投町山巡視路

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『淡河』、『有馬』を参照いただくようお願いいたします。

2007.11.25.  日曜日  晴れ  気温ふつう
久しぶりにMTBで遊びます。単独だと写真を撮るのが面倒になるし、 アクシデントがあると困るのでおなじみのM氏をお誘いします。 今回のメインコースは神戸市北区にある投町山近辺にある送電線巡視路です。 まずは地形図でコースを考えます。

私の考えたコースは淡河町野瀬の集落内に車を止めて、そこから『神戸青少年公園』へ上り、 志久ノ峠(ほんとは『中ん峠』という)〜稚子ヶ墓山〜岩谷峠、そして投町山巡視路を ダウンしてゴールというもの。 しかし、M氏はこれはおもしろくないと言うので、今回は涙をのんでマイプランはパスして M氏の設定コースで走ることにする。

まずは淡河町野瀬にある『野瀬天神社市民公園』に車を止める。これは私も異論は無い。 公園とも言えないような小さな空き地ですが駐車可能です。 本来なら『神戸青少年公園』に止めるのが妥当と思われるでしょうが、 コースを走り終わった後で、ヒーコラ言いながら汗まみれになって坂道を上ぼり、駐車ポイントまで 戻るのは愚の骨頂です。気持ちよく下りきったここをゴールにするのが賢明というもの。
瀧之宮神社曇り滝

9時25分スタート。県道に戻り西に向かう。県道は淡河川に沿ってあるが、途中に 『曇り滝』があるのでそこに寄り道をする。道路には標識等は無いので 地形図で入り口を確認する。車なら行ったり来たりで入り口を探すだけでも難儀なことだが、 MTBならいとも簡単だ。

小さなお社が二つある。一つは稲荷で、もう一つが瀧之宮神社だと思う。 川に面して金網が張り巡られているのでそこから写真を写す(ピンぼけになった〜)。 たいした滝では無いと想像していたのだが、落差もゆうに10m以上、水量もあり 姿も美しく、壷も驚くほどでかい。寄り道して正解です。 下に降りたかったが先を急ぐので今回はパス。

道の駅『淡河』手前にある『淡河本町』の信号を左折。ちなみにここには『豊助饅頭』で有名な 満月堂がある。みやげに買いたかったがリュックに入らないのでこれまたパス。 いよいよ岩谷峠への上りとなる。当たり前だが何十台もの車とバイクに追い越される。 自分でも情けないが たぶん歩く程度の速さしか出ていないであろう。岩谷峠手前のカーブナンバーの標識『bR2』が とりあえずのゴールとなる。10時35分。
木津道の入り口未舗装のダブルトラックだ

ここは神戸市の環境センターの入り口です。その横手には逆戻りする方向に道がある。 そのガードレール横の植え込みには古い石の道標があった。四面に文字が彫られています。 我々がこれから行く道は『右 木津 きよ水 道』、我々が登ってきた国道428は『左 淡河町 小河吉川 道』とある。 さらには『奉納西国三十三所供養塔 文化十四(1817)年 丁丑三月日』、『施主 淡河町 同行八人』とあった。 これから行く道も、ここまで来た国道も、古くからある峠道だったわけだ。

木津道は未舗装のダブルトラックで軽トラなら充分走ることが出来る。 もちろんMTBでも快適で、ほぼ水平に投町山の山腹を巻いていた。 今回投町のピークには立ち寄らなかったが、途中から登ろうと思えば 出来そうな所もあったがこれまた今回はパス。
分岐『C』地点次の分岐『D』地点

5〜6分も走れば最初の分岐となる。地図にある『C』地点だ。 地形図と違い四差路の交差点になっている。このまま正面を下っていけば石の道標どおりに 淡河町木津に降り立つのだが、その途中にある『い』地点にも石の道標があるらしい。 それも見たかったのだが今回はパス。ここからUターンするように右の道を登っていく。 ここからはもう車は無理でMTBもしばらく押しになる。

すぐに2度目の分岐『D』地点。正面の道は細くて上っている。左に曲がっている道は広くて快適そうだ。 地図を見ると正面が正解で、足元には巡視路の『火の用心』看板も落ちている。でも 左折れの先にある439.7mの四等三角点が点名『投町山』に なっているのでその三角点も確認してみたかったが今回は泣く泣くパス。

巡視路に入って最初にあるのが『西神戸支線12』。寄ってみたが展望無しなので 巡視路に戻ろう。つぎに『11』があるが展望はまあまあ。南西に見えるのは投町山(地形図上の 投町山です)、さらに向こうは帝釈山か。巡視路に戻ってさらに行く。
おもしろそうなので遊ぶ。当然転ぶ

491を過ぎ『10』の鉄塔分岐は知らない内に通過したようだ。 したがって『10』の鉄塔が展望があるのか無いのかは不明。 なぜ通り過ぎたかというと、それまではチンタラとした道だったのに このあたりから俄然巡視路がおもしろくなるからだ。
ギューン!!!お昼ポイント

ガシガシ下っていくと鞍部『E』地点に着く。ここには左右に道が下っており、 それぞれはいったいどこに行くのか非常に興味があるがもちろんパス。 そして鉄塔『9』に着。するとこんな所にご婦人が二人いた。 聞いてみると、我々が駐車した近くにお住まいで、クリスマスのかざりにするために イバラの赤い実を採っているという。ここの鉄塔は展望も良いので ここで食事のつもりだったが、ちょっと引き返して展望のザレ場『F』地点で 昼食。12時ジャスト。 標高は低いので穴裏峠のIRCさんとは無理だったが、三室山のOAPさんとは無線が繋がる。 コーヒーもいただいてダウンヒルの続きだ。
ギューン、ギューン!!小さな祠

山の神かなにかを祀った小さな祠が山道の終点だ。ここからは林道のようになる。 民家の脇を抜けて県道に降り立つとファーストステージが終了。岩谷峠への上りはいやですが、 巡視路の491あたりから山の神の祠までの下りは最高です!! 私的にはこれでも充分満足なのですが、M氏はさらにセカンドステージへ行くと言う。 ヘロヘロになりながら後をついて行く。
中山大杣池志久道を行く

『神戸青少年公園』の施設の入り口(地図の『H』)で、なんと北摂の落ち武者こと 新川氏の車を発見する。氏もどうやらこの近辺を走っているようだ。 『神戸青少年公園』はデイキャンプ場があるが午後6時で舗装路のゲートに施錠されてしまいます。 ツーリングで遅くなり、取り残される心配がある場合はやはり里に止めるのがベスト。

『志久峠』への道標従って峠道へ入っていく。13時10分。 古い水路に沿って志久道がある。とうぜん 登り基調だが半分ぐらいは乗れるようだ。でも、スタミナ切れとお尻が痛くなってきたので 押しているほうが楽だ。 そもそも、志久峠の名前の由来は『死苦峠』からきているんじゃないの?

そんな訳あるわけもなく、調べてみると『宿越え』『宿道』が由来のようだ。 すると、その峠手前100mほどのところに石仏があった。見ると舟形で合掌の地蔵菩薩立像だった。 左側に『為・・・』の文字だけがうっすらと見えたが他は不明。 人々の往来を長く眺めてきたのだけは間違いない。
中ん峠に着くわかりにくい分岐

峠には13時40分着。地形図では志久ノ峠となっているが、多田繁次氏の著書では 『中ん峠』となっていて、志久峠はさらに進んだ所がそうらしい。 ともあれ、ここの雰囲気も良い。設置された看板の記述などを読みながら小憩する。

M氏の言う鳴川の谷の入り口は説明がむずかしい。写真にある道標とその脇に積み上げられた 小さなケルン、そして赤テープが目印となる。 (別途地図の地点は正確さに欠けています。道筋もちょっと違っているようなので 参考程度に・・・)
樅の巨木訳あって川に落ちました

多田繁次氏の著書にこの谷の盟主ともいえる大樅があるという。下っていると まさにその大樅に出会った。多田さんもこの幹を撫でたのであろうか? 私も平成の多田繁次氏を目指すと心に誓うのであった(まさか〜(^_^;))

心にも思っていないようなことを口にしたためか川に転落する。 川底には岩があったがヘルメットで難を逃れた。さすが用意がいい!!
ギュイーン!!は、橋が出現〜!!

谷にはちゃんと道がある。炭焼き窯跡が多くあるので、古くはその杣道だったのは確かだ。 谷の雑木は黄色や赤に色づいており静かなハイキングにはうってつけのコースだと思う。 MTB的には半分適度乗れます。やがて、目の前にコンクリート製の橋脚が現れて 左斜面をよじ登って谷を離れる。15時10分。
『L』地点ダブルトラックを行く

その橋は中山大杣池方向から天保池へ向かっている道路だった。 たぶん天保池の工事用に作られたものだと思うのだが、現在はガレガレで大石がゴロゴロしている。 道の痕跡は残されたガードレールだけ。

舗装路になり進入止めのガードレールを抜けると分岐の『L』地点となる。 白矢印方向は中山大杣池、黄色矢印が今回の下山ルートだ。 チェーンゲートの脇を抜けて進む。ダブルトラックのダートで投町にあった木津道よりも 程度は良好だ。ガンガン気持ち良く走れます。
野瀬大杣池愛宕神社に寄る

野瀬大杣池の静かな湖面を眺め、その横手から西に進んで愛宕神社へ立ち寄る。 積み上げられたブロックで造られた祠の中には地蔵菩薩の石仏が安置されていた。 周囲には古いが立派な石垣がそれを囲うようにあり、ずいぶんと昔から祀られていたものだとわかる。

ここから旧参道を下ることにする。 (野瀬の村人は旧参道からはつらいので、『L』地点から車で野瀬大杣池まで来ているようです) 石の灯籠から右に折れると 先ほどの道と合流。しかし、地形図にあるように等高線は詰まりガレの激下りでMTBは 乗りづらい。害獣よけのネットを越えて野瀬の里を見下ろすと 駐車ポイントは目の前だった。15時50分。

今回の投町山巡視路の地図は こちら(約180k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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