瀞川山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『村岡』、『氷ノ山』を参照いただくようお願いいたします。

2006. 7.30.  日曜日  曇り(ガス)  気温ふつう
ひさしぶりにM氏からMTBのお誘いの電話を受ける。「どっかええコースでもあるん?」と聞いてみると、 とんでもなくしんどいだけのコースを言う。その場で却下して 「それやったら近くにある瀞川山にしましょう」と代案の提案をする。M氏は瀞川は初めてらしくてその場で決定となる。

9時半過ぎにはスタート地点に予定していた木の殿堂駐車場に着く。ところが、今日は良い天気という予報のはずなのに 外は小雨が降っている。「う〜ん、どうしよう」いずれは天気が回復するはずなので、ちょいとハチ北のスキー場方面に 車を走らせてみます。するとこちらのほうが天気が良さそう。「じゃあ、ここからスタートしましょう」 準備をして10時10分スタート。

まずは瀞川山と鉢伏山を結ぶ稜線上にある林道まで登らねばなりません。 ここからだとスキー場のゲレンデのダイレクトに登ればOKですが、具合が良いことに ゲレンデの管理道(舗装)が利用できそう。しかし、自転車の利用は考えられていないため?傾斜がめちゃきつい。 「フロントタイヤが浮きそうや〜」とM氏。こちらはとっくに下車して押しております。
ゲレンデの管理道を登る大沼湿原の森

管理道沿いに立派な看板と巨木があった。それには『郷土記念物 大沼のハルニレ』となっていて、県内でも最大の巨木らしい。 スキー場が営業されている期間なら看板も雪に埋もれているだろうし、スキーヤーは知らずに通り過ぎるに違いない。 何の木にしろ巨木はその存在自体がすばらしい。 このハルニレの奥を覗いてみると小径が奥へ向かっておりその奥に見えるのは大きな湿原のようだった。

入ってみたいけど時間が無さそうなのでパス。舗装路を少し行くと湿原方向は大きな森になっていた。 我慢できずにちょっと入り込んで写真を撮す。すると奥から人の声が聞こえてきて、やがて二人の ハイカーが現れた。こんなマイナーな所に人がいるとは驚きだが、向こうも驚いたようだった。 「ここって良い森ですねえ」と言うと「だんだん森が小さくなってるんですよ」とのこと。 「これって周回のコースでもあるんですか?」と聞くと「もっと上にも入口があってそこから歩いてきたんです」

ヒーヒー言いながら登りきった所は平坦地だった。我々の登ってきた野間ゲレンデのリフトはここが 終点で、逆にハチ北北壁のリフトはここが起点になっているようだ。ここが林道かと思ったが そうではなく、これよりさらに上らしい。管理道はグネグネと遠回りしているようなので、 ここからはダイレクトに草地の斜面を登る。
これを登りきれば林道だ〜

その途中にまたもや看板があった。どうやらここが先ほどのハイカーが言ってた大沼湿原の上の 入口らしい。『・・・この中の大池はこの地域で最も顕著に残る火口跡で湿原になっており貴重な 植物の群生が各所に見られます。・・・』へえ、火山の火口だったんか!!けっこうなお宝ポイントなんやね。 貴重な植物ってことに引かれるなあ、また行ってみよう。

「林道や〜」先行しているM氏が吼える。11時ジャスト。そこは鞍部ではなかったが 『野間峠駅』なる標識があり、確かに美方方向に下る道もある。 ここから見る瀞川山ははるかに遠く、しかもずいぶんと登り返しが必要に見える。 地形図ではその途中にある最低鞍部に野間峠の表記があった。

前半は下りなのでクランクを回すことなく楽ちんに前進するが、いつのまにか上りに 転じている。「あれっ?野間峠は?」M氏はそんなこと意に関せずとばかり先行している。 「通り過ぎた鞍部が峠と違うかったんやろか?もういっぺん引き返す?」と私。 「なんの標識も無かったから、もうええやろ」とM氏。

てなわけで、そのまま前進を続ける。傾斜はそれほどでもないが、路面に少々難あり。 舗装はされていないのは当たり前で、堅く締まった箇所は楽勝なのだが、砂利がある所は トラクションがかかりにくくて進みにくい。 途中にパラグライダーの発進場があった。そういえばここからも見える野間ゲレンデでは パラの一行がなにやらやっとるな。昼からはここでフライトするんでしょうか?

瀞川山の頂上へは二箇所の登り口がある。それはこの林道を登り切ったところにあるはず。 「Mさん、先行するのはええけど、見逃さなんようにしてよ」と言うものの すぐにそれはわかった。『瀞川山山頂すぐ駅』という標識と右に登っていく 明確な登山道があった。11時30分。
山頂への近道です山頂で飯です

もう一つの登山道と違ってこちらはずっとゆるやかな上りが続くので、上りでも乗れるし、 ましてや下りなら全乗りです。「帰りもこっちのルートやね」と二人。 ゆっくり登っても10分ほどで頂上です。二等三角点、標高1039.2m。

日差しを遮る樹木がないので夏場は暑い頂上なのですが、今日はガスがお日さんを遮っているので 結構涼しい。氷ノ山のOAPさんと無線が繋がるが、あちらは長袖でも寒いらしい。 鉢伏と高坪のあいだに見えるはずの氷ノ山もガスのために今日は見ることはできませんでした。
ガスの切れ間を狙った、いつもどおりの広角展望写真

食後のコーヒーを飲んでいるとおじさん四人がもう一つのルートで登ってきた。 雰囲気からすると林道に車を止めてそこから登ってきたようだ。 その一人が山に詳しいようで周辺の山名を次々に言っている。 「・・・あの鉄塔のあるのが粟鹿山やな・・・・」それを聞いて 私とM氏は顔を見合わせる。「そんなん見えるはず無いやん!!」

分刻みでガスが現れたり消えたりする。遠景が見えないのは残念だが、ガスが流れる様がおもしろい。 彼らが下山後、こんどは夫婦と思われる二人が我々と同じルートで登ってくる。 それと引き替えに我々も下山することにする。別れ際にちょっと話しかけると どうやら私のHPの読者のようでした。ありがとうございます。12時半。
同じ道で林道へ下る。もちろん全乗り一直線のスカイラインダート

思惑通り『すぐ山頂』ルートの下りは全部乗れました。気持ちよく林道に降り立つ。 そこからは定規で引いたような直線の林道を走る。頂上ではガスって無かったのに 林道はうっすらとガスに覆われていた。ガスが漂っているので涼しい。 十石山への分岐で立ち止まっていると オフロードバイクが数台、我々を奇異な目で見ながら通り過ぎていく。

分岐から十石山まではゆるやかな下り基調の尾根道が続く。整備された遊歩道なので 階段もあるが乗車にはなんら問題はない。期待通りに乗れ乗れで楽しめます。 M氏も楽しそう。十石山には13時ジャスト。 夏場にこのコースを選んだのは正解です。春とか秋とかだったら 花目当てのハイカーがいるのだが、今日は最後まで誰一人出会うことがなかった。
十石山頂上ダダダ、ダ〜〜ン(意味不明)

頂上は平らなスペースはあるものの三角点もなく展望も皆無です(OLのポストはある)。 右に折れると道は左右に別れています。 前回来たときは右の展望コース(さほど展望はないけれど・・・)を下りましたので、 今回は左の森林浴コースを下ります。

こちらのコースには途中に崩落があるので通行しないように書かれていますが、OAPさんから問題なしとの アドバイスをもらっています。しかし、人工的にに造ったルートなので傾斜が急なのと浮き石でハンドルが 取られるのと、つづら折れのターン部分が乗れません。

やがて深い森の中に降り立ちました。ここから迷路のように何カ所も分岐があります。 分岐毎に標識があればいいんですが、あるところと無いところがある。 適当に感性が感じるままにMTBを転がす。木立の向こうに何やら施設が見えたので そちらへ下ってみる。広い芝生があって、一瞬ゴルフ場に飛び出たかと錯覚する。

『森の工作館』という立派なログがあったが人の気配は皆無。そこにあったイラスト地図を見ると 木の殿堂からは北に逸れていた(予想通り)。その地図で帰るルートを確認するが、途中に大カツラが あるらしい。そこへ寄り道してみよう。
芝生広場を走る(後ろは森の工作館)兎和野の大カツラ

フィールドアスレチックを左に見ながら谷に下りきると圧倒的迫力で大カツラがあった。 親木の周りにはヒコバエがバリケードのように生えている。 今まで見たカツラのどれもがそうだったが、ここも川の流れが根っこを洗っている。 ふと見ると、根っこ付近には体長5cmほどの白いヤスデ(小さいムカデって感じ)が 数千匹うようよしていた。きもい〜。

十石山から素直に下っていればすべて下りで舗装路まで乗れたのだが、寄り道したために カツラからは上りに転じる。 最後は木の殿堂で締めくくりだ。うまく展望所へ回り込んで屋上から最後の展望を楽しむ。 山頂と違ってここは暑い!!初めてここへ来てわかったが、展望棟から本館へは空中回廊がある。 これを見逃す手はありません。(^_^;)

怒られるのを覚悟で本館まで乗っていったが、館内にいた人はあっけにとられたのか おとがめなしだった。がはははっは。
木の殿堂展望棟から本館へ空中回廊を走る

本来スタートゴールにするつもりだった木の殿堂駐車場には14時ジャスト。 そこから舗装路を走ってスキー場へ。途中にあった小さな流れを覗き込んで見ると、なんと 梅花藻が咲いていてM氏も撮影モードへ。最後はガスの晴れた鉢伏山を見ながら スキー場の駐車場へ。14時25分。

今回の瀞川山の地図は こちら(約250k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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