生栖行者山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『安積』を参照していただくようお願いいたします。

2006. 8. 6.  日曜日  晴れ  気温蒸し暑い
それにしても暑い、暑い!!この時期に暑いのは毎年のことなので十分に承知してるのだが、 とにもかくにもとんでもない暑さです。 しかし、やまあそはめげません。こういう時こそデラ暑い低山に登るでいかんわ〜。 (暑さで壊れかけている・・・)

宍粟市一宮町の県道沿いに真新しい(つい一ヶ月ほどのあいだに設置??)石碑が設置されています。 それには『いぎす行者山登山口』と 大きく彫られていますので、いやがおうにも目に付く代物です。その石碑の横手に駐車して準備していると 前の家のおじさんが「林道の奥にある大師堂の前まで車で行ったらええよ」と言ってくれる。

林道『能栖線』に入る。すぐに害獣除けの鉄柵ゲートに突き当たる。それを開放して中へ入る。おじさんは 「昼間は開けっ放しにしておいてもいいよ」と言っていたがまた閉め直す。全線未舗装の林道だが、このくらいの 路面ならゆっくり走れば普通車でもOKか。しばらく走ると左手に大師堂があった。その手前のゆるいコーナー付近に一台だけ 止められるスペースあり。9時10分スタート。
大師堂(矢印が登山道)

大師堂の前にも新しい石碑がある。磨き上げられた表面に『行者参 登山記念 平成元年九月吉日』とある。 面白い形の自然石を使った古い手水鉢もある。お堂の中には当然の事ながら弘法大師の石仏が 安置してありました。

お堂の左手から登山道とがある。古くからの道らしく枝尾根の上に ちょっと窪んだ溝状態で続いています。こりゃ、登山道というより参道やね。
大師堂から登山道へ途中にある林道出合い

このまま山中を登るのかと思えばいきなり前が明るくなる。地形図にない林道の延長が目の前を 横切っています。カラフルな手作りの標識が『生栖行者山 約70分』と案内してくれています。 すでに汗びっしょりなのだが、さらにこれから70分汗まみれが続くわけだ。
石積みのある参道参道は続くよ、どこまでも

小さな梯子を登って登山道の続きを登る。周囲は植林です。 数段におよぶ石垣があったりするが、まさかこんな所に棚田でもあるまいし、 斜面の崩れを防止するためだろうか。 登山道はその石垣に沿うように最初は北に向かっている。このまま行くと 418mの標高点と山頂を結ぶ尾根にぶつかるので、それで山頂へ向かうのかな?

のっぺりとした山腹に突堤のように飛び出た所がある。そこで小憩しようと 立ち止まる。すると反対方向からも山道がこの突堤に登ってきていました。 ここにもカラフル道標があり『生栖行者山 約55分』と 念押しするようにあった。逆算すると先ほどの林道出合いからここまで15分ほどって ことかぁ・・・。時計を見ると確かに15分経過していました。

ここからは予想に反して、ぐるっとUターンするように逆方向に道がある。 つまり南方向の山腹を削って登山道は続いています。 暑いからそう思うのか、傾斜もけっこう急である。地形に特徴は無いし、高度計も 持っていない、もっとも顕著なのは暑さで脳の機能が低下している。そのため現在位置がどこか わからなくなりつつあった。ともあれ南に向かって登っているのは確かである。

傾斜はずーっと登りが続く。植生は徐々に雑木が多くなる。 標高的にもまもなく稜線と思われるころで、またもや標識が現れて スイッチバックで方向転換する。 そこからは小刻みなつづら折れになり、数ターンで稜線着。10時15分。 さすがに参道だけあって全体に歩きよく迷う所もなかった。
稜線着!!西峰に石仏?

地形図を見ると行者山は二つのピークを持っている。到着した稜線には 両方向に踏み跡があり、左に行くと三角点と行者堂のある本峰。 右に行く本峰よりちょっと低い西峰である。とりあえず行きがけの駄賃で 西峰に行ってみる。

西峰には5分ほどで到着。標高は740m+ほど。雑木に囲まれていて展望はないが、まあまあの 広さのピークであった。何もないと思っていたが、目の前になんと石仏が!!! 表に回ってみると花立てやらローソク立て、紙パックのお酒などもそえられています。 しかし、それは石仏ではなく、石仏のような形の自然石でした。

Uターンして本峰へ向かいます。西峰と違って頂上はでかい岩がゴロゴロと 積み重なっているのがわかります。行者道は頂上の手前左手に見えていますが、 とりあえず三角点のピークへ登ります。よじ登りながら右やら左やらにある 岩棚に石仏などが無いか確認しますが発見できず・・・。

10時40分、三角点に着。標高787.2m。三角点はあるにはありましたが、四面を叩き壊されでもしたのか ボロボロで危うく見逃すほどでした。本峰は細長くて、三角点のあるポイントよりちょっと 標高の高い奥へ歩いていきます。右手は松林で明るいがその分暑い。麓の道路と田圃が良く見えます。
松林の細長い本峰北端に到着
北端から見える?展望

北端には切り開きがあるので展望が期待できる。ところが夏場で湿度が高いため 近い山しか見えません。う〜ん、残念。方向を転じれば頂上のアンテナ群が特徴の 暁晴山が大きい。北端から続く稜線には踏み跡があるので、 延々それをたどれば暁晴山に行くことも可能である。

時計を見れば11時前。お昼ごはんは最初からするつもりがなかったが、 アイスコーヒーとフルーツゼリーで小腹を満たす。 しばらく木陰で涼んでいたが、頃合いを見てピークを下ることにする。
頂上直下にある行者堂行者堂から見上げる大岩

もちろんのこと、行者堂に寄ってみる。お堂の中には祭壇などはなく、なべ飯ごうヤカンなどと ともに多くの絵馬がぶら下がっていた。行をするためにやってきた行者の休む小屋なのでしょう。 表に石を組んだ小さな祭壇があった。 小屋の上に覆い被さるように存在している大岩がご神体となっているかのようだった。 小屋の裏手をよじ登ったりしてみたが石仏等は発見できなかった。

下山をします。最初はピストンで下るつもりでしたが、西峰で地形図を見たら北西に下る尾根がある。 それをまっすぐに下ると林道に出て、そこから大師堂はすぐである。 少しでも違うコースのほうが変化を楽しめるので、これで下ることに決定。 西峰に戻って11時30分下山開始。

北にコンパスの針を合わせて、315度の方向に下る。下りはじめはのっぺりとした 斜面なのでどこが尾根だか判らないのでコンパスだけが頼りとなる。 無事に尾根を確認できるとあとはただただ下るのみ。 周囲は植林、どこかで展望があればと思ったらそれもなく林道に飛び出る。11時55分。

そのまま林道を歩こうかと思ったが林道は暑い!!引き続き植林の中へ突入する。 こちらの方が涼しく歩ける。涼しく歩けるが道はないので最後は激斜面をズリズリと 滑り落ちるように下る羽目になる。再度林道に降りて5分ほどで大師堂に着。時計は12時20分。 このコース早かったのかな??

当然の事ながら全身汗でドロドロになっているので、すべて着替えてそのまま 29号線沿いにある温泉へGO!!すっきりと汗を流しての帰宅となりました。

今回の生栖行者山の地図は こちら(約100k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


ホームにもどる