はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『西脇』を参照していただくようお願いいたします。 2011. 1. 4. 火曜日 晴れ 気温寒い
今年の初登りをどこにしようかと考えたが、とにかく寒さに弱いので近場で簡単に済ませることにする。 朝、ゆっくりめに家を出て晴天の中、車を走らせる。目的地は 何年ぶりか思い出せないぐらいに久しぶりで滝野町の光明寺の裏手にある五峰山だ。
光明寺へは舗装路の一本道だが、その入り口付近には昔なかった橋が出来ていて驚く。
それをくぐり抜けてちょっと道の脇に車を駐車する(実際は橋の手前にある金剛池駐車場に止めるのが良い)。
ここに車を駐車したのは五峰山三角点までの
登山道入り口がこの付近にあったと記憶しているからだ。記憶どおりにそれはあって、
さきほどの橋の横手から階段で登るようになっていた。
しかも『扇山コース』と標識まで完備。9時20分スタート。
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いつのまにこんな橋が? | 橋ははりちゅうの遊歩道だった |
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橋は生活道路ではなくて、はりちゅう(県立播磨中央公園)の道路だった。散歩する人、 ジョガー、そして自転車も走れる?ようになっているようだ。その脇を抜けて登っていく。 すぐに現れる送電線鉄塔を横目に見て登るが、正月で鈍っているので足がまったく上がらない。 |
光明寺のかわらけ投げの展望台が見える | 展望岩場から播州平野を見る |
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右手の谷を越えた向こうの尾根に光明寺がある。見ると木製の展望台が見えた。たしかかわらけ投げの展望台で あそこからは播州平野が一望だ。無線の移動運用もした記憶がある場所だ。 さらに一登りで小さな岩場に出た。申し訳程度に数メートルほど鎖がぶら下がっているのは、 ここが行場だと言いたいのだろう。展望はかわらけ投げに負けないほど良い。椅子もあって休憩するには 良いポイントだ。
確かこの岩場に石仏があったなあと思いつつ周囲を見るが無い。ちょっと登ると分岐があって 右手に行くと石仏があった。それは役行者だが、ずいぶんとアニメ的というか、現代的な姿をしている。 普通は正面を向いており、両足も広げて細い足に高下駄を履いているのだが、これは斜に構えているというか、 見ようによっては今にも駆け出しそうな感じすらある。顔はイラストレーターが描いたような洒落たものだが 慶応二寅(1866)とあるから明治になる2年前で驚く。
二本目の鉄塔は十字路の分岐になっている。山頂を目指すには正面を。右に下れば谷を越えて光明寺へ行ける。
尾根は平坦となり山頂が近くなっているのがわかる。ここにも光明寺への分岐があるが無視して正面を見ると、
なんだが切り開かれたような山頂が見えた。昔は笹に囲まれていたのに、まったく記憶とは違う風景でびっくり。
9時50分。
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曲輪跡らしきものもあるので砦跡かも | ベンチ腰掛ける |
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二等三角点、標高258.4m、はりちゅうの遊歩道にある公式な案内板には『扇山』という山名になっていた。 いままでは五峰山と呼んでいたように記憶しているが地元ではこれが通り名のようだ。 光明寺の山号である五峰山は五つの峰という意味で、それぞれ宿尾・明星が辻・経の尾・大岩・弥木場という名前もある が、ここ扇山はそのどれにも当てはまらない。山頂は切り開かれているがさほどの展望はないが ベンチが二基(表面が畳表)設置されている。座ろうとしたがこの時間はまだ朝露で濡れていた。
ここから高倉越えという四差路(正しくは五差路)へ行く。
普通の道を行けば光明寺から高倉越えへ行く遊歩道の途中に出るのだが、私は稜線を正確に辿って行ってみることに。
踏み跡は不明瞭だったが途中から明確になる。もうちょっと道幅があればMTBで遊ぶこともできそうだ。
まさにドンぴしゃで高倉越えに着。10時12分。
今回は光明寺を100%パスしたかたちの山行きだった。お寺方向からは梵鐘の音が聞こえる。 紅葉のきれいな本堂周辺とか、かわらけ投げの展望台、太平記の古戦場でもあったので本陣跡なども あって、立ち寄ると見所が多くて時間が足りなくなる。 まだお正月なのでけっこうな人出があると思うので、静かに歩くなら今回のコースがおすすめだ。
写真ではわかりにくいが、左に下れば滝野の温泉『ぽかぽ』がある。右に行けば光明寺。
どちらも良い道で昔はMTBでよく走ったものだ。右に下る谷道もある。倒木もありそうだが
昔は東西にある集落を結ぶ峠だったことがわかる。ちなみにその東西の集落はどちらも
『光明寺』という字だ。飛び地の関係なのかも。
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良い道だ | 272の次のピークを見る |
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ここからは『奥の谷コース』を歩く。昼食はその最奥にある角尾山で摂るつもりだ。 たぬきさん夫婦は今年の初登りを石金山にすると言っていたが、登りコースがヤブ尾根らしいので 私が角尾に着く頃でタイミングが合うだろう。
気持ちの良い山道が続く。最初のピークが272のピークだが、そこで菊水山のGTRさんが無線で
たぬきさんを呼んでいるのが聞こえた。新年の挨拶をしてたぬきさんはヤブと格闘中なので
山頂は遅くなるとコメントする。そういえば今日はオール兵庫コンテストだった。
昔は参加していたのだが・・・。現在は不真面目な無線家に成り下がってます。
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272の次のピーク『D』からこれまでのルートを見る |
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272の先にある『D』も『E』も見た目は辛そうなピークだが実際はさらっと登れる。 『F』の三叉路には10時55分。この三叉路は右にルートを摂り角尾山を目指す。 巡視路も兼ねているので道は明確。やがて補助ロープもある急な登りが目の前に |
ロープもある急登り | 岩のテラスに立ってみる |
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これを登り切れば山頂だが、左右には展望の良さそうな岩のテラスがいくつかある。 その一つに立ってみるが、なるほどスリルもあるし、展望も良い。 ちょっと離れた所から熊鈴の音が聞こえるので山頂に誰かいるのだろうか?
三等三角点のある角尾山には11時15分。標高343.8mということでいわゆる低山だが 展望は良い。眼下には西脇の町並みも見えている。改めて山頂を見渡すと小さなピークに、 石積みのでべそのような出っ張りがあり、その上に三角点がある。ここは戦国時代の砦跡と聞いたことがあるが、 確かに周辺を見ると見知った山城が一望だった。 |
山頂から北方面を見るが、実際は360度の展望だ |
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街道も見渡せるし、狼煙を上げれば周辺の砦とも連絡の取れる好位置だ。 とうぜん、今までに登った山々も見渡せる。真北にはたぬきさんたちの登っている 石金山も見えるので無線で呼んでみると稜線間近だという。寒いのでコーヒーとパンで 早々に食事を済ませる。
山頂間際で聞こえていた熊鈴の正体がわかった。それは訓練中の?猟犬だった。 私の居るでべその脇をスルリと無視するように素通りして北の方へ下っていった。 それを合図に私も下山の準備をする。そのついでに山頂にあったホッピングをやってみる。 なぜ山頂にこんなものがあるのか謎だがなかなかおもしろい。
『F』の三叉路付近で石金山山頂に到着したたぬきさんと再度無線が繋がる。 それと同時に単独男性とすれ違う。無線をしていなければ、いつものように出しゃばりな おしゃべりをするのだが、目線で挨拶をすませて終わり。
149の鉄塔を越えると道ばたに四等三角点がある。ここが引尾山と呼ばれている
ピークだ。そのまま巡視路を下ると150と5の鉄塔が間近に交差するポイントに出る。
やがて八王子池の堰堤に降り立つ。13時。
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良い道だ | 八王子池に出た |
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二重になった金網の扉は閉まっていたら困ったことになるが、都合良く無施錠だったので難なく通過。 ここからどう帰るか。出発時に見たあのはりちゅうの遊歩道の端がこの近くまで着ていれば好都合だ。 そう思って天神池の湖畔にある小道を歩いて山麓を巻いてみる。 |
遊歩道を行く | イラスト地図があった |
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鉄柵の向こうが舗装の遊歩道だったのでそちらへ移動する。 途中にあったイラスト地図を見ると、天神池の湖畔を歩かなくても遊歩道の端は天神池の上の所まで来ていたようだ 。遊歩道は迷路のようになっているが、とりあえず西に向かえば良いだろうと、あまり考えずに歩く (イラスト地図の青い線)。これを見ると光明寺の駐車場へダイレクトに登る小道もあるようだ。 スタート地点の駐車ポイントには13時40分着。
今回の五峰山(扇山)〜角尾山の地図は
こちら(約190k)
でごらんください。 |