上山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『加古川』を参照していただくようお願いいたします。

2006. 9.10.  日曜日  曇り  気温蒸し暑い
せっかくの日曜日だが天気が不安定だ。とくに北部が悪いという。 いろいろと候補はあったのだが当日の朝、空を眺めてみるとなるほど 北方向は雲行きがあやしい。反対に東から南にかけては晴れている。 「しかたないから市内の山でもうろつこうか」M氏の提案で車中にある 地形図を物色して志方城山付近をコンビニでコピーする。

目の前に城山が見えてきた頃、急にあるピークを思い出す。それは県道43号線『投松(ねじまつ)』の 東にある小さなピークです。「そこならお昼までに終了できるから雨の心配もないよ。冬場の散歩に使おうと思っててん」 と私が言うと、どうやらM氏もそこは気にしていた所だったらしい。 志方城山から予定を変更して志方町投松の集落へ入る。

上山天満宮が登山口となる。鳥居の前は保育園の駐車場でそれをお借りする。 この保育園、M氏とちょっと縁があるらしい。そのせいか、堂々とど真ん中に止めています。 8時15分スタート。
上山天満宮が登山口

階段を上るとそこには小さな本殿と土俵があった。右には墓地がある。 どこから登ろうか。本殿と墓地の間に細い道らしきものがあったので それを利用するが周囲には背の高い木は無くどこでも歩ける。 登る途中に右下を見ると、先ほどの墓地と赤煉瓦の煙突が見える。
右下は墓地と焼き場

最初のピークから北方向を見る

保育園の駐車場から5分で最初のピークに到達する。まさにお散歩コース。 保育園の園児達もここをプチ遠足コースとして利用しているらしい。 園児と言っても幼児もいるので彼らにとっては冒険の場所と言える。

標高は60mそこそこだが予想以上に展望がある。 やはり西から北方向は雲が厚い。とりあえずカメラする。 アンテナ施設のある頂上の手前のピークには南向けの岩場があるので そこからの展望も楽しみだ。

さて、その岩場のある二つ目のピーク方向へ歩き始めると、な、なんと、 山塊をまっぷたつにする、でかい切り通しが存在するではありませんか。
切り通しに下る

幅も高さもゆうに10m以上はある。もちろん地形図には載っていないので 驚きの存在だった。しかたないのでヘリに沿って一旦切り通しへ下る。 この切り通しは道なのか、水路なのか、あるいは採石の跡なのか、まったくの謎です。 とりあえず向こう岸?へ登り返す。

登り返したところに踏み跡の存在はあったが途中から胸以上のヤブになる。お散歩コースのはずだったのに・・・。
切り通しの対岸に立って登ってきたピーク方向を見る

短いヤブだった。それを抜けると先ほどの切り通しの対岸の上に出る。 そこから先ほどの園児のお散歩ピークと志方の田園地帯、さらに屏風のように 左右に広がる高御位山塊がすばらしい。

山と言っても低い丘陵なので、こんな所にも畑地跡がある。その 荒れ果てた畑地跡を左に見ながら細い踏み跡を探す。当然のようにヤブってきた。 M氏は木の枝を振り回して蜘蛛の巣を払いのけながら登っていく。 足元が見えないが時々イバラがあってトゲが突き刺さる。
な、なんたるちあ、サンタルチア展望の岩場着

ヤブを抜けたところを南に寄り道するとそこが岩場だった。 道路から見ると簡単に行けそうで、居心地もよさそうな岩場だったが、 実際は難路?で居心地もさほどでなくがっかりする。 しかし、南方向の飯盛山などはバッチリと見えてます。 道さえあればオカリナの演奏場所に最適なんやけどね。 園児ピークから20分。
道はありません上山の頂上

ここからはまったく踏み跡すらありません。とにかく頂上への方向だけ 確認して進むべし。お散歩コースと思いこんでスニーカーで登ってきましたが、 登山靴にスパッツが必要でした。M氏は靴の中はゴミだらけだし、ズボンも7分丈で すねは傷だらけ。まさにすねに傷持つ男です。

岩場から40分もかかって頂上に着きました。地形図を見てもらうと「たった、この距離を40分?」と 言われそうですが、道と呼べるようなものは完璧に無く、ただただ強烈なヤブの連続です。 途中で一時雨になるが濡れなかったのはヤブおかげ?

上山(うやま)には9時30分着。四等三角点、標高120.6m。誰が何のために付けたのか 木の枝に温度計がぶら下がっている。それとNHKの放送施設のポールが2本立っている。 ヤブの途中からはこれが目標になっていました。 手強かったヤブでしばし放心状態。お湯を沸かしてコーヒーで落ち着く。 コーヒーを飲んでいると三角点の横に立っていた四等三角点と書かれた白い木柱がバタッと倒れた。 なにか不吉な予感・・・。
管理道で下る

下山は管理道を利用しましょう。これだけの施設を作っているのですから、管理道か 建設用の道が存在したはずです。周囲を探してみると「あった、あった」とM氏が叫ぶ。 確かにそれらしい道があった。途中、下方向に池が見えたのであそこに降りるのだろう。 「今は道らしい姿やけど、下に行くときっとヤブやで」と私が予言する。 というのも、電波塔のケーブルがすべて切断されており、現在は使用されていないので 道もきっと荒れているはずと想像したからです。
最後までヤブ三昧

ノストラやまあその予言どおり、降りきった所はセイタカキリン草と笹のジャングルだった。 それをかき分けて、見えない足元にあるトラップのような溝を乗り越えてようやくあぜ道に出た。 猪捕獲のオリがあって中にはちくわがぶら下がっている。ここからジャングルを 振り返るがあの管理道の入口は絶対にわからない。

舗装路に出て5分も歩かないうちに駐車場に着いてしまう。「ありゃりゃ〜。えらい早いやん」 車に乗り込む前に身体中のゴミを払いのけ、駐車場の水道で顔を洗います。 お散歩コースのはずだったのがあの激ヤブ。う〜ん、低山侮れず!! ちなみに加古川付近は14時過ぎから豪雨になりました・・・。

今回の上山の地図は こちら(約43k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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