親不知

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『福知山西部』、『黒井』を参照していただくようお願いいたします。

2012. 3.25.  日曜日  曇り  気温 寒い

久しぶりにたぬきさん夫婦との山歩きだ。が、集合場所に着いてみると父たぬきさんは村の使役で来られないという。 さらに目的地の山は今日の天気では楽しい歩きができそうにない。そこで急遽、予備に考えていた 親不知に目的地を変更。穴裏トンネルを抜けて福知山の豊富用水池の入り口に車を駐車する。 ここがスタート地点です。8時35分。
用水池の入り口に駐車軽トラのおじさんと

いつもは鎖のゲートがあるのだが今日は開放されていた。念のために車はゲートの外に駐車して出発。 堰堤を歩きながら池の中央を見ると神社が見えた。なんの神社なんやろと二人で話す。 すると正面から軽トラックが走ってきた。話をするとその神社から 帰ってきたという。ここから見ると島のように見えるが、陸から突き出た突端にある神社なので歩いて行けるのだ。 おじさんいわく、4月の初めにお祭りがあるのでその準備?らしい。

豊富用水池は昭和14年に当地を襲った旱魃によりここに用水池を造ることが計画され、昭和16年から着工になったのだった。 しかし、戦争をはさんだため完成は昭和28年になったという。その完成と同時期にあの神社も造られたという。 それから毎年4月の初めに用水が豊作をもたらすことを神社に祈願するのだという。

問題なく歩けるまもなく市寺コースと合流

堰堤の終わった地点から尾根に取り付こうかと思ったが、そこはほぼ崖のようになっていて容易に登れそうにない。 そこで林道を北に回りこんだ最初の谷から登ってみた。鹿の踏み跡を利用して尾根に立つ。 そこからは登り一辺倒だ。さしたるヤブもなく木々のあいだを縫うように登っていける。 『B』からは尾根も平坦となり北側斜面は明るい雑木林で、隙間からは福知山の市街地方向が見える。
市寺コースは超快適

『C』で市寺コースと合流する。10時30分。市寺のどのあたりからの取り付きなのかは わからないが、一般登山道?なので登ってきた尾根以上に道は明確だ。 さらにコース上は道標もあるのだが、木の枝には数mおきに赤いビニールが結びつけられ ヒラヒラとたなびいて目障りこの上ない。
大杉ダムからの遊歩道がある右を下れば用水池からの林道コース

『C』から下って登り返した所が福知山と市島の境界尾根『D』ポイントだ。東へ行けば 荒木山、コケズラシにも行ける。母たぬきさんは過去この境界尾根も歩いているそうだ。 山頂へは西に向かう。すぐに大杉ダムへの遊歩道分岐。これってMTBで下れるだろうか?

土橋のような細い尾根を行くと山頂は目の前。ここを右に下れば用水池からの林道と出合うはず。 最初はその林道でここに出ようと計画していたが、谷道は災害に弱く、倒木やら土砂で道が 消失しているかもと言われて尾根コースで登ったのだった。

無人だった山頂が・・・にぎやかになる

頂上には11時ジャスト。標高604.6m、三等三角点だがボロボロで崩れかけたのを針金で縛りとめていた。 我々が頂上に着いたと同時ぐらいに同じ方向から大勢の人の声が・・・。大杉ダム遊歩道でやってきた熟年男女の グループだった。
市島の竹田川流域を見下ろす

展望は東から南にかけて市島方向がよく見える。遠くに見えるのは篠山の三嶽だ。 北東方向は雪雲に覆われて山の姿そのものも見えない。北側は木々があり 北風が遮られているので、ちょっと早いがここで昼食とする。 無線も空振りで11時45分再スタート。
こちらの尾根も快適だ大原神社分岐にある石組み

こちらの尾根は何度も歩いているのでなつかしい気持ちになる。ほどなく大原神社との分岐に到着。 12時。たぬきさんからここに石組みの跡があることを教えてもらう。何があったのだろうか。

最初に登ろうと思っていた谷の林道(林道片平線)の最奥の字は『宮越』という。 つまりそこから大原神社に越えるルートがあったということだ。 それが現在の登山道として遺されているのだ。そう考えるとこの石組みにあったと思われるのは 石の道標かなあ?

快適だが先は長い林道に降り立つ

今回の下山コースは境界尾根を行き、クロイシ山から一転北上、旧穴裏峠(現在の穴裏トンネルの上ではありません)から 福知山側に下ろうというものだった。だが、けっこうアップダウンがきつい。北風も冷たくて強い。 昔はクロイシ山どころかその先の鴨内峠までMTBで走り抜けたのだがもうそういうスタミナも無いのか・・・。

ちょうど454mのピークにやってきたときに地形図を見ると登るときに気になっていた豊富神社へ下れそうだ。 しかもおあつらえ向きにしっかりとした踏み跡もある。あっさりと予定を変更してこの尾根を下る。 降りたったところは『林道余田谷線』、13時35分。

豊富神社鳥居前から池を見る

池の周遊路を歩くと三叉路に出た。地形図にはこの三叉路も神社のマークもないが、この方向に間違いない。 幅広の参道を歩いていくと飛び出た半島の先端にそれはあった。 小さな本殿にはなにが祀られているのだろう。水の神さまとしたら弁財天とか?

父たぬきさんは小学生のこと堰堤から泳いでこの神社へ来たという。 そのときは昭和37年にできたトンネルでここに来たわけだが、それまでは 旧峠が現役で活躍していたわけだ。今回はそこまで行けずで残念だったがまたの機会に歩いてみたい。

空はすっかり晴れ渡っていた

登るときには曇っていたのに堰堤に戻ってきた時にはすっかりと晴れ渡っていた。 14時15分。

今回の親不知の地図は こちら(約240k) でごらんください。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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