畑山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『宝塚』を参照いただくようお願いいたします。

2005.10. 9.  日曜日  晴れ  気温ふつう
『ベッド・デテクティブ』と言う言葉をご存じでしょうか? ベッドに伏した名探偵が助手の持ってくる情報を元に、現場を見ずして難事件を解決するというものです。 私と新川氏(北摂を徘徊するMTBおやじ。外見は落ち武者に似ている)は その名探偵と助手の関係に似ています。

もちろん私がホームズで新川氏はワトスンです。夜、地形図で山を眺めていると地形図に 描かれていないシングルトラックが見えてくることがある。そこで毎週のように掛かってくる新川氏からの電話で 「あの山のあの辺にはきっとMTBで走れるようなシングルトラックがあるから探査してきて〜」と 私が指令を出すという寸法です。

「いや〜!あったわ。しかもロングで乗れ乗れやで〜」と新川氏からの電話。 今回の畑山もそうして見つけたルートです。実は7月の末に訪れたのですが、山頂へ立ち寄り、問題のシングルトラックの 入口を確認したとたん雷雨に襲われて撤退しました。今日はそのリベンジという訳です。
金仙寺湖から畑山を見る頂上は間近

畑山の頂上にはNTTの無線中継所がありますから、その管理道を利用して山頂へ向かいます。準備をして9時40分スタート。 舗装路から未舗装へ、そして所々また舗装。コウヤボウキやツルリンドウが道の脇に咲いていますが、M氏は それにも気づかずに登っていきます。稜線上の分岐には10時。シングルトラックの入口は東にあるが、 とりあえず三角点のある西のピークへ向かう。 10時15分着。
山頂は猪が掘り返したヤブ
したがって展望皆無
NHKの施設からはまあまあの展望あり
矢印は一枚目の写真の撮影ポイント

前回、三角点のあるピークには登っています。そこは猪が掘り返しており雑草に三角点も埋もれていました。 標高529m、二等三角点。今回はピークに登らずにNTTの施設を回り込んで他の電波施設付近を探索します。 するとNHKの横手から金仙寺湖へ降りる階段と六甲方向への展望がありました。 三角点ピークは無展望でしたからここの展望はちょっとうれしくなります。

畑山はその昔は旗振り山としての機能があり、そのことからこの山名が付いています。 地形図だけを見るとこの三角点ピークよりも若干高いピークが二つ隣接してあります。 その一つ、ツーカーホンの鉄塔が立っているピークにも寄り道してみました。 ここもあまり展望はありませんが、かろうじて北方面に羽束山、さんしよう山、そして大船山が見えます。 電波塔によじ登ればさらに見えるでしょうが、犯罪行為になるのでやめましょう。 標高だけで考えると三角点ピーク以外で旗を振ったとも考えられます。 う〜ん、どこから旗を振ったのでしょうね。
金網に沿って施設の裏側へ
ちなみ電波塔(白矢印)は立派!!
うっひょ〜!!

シングルトラックの入口は東の電波塔施設の裏側にあります。向かって左手方向から金網にを掴みながら 裏方向へ回っていきます。10時55分いよいよ雑木の中のシングルへ突入です。 前回はここで雷雨に遭いましたが今日は良い天気。木漏れ日がなにやらまぶしい。 よくまあこんな道が残っていたものだと感心しながらも奇声をあげながら快走する。

このまま東進すれば名塩の住宅地に降りてしまうが、新川氏の情報では 途中で南進して西宮高原ゴルフ場横をすり抜けて蓬莱峡へ降りるのです。 そこからだとスタート地点へ帰るのも楽ちんです。 その分岐点を探さなければいけません。
土塁道を走る!!落ちたら痛いでUターン分岐なので注意!!

M氏はなにも考えずにずんずんと前進しますが、私は注意深く周囲を見ながら 走っていると、最初左に下る分岐(テープによるマーキングあり)を発見。 これは無視しないと国道176へ降りてしまう。そのちょっと先に右に分岐があった。 ただし、これはUターンするように後ろにあるので注意深く走っていないと 見過ごしてしまう。

M氏を呼び止める。距離からしてこれが正解だと思うがもうちょっと前進してみようということに。 というのも、道はこの先を見てもいたって良い。しかし、いきなり道悪になって急下りとなる。 下の方から車の走る音がするのでこれ以上下ると下界に降りてしまいそうだ。 ガレガレの道は簡易舗装になってきた。ここで分岐発見。右方向にヤブっぽい登り道があって、 テープには南山と書かれている。あとでわかったがこちらへ行くと地形図にある池へ行ける。 そして、その池からもゴルフ場へ行けるらしい。

我々は 先ほどの分岐に引き返してそこから仕切直しをする。道なりに進んでいけばOKなのだが、 右に降りていく踏み跡もあった。それは地形図にある点線ルートであるが、こいつは 廃道になっているので踏み込まない方が良く細い尾根をそのまま行くのが正解だ。 そのまま急下りになって、目の前に渓流が見えてきた。 尼子谷である。
尼子谷へ降りるゴルフ場でお昼。向こうは畑山

渓谷の澄んだ水を期待していたが、見ると白く濁っている。臭いこそ無いが まったくの期待はずれの汚水だった。考えれば水源地はゴルフ場だし、そこから 来る水だから推して知るべしである。川を横切って対岸から登り返して行くと 急に開けて明るい所に出た。グリーンの芝が目にまぶしいゴルフ場のフェアウエイ (たぶんアウトの3番、パー5)だった。 13時ジャスト。

ここで食事をしようとM氏は言うが、ゴルフ場の関係者に見つかると間違いなく おとがめを受けそうだ。猪除けに電柵があり、それより内側が芝の張られたフェアウエイで 我々はその外にいるから大丈夫と言うが、 ここもあきらかに敷地内である。とにかくここを離れて先に行ってみましょう。

ちょうど良いところがありました。そこはフェアウエイを見下ろすような所で、松の木が 身体を隠してくれるので好都合です。へたっぴいなゴルフを見ながらお昼ご飯を頂きます。 今日はでかいアルミ鍋に入ったみそちゃんこで〜す。これだけでお腹一杯。 もちろん食後のコーヒーもおいしい季節になりました。
激廃の林道 (>_<)ようやく鉄塔だ〜い

ゴルフ場の横を行く管理道は快適だと予想していたのに、アップダウンがきつくて 登りは担がなければいけません。食後の担ぎは辛いものがあります。 実はこの途中に左に折れるシングルトラックがあって、 そこが鉄塔へ続く展望尾根だったのですが、見逃しましたから〜!!(>_<)

目の前にでかいヒューム管が転がっていて、そこが分岐になっています。 ここはテープに従って左のヤブっぽい道を行きましょう。もし、そのまま まっすぐ行くと、ゴルフ場の周囲を行くわけですから、やがてクラブハウスに出てしまうでしょう。 それともエスケープルートがあるかな・・・。

左折したヤブっぽい道は地形図にある実線の林道でした。正確には林道跡です。 完膚無きまでにヤブに帰りつつあります。これが実線の道かいな!! イバラのトゲトゲをくぐり抜けて蜘蛛の巣をかき分けて前進!! 左コーナー地点からこんどは点線ルートへ。ここにもご丁寧に赤テープが。

鉄塔が一瞬見えるがあそこが最終の目的地です。巡視路があるはずだが それすらヤブに包まれて見つけるのがたいへんでした。 それをたどっていきようやく明確な巡視路に出会います。 それを東にたどって『有馬線32』へ到着です。14時48分。
蓬莱峡がすごい。はるか向こうは箕面の山々
ここは地形図にある391mのポイントです。真っ正面には当然の事ながら蓬莱峡が見えています。 ほんとうなら行き損ねた尾根のシングルトラックから眺めたい風景でしたが ここでもまあまあの展望です。とりあえず、ここまで来る道探しでへろへろになってしまいました。 あとは下界に降りるだけですが、これまた道崩壊でちょいとヤブを漕いで民家の裏に出てきました。 15時15分。

あとは船坂峠からNTT管理道までのサイクリングです。駐車ポイントまではわずか15分でした。 ちょっと難しい所もありますが、なかなか楽しいルートです。 ちなみに昭和12年のハイキングガイド本によると、畑山からゴルフ場縁と通って我々が入り損ねたシングル トラックは生瀬まで続くハイキング道だったそうです。もちろんその頃にはゴルフ場もなく 樹木の少ない人工庭園のような美しく明るい草原だったと書かれていました。

今回の畑山の地図は こちら(約180k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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