生野銀山トロッコ道を歩く

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『生野』を参照していただくようお願いいたします。

2014. 3. 9.  日曜日  曇り時々晴れ  気温 ふつう

なんとか生野を活性化したいと奮闘しているジローさん。そんなジローさんが こんな企画を主催することに。当日は毎年恒例の『銀谷のひな祭り』で、 そちらはにぎやかでもこんなイベントに参加する奇特な人はいるのだろうか? こんなポスターまで作ってがんばっているのを見殺しにするわけにもいかず、 早々に参加を告げる。

そのポスターを見るとトロッコ道は姫宮神社への橋の下を通過してすぐに終わりとなっていた。 ほんとにわずかな距離なのだが、それでも整備前は草ボウボウだったという。 徐々に整備して距離を伸ばすらしいがどこまで復活できるのか興味津々。

開催を知らせるポスター

スタートまでには時間もあるので同行のK山さん、作畑ガールと奥銀谷にある『喫茶 だんらん』でコーヒーを飲む。 ここにもトロッコ道の ポスターがあって、「今日はじろーちゃんのイベントがあるのよ」と、お店の人がほかのお客さんに説明をしていた。
これぐらいの人数が一番良いここがトロッコの入り口

奥銀谷の通りもひな人形見物の人通りがある。しかし、トロッコ道を歩いてみようなんて酔狂な人はいるのだろうか? 主催者であるジローさん自身もさほど期待していなかったようだが 思った以上の人数が集合場所である姫宮神社前に集合していた。 私もそうだが、最近の人はなにかしら知的好奇心をくすぐるようなイベントには敏感なのかも。

さっそくトロッコ道の入り口まで移動する。今日のイベントの規模とか意義からすると これぐらいの人数がちょうど良いかも。ジローさんの話もほぼ聞き取れているようで、これで100人越えなんかになると なにがなんだかわからなくなり、収拾がつかなくなるだろう。

つまづくことのない平面軌道アーチの石組と川面が美しい

トロッコ道の入り口にある案内板によると大正9年、現在の観光銀山から生野駅までの市川沿いに鉱石運送のために 敷設されたという。入り口からすぐの所に市川があり、民家裏と川のあいだの細い通路が軌道跡だった。 遊歩道として整備されているので幅500ミリの軌道跡はあるものの地面とは面一で、これならつまづくことはない 。しかしちょっと残念。
つまづいてもこれが良いここで終点

ところが途中からちゃんとした軌道が現れる。もちろん最近になってから敷設されたものだと 思うのだが(犬釘でなくボルトで固定されている)こちらのほうが断然雰囲気がよい。 ここを人力トロッコで走ったらさぞかしおもしろいだろう、などと想像も膨らむ。 終点から先は今後も整備の対象となるらしい。
姫宮神社の階段途中から振り返り見る

『トロッコ道を歩こう』というイベントはこれで終了?ここから姫宮神社へ移動する。ジローさんに 姫宮神社の祭神は誰かと聞いたら知らないという。調べてみると『豊玉姫命』だった。 豊玉姫命と言うと山幸彦の嫁はんになる神様で海(水)の神様であって鉱山とはあまり 関係がないように思えて不思議だ。
山神社へ向かう山神社から愛宕社へ

姫宮神社から山裾の道を使って山神社へ向かう。 山神社の祭神もこの時点ではわからなかったが帰宅後調べてみると、な、なんと(というか 山神社からも想像できたが・・・) 大山津見神(おおやまつみ)だった。彼は前述の山幸彦のおじいさんにあたる。 というこは豊玉姫命のおじいさんともいえるわけだ。

この神社の横にある谷の上には大日如来の磨崖仏があるという。 私的にはぜひともそれを見てみたいので先頭を切って谷へ行く。 雪で滑りそうな木橋を渡ってわずかに登れば岩盤にそれはあった。

磨崖仏がありました大日如来です

山神社にある案内板には室町末期のものとなっていた。円形に彫り凹められた中に如来像が 彫られている。大日とわかるのは線刻で彫られた手が智拳印を結んでいるからだ。 全体的は像様は専門の石工とは思えない簡素な感じがする。 ジローさんの情報によると谷のさらに奥には不動明王の磨崖仏もあるらしい。
謎の穴愛宕社

ここでUターンかと思いきや、せっかくここまで来たのだからすぐ上にある 愛宕社にも行ってみようということに。参加者が20名ほどだから、この狭い山道でもスムースに 移動ができるし全員の意思疎通も難なく図れる。

すぐそこに愛宕社がというところで変なものがあった。最初は昔からある手堀りの抗口かと思ったらそうではないらしい。 どうやら○○○の○○○○某グループが地権者(この場合姫宮神社かな)の許可も得ずに 勝手に穴を掘っているらしい。黄色い丸の岩は亀の頭で穴の中には宝物があるという。

愛宕社の扉には鍵がかかっており中に入ることはできない。ガラス越しにカメラで写してみると なんだか仏像もあるようだった。う〜ん、見てみたい。ということで下山をし、旧生野鉱山宿舎(志村喬記念館を 兼ねていて、岡田准一来館の写真があったりする)で12時40分解散となった。

今回の『トロッコ道を歩こう』の地図はありませんので冒頭のポスターの地図を参照してください。 ただし、磨崖仏の位置は大きく間違っております。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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