黒尾山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『安積』を参照いただくようお願いいたします。

2008.10. 4.  土曜日  晴れ  気温暑い

しばらくMTBしてなかったので、禁断症状で身体がむずむずしてくる。 一人で走るのはおもしろくないのでM氏と都合を合わせてこの日になった。 が、M氏は早く帰宅しないといけないと言うことで、ショートコースが楽しめるこの山にする。

ここは 2000年 に29号線から登って、へばった記憶が強烈だったので、今回は西にある 野々隅原にある大国牧場から軽〜く、楽〜に登ることにする。 楽勝すぎてお昼には終わってしまうかな?
延ヶ滝

河原山川に沿った舗装路を上っていくと『延ヶ滝』がある。いつもは素通りしてしまうのだが、 今日は時間に余裕があるので立ち寄ってみる。 上流から多くの沢が集まっているのでこの滝は水量が多い。 この滝には悲恋の伝説があって、滝の名前はここで亡くなった女性の名前が由来である。 滝が生み出すミストのせいかずいぶんと肌寒い。
水力発電跡スタート地点

牧場の手前には水力発電の跡がある。現在は関電の電線が敷設されているが、 開拓当時はこれが奥にある牧場などの電力をまかなっていたという。 その牧場前を素通りして林道との分岐地点に駐車する。 まっすぐ進めば小野越えの峠、林道を行けば黒尾山への登山口がある。 今回は林道コースで登って小野越えから下山する周回コースです。9時35分スタート。

楽勝だと思っていた林道の上りだが、案外しんどかった。脈拍はバクバクで、呼吸も苦しい、 変に無理することもないので押して歩く。正規登山口には10時15分着。ここから担ぎ上げるつもりだったが、 M氏は断固としてここから登らないと言う。スタート前にここには山ヒルがいるかもしれないと 嚇していたからだ。いらんこと言うのじゃなかったと後悔する。
正規登り口をパス『B』地点から登る

この付近から西を見ると日名倉山、後山などが見える。ここから写真を撮らなくても 頂上にある電波塔跡に登れば360度の撮影も可能だ。カメラをしまい込んでM氏を追いかける。 ヘアピンターンの先からは路面の荒れた林道となる。展望は抜群だが尖った石でパンクしそうだ。 山頂からは離れていくが、尾根と林道とか一番近づく地点から登ることとする。
ススキの藪だ山頂着

地形図にある点線ルートが残っているだろうと想定してここから進入したのだ。 その道は残ってはいるものの、ススキの藪がひどくて前はまったく見えない。 視線を下にして、足元に残っている道を確認しながら前進する。 ススキの葉で両腕は細かい傷がいっぱいだ。それでも正規コースと合流すれば その藪もなくなり快適になる。鉄塔の裏手を回り込むように山頂着。11時17分。1024.7m、二等三角点。
明るい山頂

まずは涼しい風に吹かれたいので電波塔跡に登ってみよう。鉄塔跡の周囲は 金網が張り巡らされているが、その中はいろんな ごみでいっぱいだ。ハイカーが捨てて帰るとは思いたくないが、あるのは事実だから 誰かが捨てているのだ。

外付けの階段を登って、そこにあるはしごを見て驚いた。 ステップの抜けている箇所もあるし、梯子を建物に固定しているはずの針金も無くなっていて 宙ぶらりんのぐらぐらだ。 さすがにこれを登る勇気(この場合無茶という)は無く、あきらめて三角点横の ベンチで食事する。

食事中に2組のハイカーが前後して登ってきた。無線もちょこっとして1時間ほど いたがそろそろ下山しましょう。鉄塔の裏付近にある『波賀町(小野方面)』という 標識に従って進む。はたしてMTBが乗れるのかどうなのか? 自信なく進入してみると・・・。
乗れるぞ!!林道と合流

案外乗れるので驚いた。もうちょっと足元がすっきりしていれば、なお楽しめるコースになる。 左手に作業道が現れて、いったんそちらに降りてまた尾根に乗る。 振り返ると黒尾の鉄塔が見えた。
乗れ乗れ・・さらに乗れ乗れ・・・

北に向かって下っていたのが、東に向きを変えるピークがある。 その先で単独男性のハイカーと出会った。これから山頂へ向かうらしい。 M氏はさっさと先に行ってしまうが私はその人とちょっと話をして別れる。

一宮町と山崎町の境界を走っているのだが、東から再度北に方向を変えるところで ちょっとルートを外しそうになる。すぐに気がついて(29号線が正面に見えたため) 正解ルートに復帰。最後は山崎町と波賀町の境界を下ることとなる。 ここもけっこう乗れる。伐採地向こうに目的の林道が見えたが・・・。
倒木を乗り越える小野超えの峠

伐採地は倒木とシダ藪だった。 空身ならなんということはないが、MTBを担いでいるので ちょっとむかつく。そのまま林道へ出ればよかったのだが、勘違いして左の雑木帯を走る。 何かの遺構か、人工的な段差があった。それを下るとなぜか前述の男性ハイカーと 再会する。ってことは、我々がMTBで遊んでいる間に山頂から戻ってきたということか! 早すぎ!!

林道の終点には車とその人の奥さんとがいた。奥さんを待たせていたための早駆け登山だったのか? その人に「こんな山をMTBするのはやまあそとMさんやろ!」とずばり見抜かれていた。 指名手配されたら即捕まりそうだ。 彼らと別れてちょいと西進するとそこが小野超えの峠だ。13時50分。
県道546?で牧場を下る

峠からちょっと牧場内に入ると車が通行できるほどの道幅となる。 現在はゆるやかな傾斜が広がる牧場だが、放牧はしていないらしい。 伝説では昔はここに集落があって、お延という女性がここに住んでいる恋人を訪ねて来るが 母親に追い返されて先ほどの滝に身を投げることになる。

実際、ここでは砂鉄の採取がされていたらしく、それにかかわる集落が あったとしても不思議ではない。砂鉄採取によってこのような地形に なったのかもしれない。考えれば黒尾山の名前も『黒=鉄、尾=山』だから 鉄山そのものだ。

駐車ポイントには14時05分だった。

今回の黒尾山の地図は こちら(約100k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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