馬場山(婆々山)

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『大屋市場』、『但馬竹田』を参照していただくようお願いいたします。

2012. 4. 8.  日曜日  晴れ  気温  ふつう

去年の6月に初めてこの 婆々山 に登った。舗装路が標高650m付近まである佐嚢高原からのコースではなく、 旧八代峠よりの裏コースで登る。これはこれでなかなかおもしろいコースだったのだが、 実はもう一つ登りたいコースがあった。 今回はそのコースを歩いてみる。

それは佐中集落から養父の内山へ抜ける峠から尾根沿いに登るコースだ。第一の目標は はたしてその峠が現在も存在しているかどうかだ。WEBをしつこく検索しても この峠を見つけることはできなかった。ということは、いつもどおり自分の足と目で確認するほかない。 集落の入り口付近にある『さなかしもはし』にあるスペースに駐車。9時15分スタート。

ここに駐車

出発前に畑仕事をしていたおじさんに話をうかがと、これからむかう峠は『内山坂』と言うそうだ。 名前があるだけでもうれしくなる。時として「峠には名前なんか無いなあ・・・」なんて言われたりすることも あり、そんなときはがっかりするのだ。

「八代に出るより、この峠で内山に越える方がはるかに速くて、昔からの生活道だったんや」「ここにいる人も 多くは内山から嫁をもらってるんや。うちの姉もむこうに嫁いでいる」とおもしろい話を聞かせてくれた。 「峠にはなにか石仏のようなものはありますか?」と聞くと、「どうやったかなあ・・・」と。

このおうちが目印

峠への入り口にはちょっと粋なおうちがあってその横手を行く。無住なのがもったいない感じだ。 峠道のセオリー通りに谷を登っていこうとするが、地形図を見ると道は変なところについている。 「あれ?こっちじゃないのかな」と、右手上を見上げてみるとそちらになにやら建物が見えた。 やはりあっちが正しいのかとそちらへよじ登る。
小さなお社だ天神さんだった

それはお社で、外側の建家はなんともなかったが中にあるお社は傾いて半壊状態だった。 扉も開いたままで長らくお参りされた様子はない。中央にはなにやら神像がある。 なんの神さまかと想像を巡らすが、ふと見ると梅の紋章がある。 それで菅原道真、天神さんだというのがわかった。頭が良くなるようにお願いする。(^_^;)

やはり谷ではなくこちらが正規の峠道かと思いこみ、できるだけ地形図にあるルートをたどってみる。 しかし、道どころか踏み跡すら怪しい。 やっぱり谷を行くべきだったかなあと思っても後の祭り。 しかたなく斜面をへつりながら峠へ向かう。

峠には石仏があった。後ろは内山からの林道きれいな顔立ちだ

峠手前で正規の峠道と出会うのだった。それは、やはり谷から登ってきているようだった。 追記:その後この道を歩いてみたが谷は倒木だらけで困難なルートだった。今回のルートのほうがマシである。 峠には9時55分。すぐに石仏が目に飛び込んでくる。駆け寄ってみると両手で宝珠を持つごくごく普通の 地蔵菩薩だった。『明治ニ辰 七月建ル』とあって比較的新しいものだった。 その横手には地形図には無い内山から登ってきている林道がある。

この峠から右手(方角的には南東)に向かえば目的地の馬場山、左手(北方向)に向かえばスリガ峯だ。 いつかは歩きたいルートだが地形図で確認しても超ロングコースとなる。

内山の集落が見える快適な尾根だ

582ピークに登るまでがちょっと急で一汗かく。途中内山の集落が下に見える。 おじさんの言うように佐中と内山はほんのお隣さんと言う感じだ。 582ピークを過ぎるとほぼフラットな尾根となり歩きも軽やかになる。
四等三角点、点名内山

しばらく歩いていると伐採エリアに入る。鹿避けネットが尾根に設置されておりその横を歩くことになる。 進むに連れて北方向の展望が開けてくる。そして手元の地形図には載っていない三角点に到着。 10時35分、点名内山。
そこからネット越しに見える山々(北方向)

北側が開かれており見慣れない山塊が左右に大きく広がっていた。それは今年登る予定の建屋山だ。 その向こうには朝来の大倉部山も見える。
西方向を振り返ると

後ろを振り返るとまだ雪をかぶっているスリガ峯とアオマ山。その稜線を左に延ばすと見えてはいないが987ピークを 過ぎて高岩峰がある。
朝来市の三角点があった

前回歩いた八代峠からのコースとの合流点『D』には11時10分。前回は天気が悪くて暗いイメージの 尾根だったが今日は明るい。見ると所々にナタの跡もあって歩き良くなっていた。そしてその先では 大きく伐採されていた。地面には去年無かった朝来市の図根三角点が埋め込まれていた。
明るい尾根頂上を巻いて展望地へ

726ピークを過ぎると八代側は雑木の林。大きなヌタ場付近付近にある支尾根からは八代へ 降りられそうだ。頂上の手前でソマ道(現在は登山道)と出会う。それを時計回りに進むと 展望地に出た。11時50分。
大展望だああ

まさに驚きの大展望。今日は比較的空気も澄んでいるので気持ちよく見渡せる。 播但線の警笛と走行音も聞こえる。 結果、頂上で食事にしたが、ここで食事がよかったかも。
馬場山山頂南を見ながら食事

頂上にはジャスト12時。南方向が見えるので地面に座り込んで食事をする。今日は早く帰宅したかったので そそくさと下山準備をするがどこをどう降りるか・・・。12時半。
パラグライダーの小屋昼寝がした〜い

馬場山の南斜面全体はいろんな遊びが出来るエリアになっている。 つい最近もアスレチックの 施設が出来たようだ。TVで観たことがあるのでそれがどんなものか観てみたかったが 佐中までの舗装路歩きが長くなるのでそれも回避したい。

その一つであるパラグライダーの発進基地があった。そこは大展望の芝生ピークだった。 佐中からの尾根を歩いている途中にここが見えたが、その時は人が立っているのが見えた。 今は人っ子一人なく思わず寝ころびたくなるほど気持ちいい場所だ。

大展望だああ。その2

そこから一旦舗装路へ下る。これを辿れば高原の施設内を抜けて県道に降りることになるのだろうか。 なんとかショートカットしたかったのでそのコーナーから尾根に入る。
最初は快適ソマ道と合流した

最初は超快適でMTBでも楽勝だ。それは地形図の等高線を見てもあきらか。 182までは問題ないがその先がどうなっているのか・・・。 激下りの斜面を下るといきなりソマ道と合流する。ちょっと左へ行ってみるがどうも怪しい。 右に行くと地形図にある林道に降りられそうだ。 (ほんとはそのまままっすぐ行くのが正解だった)
こんな山中にきれいなお宮が冷たい川を渡る

ソマ道から下を覗くと林道が見えた。植林の斜面を下って林道に合流。そのまま歩いていくと その林道のコーナーにお宮があるのが見えた。石垣に沿って登るとそれは立派で、真新しいなお宮で 山の神、その他を祀っているようだった。

思わぬお宝も拝めたが、最後の難関は川の渡渉だ。飛び石を期待していたがそれもなかったので 仕方なく裸足になって渡る。おそろしく冷たくて対岸に着いたときは足の感覚がなくなるほどだ。 13時50分。

別荘が建ち並ぶ県道を歩き、佐中に着いたのは14時10分。 朝方のおじさんに礼を言い帰路につく。

今回の馬場山(婆々山)の地図は こちら(約300k) でごらんください。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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