はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『宮田』、『村雲』を参照していただくようお願いいたします。 2009. 4.26. 日曜日 小雨 気温寒い
2006年に鼓峠から
三嶽
への記録がある。さらに2008年には川阪の集落から
小金ヶ嶽
へも登っている。この二つのルートを組み合わせれば、三嶽〜小金ヶ嶽という形になって、
登りではシャクナゲとヒカゲツツジが、
下りでは修験道の遺跡が楽しめるという寸法だ。そこで花の時期に合わせてオフを開催してみた。
掲示板で募集するものの参加者はほとんど常連の人達ばかり、いつもとんでもないルートなので
普通の人には敬遠されるようだ。
集合時間よりもちょっと早めにたぬきさん夫妻と合流後、下山地の川阪に私の車を駐車して登り口である鼓峠へ戻る。 ちょうどOAPさんも到着して、残りのメンバーを待つ。やがてto_ryouさんも到着。 実は矢問さんも同じルートを今日は歩くのだが、 逆コースでしかも早朝から登っているのですでに小金の頂上を後にしたという。
天気がかんばしくなく小雨がチョボチョボと降ってくる。わーさん、しみけんさん、かずちゃんの
三人が遅れているというのでto_ryouさんと二人で先に登り初めてシャクナゲ地帯でゆっくりしようと
いうことに。9時35分スタート。
峠には矢問さんがデポ地まで戻るために自転車が置いてある。もちろん盗まれないように 鍵が掛かっているのだが・・・。
しっかりとした道がある。支尾根に乗るとさらに歩きよい。ここは分水嶺でもあるので 今降っている小雨は右に流れると太平洋、左に流れると日本海に流れ込む。 緩やかだった登りも大岩が正面に現れ始めると一気に急登りになる。手元にある幹を 持ってよじ登が続く。 |
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雨を含んで花弁も重たそう | まさに満開です |
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シャクナゲが現れ始めました。予想通りに満開です。
ただし雨に濡れているので花弁も重そう。「おーい、シャクナゲ満開やで〜」と大声で
後続隊を呼んでみると返事が聞こえる。さすがに足が速い連中なのですぐそこまで来ているようだ。
矢問さんと無線が繋がるが、あちらはもう三嶽の頂上で雨を避けて施設の下に隠れているという。 寒いを連発しているが、できれば頂上で会いたいとじっと我慢で待っているらしい。 「こちらはまだまだでっせ〜」と言う。 |
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よじ登りが続く | ヒカゲとシャクナゲのコラボ |
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しばらくは撮影モードが続く。すぐ下方ではシャクナゲに出会った後続隊の歓声があがっている。 天気さえ良ければ最高だったのだが世の中そううまくは運ばないということか。
シャクナゲ帯がほぼ終了して小さな鞍部に到着。こんな高度な所にも なぜか炭焼きの跡があったりしておどろく。すると上から矢問さんが降りてきた。 寒さに我慢できずに降りてきたという。タイミング良く後続隊もぞろぞろと 現れた。後続隊に誰がいるのかわからなかったが、ここで初めて全員の顔を見たことになる。 奇しくもここが集合場所になったということだ。やまあそオフは普通の尺度では 計れないのです。
「ここからの下山はわかりにくいから注意してなあ」とアドバイスをするが、
驚きの一言が矢問さんの口から飛び出す。「自転車の鍵を車に忘れてん・・・」
鼓峠から川阪まで歩いて帰ると言う。まあ、彼ならたいしたことでは無いが・・・。
オオタワの東屋で雨を避けて昼食とする。ちょうど12時。 雨も本降りで後半コースを行く気力はすっかりと失せている。 ほとんどのメンバーも同じような気持ちだと思う。
東屋には『丹波篠山修験道の山』と題して大きな看板が掛かっている。 それをみると現在ハイキング道として整備されている縦走路が昔は修験の道だったことがわかる。 西は胎蔵界廻りで東は金剛界廻りと描かれている。今日のルートはそのどちらでもない 裏修験のコースだ。横手にあるイラスト地図には山中にポツンと描かれている 『岩門』と『聖窟』と描かれているそれを通過するのです。
しかしこの雨なのであきらめて帰ろうということになってしまった。
身支度をして舗装路を下ろうとした瞬間、いきなり晴れ間が出た。これは吉兆か?
はたまた役行者の仕業か・・・。OAPさんが「こりゃ、登らんとあかんな」の一言で
全員が登山道へ向かう。12時40分。
暗い植林帯を登っていく。全員なぜか前半よりペースが速い。 植林をクリアーすると目の前にガスに煙る岩峰が現れる。 これはよかった。岩に張り付くようにあるヒカゲの黄色とツツジのピンクが ガスに隠れたり、見えたりというのがなんともいえない。
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振り返って見る |
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小金の頂上には13時30分。何回も立ち止まったが思ったより早く到着できた。
小雨は止んだり降ったりだが、やはりオオタワから下山せずに登って良かったルートだった。
これまでと違ってここから東へ向かうルートは過剰な整備がされていないので いかにも山を歩いているという感じがする。594のピークを過ぎた地点で全員がそろうのを待つ。 ここからいよいよ川阪修験ルートが始まる。なんの目印もない激斜面をコンパス頼りで 下っていく。「ちょっと右より過ぎたよ〜、左に修正!!」と声が飛ぶ。 |
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これが『岩門』 | 不思議な場所だ |
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しばらく下ると「あったよ〜」と声がする。支尾根に横たわる大岩の真ん中に人がくぐり抜けるだけの 長円の穴が開いている。これがあのイラスト地図にあった『岩門』だ。 これを発見したときは大いに興奮したものだったが、みんなは案外「ふ〜ん・・・」てな 感じで通過していた。(^_^;)
川阪砦跡(535ピーク)には14時30分着。石組みなどは無いが曲輪跡がしっかりと残っているのが なによりの証拠だ。問題はここからの下りだ。真南に下っていき途中から北西の支尾根に乗らねばならない。 激写面を滑りつ、転びつ下っていくと、乗るべき支尾根が左手に見えている。 ここからだと斜面を軽くトラバースすれば乗れるのだが下山時間を考えて『聖窟』見学はパスすることにして このまま真北に下り続ける。
小さな鞍部でみんなの到着を待ってからその先にある秋葉神社跡へ行く。15時05分。 下山時間を15時に考えていたのでジャストなコース設定だ。 畑地へ降りて小橋を渡れば県道となる。向こうに私の車が見えているので小走りで近寄ってみると・・・。
そこには山友のKDTさんとumtjさんがいたので驚いた。聞くとわざわざ立ち寄ってくれたという。
私の一台では全員を鼓峠まで送れないので運転手だけ乗せようと思っていたのだが、
これぞ役行者のおかげというか私の徳のなせる技というか・・・。
三台の車に便乗して無事に鼓峠まで帰ることが出来ました。
今回の三嶽〜小金ヶ嶽の地図は こちら(約100k) でごらんください。 |