半。小さな広場になっていて周辺は名前のとおりにウバメガシが多い。 残念ながら展望は皆無。そのまま広場を突っ切ってさらに奥へ。 薄い踏み跡と残置テープが目印となる。三角点『上鴨川』に近づくにつれて徐々にシダがうるさくなる。 三角点ピークには8時55分。特に特徴のあるピークでは無いので素通り。
三角点ピークからの下りはすんなりと下れる。下りきったところは重機で削り落としたような 鞍部。9時05分。鴨川の郷と別荘地を最短で結んでいるが、昔からも峠として機能していたのかは不明。 目の前には別荘地の舗装路も見える。 ここも長居は無用なので先に進む。 |
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手すりと階段がある | 階段が終わった所から振り返る |
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鞍部からちょこっと登るとそこには驚くべきものが。切りっぱなしの木材を使った階段と手すりがあった。 誰がなんのために造ったのかは不明。その階段を数十m登ると階段は終わる。後ろを 振り返るとさきほどの三角点ピーク。 |
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階段が終了すると道は良くなる | 『F』手前。後ろの大岩が気になる |
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階段が終わると道は劇的に良くなる(この状況は最高峰まで続く)。 傾斜のゆるい所、きつい所を経て『E』のポイントに着。ここで気になったのは 真南に踏み跡と残置テープの存在で地形図に点線もある。下山道の候補になるかと 帰路にここに踏み込んでみたが、途中で踏み跡は突然消失するので おすすめ出来ない。 そして、加東市と西脇市の境界に到着。ここも気になるポイントだ。 後ろにある大岩付近から下るとその境界尾根になるはず。 今回はパスしたがチャンスがあれば辿ってみたいコースだ。
『F』の分岐も要注意。ちょっとわかりにくいのでうっかりすると『?』マークから東へ
下ってしまう恐れもある。ここを左折すればあとはまっすぐで迷うような所はない。
標高618.2m、点名『大峯』には10時05分。尾根道のとてもピークとは言えないような所にあるので ともすれば見落とすかも。この点名も要注意だ。大峯というと奈良の修験道の山を思い浮かべるが、 実はここもそういう山塊なのだ。 宝暦年間(1751〜)、黒田庄の荘厳寺(しょうごんじ)から 西光寺を経て社町の朝光寺までの尾根伝いに修験のルートがあった。 これは仙峰修業(回峰入)と呼ばれ荘厳寺と朝光寺がそれぞれ隔年に行ったというのだ。 今回寄れなかったが、加東市最高峰からちょっと先には西光寺跡が存在していて ここも修験のコースだった可能性が高い。
数年前に
その故事を知ったのをきっかけに、私とTQFさんはその修験道を歩き通そうという
計画をしている。一気には無理なので小刻みに歩いていて、現在以上来ている。
今回、ここを歩いたので少し前進という感じかも。去年の
比延峠〜キリズメ行者山
を参照してください。
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特徴のある大岩を通過 | 1998年にMTBで通過 |
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この大岩が現れたら最高峰は近い。98年にMTBで通過したときに目にしていたので 覚えていたが、改めて見ると板状摂理のある流紋岩(たぶん)のようだ。このあたりは 1億年ほど前に噴出した火山岩と思われる。
加東市最高峰、標高648mには10時20分着。予定ではこの先にある大洞山と西光寺跡、そして 西光寺山で昼食の予定でしたが、TQFさんの体調もあまり良くなく、この暑さもあったので ここで昼食とする。 ここがどんな山名になるのか興味があるが、はたしてみんなが登るような人気のある山になるかどうかは 不明だ。ピークらしいピークではないし、展望も皆無なのが惜しい。ただ、西光寺山、 西光寺跡などの史跡などと組み合わせるとおもしろいかも。
食後、加東市と篠山市の市境も覗いてみたがここも歩けそうだ。
我々はピストンで引き返す。途中、『E』からあちこち(471付近)彷徨って
下山に適したルートを
探したが、結局推薦下山コースと地図に記載している谷に降りた。
ここは素直に『D』から下山するのが賢明かも。
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昔より荒れていた | 徐々に道は良くなる |
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大きく崩れた箇所などもあって昔来たときよりずいぶんと谷は荒れていた。ここをコースにするなら もうちょっと手を入れる必要があるかも。それでも徐々に道は良くなり、やがて遊歩道と合流する。 谷ノシリ池の湖畔では家族連れが涼んでいた。我々は汗びっしょりで鴨川の郷に帰る。12時25分。 もう少し涼しくなってから今回歩けなかった所を歩いてみたい。
今回の加東市最高峰の地図は
こちら(約100k)
でごらんください。 |