花折山〜金剛童子山〜東ノ峰(城山)

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『有馬』を参照いただくようお願いいたします。

2008.11.22.  土曜日  晴れ  気温ふつう

丹生山系はそのメインとも言える縦走路を始め、いろんなバリエーションコースを走ってきました。 今回は山田町青葉台の北にある東ノ峰(とうのみね、別名城山)を走ることにする。 地形図だけを見るとMTBで走れるのか?と思うような地形だが、これがどうして、 案外走れたので驚いた。スタート前は半信半疑だったが M氏が数年前に走ったというのでそれを信じて着いていく。

スタートゴールは柏尾台という超高級住宅地の最奥にある公園だ。 正規の駐車場は無いがなんとか車は止められる。実はここは山田町原野と 淡河町野瀬を結ぶ旧街道である志久道のスタート地点でもある。 準備を済ませて9時25分スタート。
ここから志久道が始まる

細い峠道を期待していたが、始まりは舗装路でちょっと拍子抜け。その奥には 耕作地があってそこへのアプローチのためのようだ。それより奥は予想どおりの 山道となる。最初こそ乗れるのだが、やがてガレガレとなって担ぐこととなる。
石畳も残っている稚児ヶ墓山との分岐

M氏が言うにはこのガレガレは石畳のなれの果てだと言う。志久道はメインの街道 だったので石畳で路面は整備されていたのだろう。やがて路面は崩れていき、今や歩きにくいったら ありゃしない。いっそ普通の路面のままのほうがよかったのでは?

最初の分岐となる。左に行けば稚児ヶ墓山(0.9km)、右に志久峠(1.3km)の道標が ある。とうぜん右を選ぶ。ここより丹生山系縦走路となる。過去幾度も走ったルートだが 記憶が薄れていて新鮮な気持ちで進む。

二つ目の分岐が左に志久峠(1.0km)、右に花折山(0.8km)。水分補給の休憩をするが 暑くて汗だくだくだ。ふと気が付くと志久峠方向はいままで通りにガレガレだが、花折方向は きもちのよい山道となっている。やはり石畳などという整備は不要だったということか。
気持ち良く走れます鼻が折れて花折れ?

花折方向はほとんどアップダウンもなく、しかも路面もきれいなので 気持ち良く走れる。やっぱりこうでなくっちゃ。ハイカーと出会うこともなく 三つ目の分岐まで来る。左は縦走路の続きで兵庫カントリーの舗装路へ出る。 右は花折山の頂上経由で舗装路に出るが、縦走路とほぼ同じポイントに出る。 高いところの大好きな我々は当然花折山頂へ向かう。

花折山頂には10時22分着。573.8m、四等三角点。多くのハイカーがやってくるのか、 うざったい山頂プレートが鈴なりにぶら下がっている。10mほど離れた所から南方向に展望がある。 北区の住宅地やら、六甲縦走路の西区域(菊水山など)、淡路島などが見える。 昔は薄暗く展望も無かったように記憶しているが、山は時代とともに変化するものだと実感。
花折の下りは楽しいぞ舗装路に出ました

花折から気持ち良く下って、暗い植林帯を走り抜けるといきなり舗装路に出る。先ほど別れた縦走路も まったく同じ所に出てくる。ここから舗装路を走って兵庫カントリーの西端を目指す。 次なる目的はそのゴルフ場の横手にこんもりとあるピーク、金剛童子山だ。 昔、夏場にこのゴルフ場前で水が無くなったので水道を借りに行くと「おまえらのようなもんが来るところとちゃう!」と 言われたことがある。それ以来ゴルフ場が大嫌いな二人だ。
ゴルフ場の端っこから金剛童子山

バリケードを乗り越えるとちゃんと道がある。山腹を巻いているのだが、途中からある直登の コースを取る。ほとんど誰も来ないのかヤブっぽくなっているが、下りに使うとおもしろそうな ルートだ。山頂には10時56分着。565.3m、三等三角点。10数年前に来た時のように展望はまったくない。 ただ、ピークの周辺には幾重にも曲輪跡があることから、砦跡だったのは明白だ。

登りに使ったルートで下らずに別のルートで下る。あまり乗れずで良いルートとは言えない。しかも 下るにつれてオフロードバイクの騒音が大きくなってくる。やがて広場に出たが、枝道がいくつもあってバイクの 練習コースのようになっていた。黒甲越えの自然歩道に出たかったのだが掘り起こされたヌタヌタの 林道はツルツル滑って下るのさえ怖い。
なんじゃあ、この路面は舗装路に出た

よくMTBとオフロードバイクとを同等に見られてメールなどで苦情を言われることがあるが、 あの連中と我々はまったく別物であって、想像しただけでもわかるが自転車であんな路面になるはずもない。 また人間性もまったく違っており、きゃつらに自然を愛でるハートがあるとはとても思えない。 と、またもや怒りのフラッシュバック現象だ。

気持ちを切り替えて 鰻ノ手池下からある林道に入る。次はいよいよ東ノ峰だ。 この林道は初めて走るが、未舗装なれど気持ちの良い路面だ。 すぐに四差路が現れるがM氏は立ち止まって悩んでいる。 どうやらどちらへ進んだか記憶がないらしい。 雰囲気から判断して?正面を進む。これより山道となる。
最初の四差路で悩むやはりこっちが正解か

地形図には記載がないので正確にどこを走っているのかはわからない。 でも北にある柏尾谷に沿って山腹を巻きながら西進しているのはまちがいない。 乗れそうなのだが、右が切れ落ちているのと道が細いのとで乗るのは怖い。 やがて左に登って尾根に乗ると一転しておもしろく乗れる。

M氏はまったくと言っていいほど記憶を失っているようだ。それならそれで しっかりと地形図を見ればよいものを、野生の勘だけで進んでいる。 「おかしいなあ、もう頂上のはずやのに・・・」とM氏。 こちらは空腹で反論する元気もない。ばかでかい奇形な樅の木に出会うと、 そこから頂上への登りとなる。
東ノ峰山頂一段下にある祠

東ノ峰には12時26分着、標高516m、三角点無し。ここも砦跡らしく別名 『城山』の名前もある。南の一段下に祠があって役行者像が祀られていた。 ホラ貝が置いてあったので試しに吹いてみる。生まれてこのかたホラとウソは言ったこと無いが ホラ貝は案外うまく音が出た。 その祠の前で昼食にする。食事をしながら「下りはどこから?」と聞くと、 「何にも考えてない」とM氏。え〜っ!どうすんの?
花折と似た展望

このピークに来るまでに左右にいくつかの枝道があった。そのどれかから山田町に下るか、 あるいは柏尾谷へ下って柏尾台に戻るか。ちなみに山頂からは三つのルートがあるようだ。 一つは柏尾谷へ向かっている。ゴールには一番近いが、等高線から考えても乗れそうにない。 二つ目は『い』のルート。方向からして青葉台に行くようだがマーキングもないので下るのが ためらわれる。

三つ目は赤松の幹にスプレーで『青葉台』と書かれているルートで結局こいつを選ぶ。
危険な下りシダの道を突き進む

山頂からちょっと下って南峰と呼ばれるピークに向かう。その途中にある鞍部には左方向に『箕谷』と 書かれた道標があった。左にある谷に沿ったルートだろうか。 それを無視して南峰に着く。ここから激下りとなる。MTBを担いで下るには危険な岩盤帯もあるが なんとかクリアー。するとそこからはおもしろく乗れるではないか。
赤土の裸地を下るシダ地獄だああ

等高線も適度な斜度になっている。所々シダが生い茂る嫌な箇所もあるが、MTBの下る勢いで そのまま突破する。シダの胞子とほこりで喉がイガイガになる。 深いシダで道が隠れているし、赤土帯ではルートかわからないし、 どこを走っているのかいよいよわからなくなる。
秘密基地発見!ここは下れない?

そんな山中で木の枝を組み合わせた小屋を発見する。子供が作った秘密基地なのか、 あるいは大人が作ったものなのか、はたまた某北○鮮の首領様の別荘かも・・・。ここでコーヒーとも思ったがそんなことしている 暇はない。この小屋の先は赤土の斜面でそこを下ろうかとも思ったが、 小屋の手前にマーキングがあったのでそちらを下る。といってもほんとにこれが 道か?と言うようなとんでもないシダヤブだった。

すると目の下に青葉台の団地が。ここを下ると良いのだが、断崖が高くて下れない。 当初の予想ではもうちょっと北にある小さな谷に出るはずだったのだが、 どこかで間違ったのかも。目の前に団地があるのにプチ遭難か?
青葉台だ民家横から出た

古いマーキングを見つけてシダやぶの斜面を下っていく。 青葉台の団地から離れていくのはわかっていたが 方向の修正はきかない。重力のおもむくままにMTBを操るだけだ。 どこかの飼い犬がうるさく吠えている。ということはまもなく人家ということだ。 突如民家が現れてその横手から出る。14時半。

うがいをしてリュックを降ろすと背中とリュックの間から落ち葉などのゴミがわんさか出てきた。 ヘルメットを脱ぐとそこにもゴミ。なんとも汚い二人である。どうも我々はスマートな山行きが 出来ない運命にあるらしい。 さーて、あとは舗装路を走ってゴールだ。 「あんな所を走れるとは思わなかったねえ」と二人で話す。あれが楽しいと思うようになったら もう中毒だ。

今回の花折山〜金剛童子山〜東ノ峰(城山)の地図は こちら(約130k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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