鋸山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『宮田』を参照していただくようお願いいたします。

2008. 4.28.  月曜日  晴れ  気温蒸し暑い
平日の散歩程度に考えていた歩きだったので、レポートには しないつもりでしたが、おもしろいものを見つけたのでちょっとだけ・・・。 アップの予定が無かったために道中の写真はほとんど無く、ルートの説明になるような写真も ありません。

そもそもは、 たぶん散りかけているだろうヒカゲツツジの見るために鋸山に登ってみようと 考えたのでした。いくつかルートはあるが、一番簡単で、楽チンで、 今までに登ったことのないルートということで、篠山側の佐仲ダムから鏡峠経由で 登ることにする。
この道標が峠の入り口カニが・・・・

佐仲ダムには釣り人のための浮き桟橋があって、その管理棟の手前右手、 ガードレールの向こう側に石の道標がある。こいつが峠への入り口だ。 明治7年に建てられたもので正面には(どれが正面かはわからんけど・・・) 『往来安全』その下には小さく『西国同行・・・』とあって、周辺集落の 19人がこれを建てたというように書かれている。

さて、その道標はと見てあれば、『右ハ中山三井ノ庄』、『左ハふくち山なりあひ』とある。 つまり鏡峠を越える方向が右、佐仲峠は左ということだ。さらにその足元には自然石に彫られた もっと古いと思われる道標も転がっている。それには中央上に『ア』という大日如来の種字。 『右 みいの庄道 左 たんご道』とあって、明治のものと同じ道案内をしています。 そのどちらも従来はダム底にあった古道に設置されていたものをここに移設したものでしょう。

こういうお宝があるとスタート地点で足踏みしてしまい、なかなか進めません。 ふと腕を見るとカニがよじ登っていました。きっと道標の前から動かない私を 柿の木と間違えたのでしょう。それって猿カニ合戦かあ?

谷の流れを右に見て植林の急登りです。登り切った所には分岐があります。 左が鏡峠で、右が遊歩道、よっしゃ、地形図どおりだなとよくよく見ると まったく違う分岐でした。 つまり鏡峠への分岐はもっと下のほうにあって、見過ごしてしまったようです。 (この分岐を利用しても峠まで行けそうですけど・・・・)
ジグザグの登り

しかたなく鏡峠は帰りに寄ることにして、谷川を横断する遊歩道で鋸山を目指す。 ジグザグの急登りをクリアーすると(すでに汗びっしょり)ゆるやかな尾根歩きです。 モミジの谷が見え始めるとまもなく中央分水嶺との出合いです。 ここから右(東方向)に向かう。

暗い植林帯に大岩が立ちふさがる。登山道は右方向へ迂回しながら 標高を上げていくのだが、この大岩からヒカゲツツジが現れるので 上を見上げてみよう。
ヒカゲツツジの大岩てっぺんから西を見る

迂回して登り切った大岩から西方向を振り返ってみる。のどを潤して汗が引くのを待つ。 ここからは細い稜線となるが、しばらくするとだら〜っと広くなり 右折れすると鋸山への最後の登りとなる。
三角点は頂上の手前にある東を見る

鋸山の頂上には立派な標識があるが、三角点はそれに遠慮するかのように ちょっと下段にある。ここには咲き残っているヒカゲツツジが多い。それらはすべて 北斜面にある。そのヒカゲツツジの向こうにあるのは妙高山塊だ。 西にある三尾山の麓には舞鶴自動車道。東は三岳。いずれもかすんでいるのが残念。
頂上にはヒカゲツツジあせびそして三つ葉つつじ

ごはんを食べてじっとしていると眠くなってくる。だーれもやってこないし、そろそろ 下山を開始。ピストンで遊歩道との分岐のモミジ谷まで戻り、そこからさらに 西進する。
鏡峠へ向かういい谷やねえ

鏡峠この辺、道悪し

鏡峠は小さい鞍部だ。標識がそれぞれの方向と目的地を指している。 北に下る峠道はきれいに残っており、それを利用して2005年に 鏡峠〜栗柄峠 をたぬきさんと歩いています。その時に見た峠の下にある不動明王の石仏を ちょっと寄り道して見てみました。

峠に戻り、佐仲ダムへ下山します。こちらは道も崩壊して歩きにくい。 所々に古い木製電柱が倒れていて、その碍子もある。 先ほどの不動の周辺にもそれらはあったので、篠山と春日を結ぶパワーケーブルだったのでしょう。

谷に落ちないように気をつけて下る。下りきると間伐材が転がっている 歩きにくい植林帯だった。それをクリアーするとまた歩きやすい峠道となる。
鏡岩発見!つるつるで〜す

それはすぐにわかった。珪石の大岩がゴロゴロしている。 中でもそれは表面がツルツルでまさに鏡のようだ。 こいつが鏡峠の名前の由来なのか。 真ん中に亀裂がありそこから椿の木が生えているのがちょっと邪魔。 のぞき込むと自分の顔が写っている。 昔の人がこれをみて鏡岩と言った気持ちがよくわかる。

そのまま下りきると登りの登山口から標高で10数mの地点に合流する。 そこは倒れかけた木が道を隠すようにあったので 登りで気が付かなかったのだ。カニがお帰りと出迎えてくれていた。

今回の鋸山の地図は こちら(約50k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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