北神戸 奇岩巡り

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『三田』を参照いただくようお願いいたします。

2004. 1.10.  土曜日  晴れ  気温ふつう
今日もM氏とMTBで山遊びをしようと、いつもの集合場所にやってきましたが、 目的とする北方向の天気がどうもあやしい。そこで手持ちの地形図コピーからこのエリアを 選ぶ。そこは吉川町と神戸市北区の境界にある山塊で、標高は200mちょっとで高低差はあまりない。 しかも南北に延びた山塊には送電線が同じように尾根近くを南北つらぬいている。 ということは巡視路の乗れ乗れコースが期待できる。さらに近辺には 『坊主岩』、『大岩鼻』、『天狗岩』と奇岩もあるそうだ。楽しみやね〜。

どこに駐車しようかと県道を走っていると、大沢小学校のほぼ正面に『大沢町まちづくり協議会』と 看板の掛かったプレハブがあり、その前は大きな駐車場になっていた。そこへ車を止めて準備をする。 (後で承諾を得ましたが、端っこに止めていたら問題ないでしょう) 地形図を見たらここからは『坊主岩』が一番近い。では、それを探しに出発。9時55分。

地形図通りに大沢の郵便局横を左に曲がろうとしたら、都合良く近畿自然歩道の標識が立っていた。 向かおうとする方向に『坊主岩0.8km』と書かれている。おぉ!結構有名な所なんやね!!

丘陵地帯なので田圃は棚田ほど小さくはないが大きな段々で区切られている。小さなため池がいくつかあり、 貴重な水なのだろう、水神の小さな祠がそれぞれの池に祀られている。少し高台に出た。後ろを振り返ると 東に小山があって、その頂上に見えるのは光山寺の観音堂である。あの裏手下ぐらいには天狗岩があるはずです。

民家の横手に山道が続いており、入り口の標識には『坊主岩200m』とある。MTBは乗れない傾斜なので 押しながら登っていく。表示の距離になったころ道沿いにまさしく奇岩が現れた!! なんと表現したらいいでしょう。(^_^;)  坊主岩と聞いていたのにそれはどうみてもアレにしか 見えません。
コメント出来ません・・・稜線に合流

ステンレス製の看板にはこうある。『此処、摂播国境の里山の中に立つ奇岩。高さ2メートル弱の 砂岩で、風化現象によって現在の形を呈した。その形状が一人ぽつねんとたたずむ僧に 似ていることからだれとなく”坊主岩”と名付けたとされる。』地形図を見ると境界尾根の真上にあるように 思っていたのにこんなところにあったのね。二人ともしばし興奮状態で記念撮影をする。 これってモザイク無しでHPに掲載していいものだろうか?

熱い議論を戦わせながら登っていくと坊主岩から3分ほどで稜線に出た。予想通り稜線は巡視路になっていて南北に 明確な道と、いつもの赤いプラ看板も立っている。北方向から重機の音が聞こえてくるので、何事かと 行ってみるとすぐそこでは稜線をぶった切るように林道の工事がされていた。これを越えて縦走は可能か? こんなところでぽつねんと立ち止まって思案してても仕方がありません。まずは南へ行ってみましょうや、Mの旦那。

プラ階段のある小さな下りをクリアーするとさっそく分岐があった。これは『火の用心』マークに したがって右を行く。ここから山塊の西斜面を辿っていくことになる。思った通り、 気持ちよく乗れる所が多い。bR1の鉄塔を過ぎてちょこっと登ると稜線に復帰。振り返ると 稜線にも踏み跡がある。「よっしゃ、帰りは稜線を走ろうぜ」と、M氏。
この快適さは巡視路ならでは南端には祠が・・・(後ろは32鉄塔)

bR2の鉄塔で終点となる。10時50分。巡視路は右下に急下りしていた。山塊の先端に『大岩鼻』があるはずだからと、 MTBをデポして木のあいだを抜けると、そこには祠がり、さらに奥には共同受信のTVアンテナがあった。 急下りしている巡視路はどうやらこの祠の参道でもあるようだ。 地形図にあるはずの三角点が見つからないので引き返すと鉄塔の北にある小ピークに鎮座していた。 三等三角点、点名『豊岡』、標高275.2m。

こんどは『大岩鼻』の探索だ。TVアンテナから切り開きが激下っていたので、木をつかんで下りながら 左手を見るとそれらしい岩壁が見え隠れしている。落っこちないように近づいて岩盤の上部に乗っかる。 地形図には『大岩鼻』と記載があるが、周囲の木が育っているのと、前方にゴルフ場の巨大な敷地が あるために麓からこの岩場を見ることは難しいようだ。現に豊岡の50歳代の人でも ここを知らなかった。ちなみに鼻とは突端という意味です。
大岩鼻の先端に立つ。すぐ下はゴルフ場復路は稜線を走る

最初は復路も同じ巡視路を走るものだと思っていたが、稜線にも踏み跡があったので、多少の藪でも こいつで帰ってみようということになった。ところがこれがすこぶる良い。登りは押しだが、下りは 面白い下りで楽しい。小さなピークが4つあるが最後のピークには広場があってここにも祠とそれに続く参道が 東から登っていた。このピークを過ぎると最初の巡視路に合流。「いやっ〜、稜線を走って正解やったねえ」M氏もご満悦。

『坊主岩』分岐には11時45分着。この先にある工事現場をどのようにパスするかいろいろと思案したが とりあえず巡視路を素直に辿ってみる。またまた祠を発見し、その先左手にはbR0の鉄塔。右手は工事現場で おじさん達がすぐそばにいる。道は三叉路になり、矢印は右を指している。その先は工事中の林道を横切って 林の中に続いているようだ。この辺りには人影もないので林道を横断してbQ9の鉄塔へ。 そして鉄塔下にあるため池の堰堤でお昼にしました。12時10分。
この工事現場をどうパスする?後半ルートはさらに快適

巡視路のこの付近は変に曲がりくねっていて、食事をした堰堤から一旦工事中の林道に出ていくようなので そいつは具合悪い。抜け道を探しに鉄塔と池の周りをうろうろしていたら とうとう工事現場のおっちゃんに見つかってしまった。恐そうな人だったが逆にこちらの異様な姿に驚いていて 親切に道も教えてくれた。

ここから後半ステージに突入だ。前半と違うのは稜線の真上を走っているので、明るくさわやかで前半以上に快適なルートだった。 (枝道はあるが稜線コースを選択すること)bQ8、27と鉄塔をクリアーして、最後のピークの登りかかる。 (ここも左に明確な分岐があるが、正面のピークを選ぼう)

ピークには巨岩があって真上にはちょこんと祠が安置されている。この山塊には稜線上だけでも4カ所も祠が あったことになる。祠の隙間から覗いてみると行者の石像が祀られていて、扉の前には前鬼、後鬼の石仏もあった。 「いや〜、見どころ満載の尾根やったねえ」26鉄塔から左に大きくターンして (その先がちょっと枯れた蔓植物でグジャグジャの路面だが突っ切ろう)里まで一気に駈け下った。13時25分。
巨岩の上に行者の祠があるすごいでしょ!!これ

舗装路走行で駐車ポイントまで戻ってくる。あれだけ楽しんだ山だったが舗装路だと10分ほどで帰れるのが 不思議な感覚です。ここから最後のポイント『天狗岩』へ向かう。舗装路をヘコヘコと登っていくと 思っても見ないところに『天狗岩 0.7km』という標識があった。どうやら近道なのかな?

細い道を押していくと、なんとこんな上にも民家がある。しかもこの木のトンネルがすごいです。 民家のおじさんが「右と左から二本の木をつなぎ合わせて作ったんや」と説明してくれる。 自然歩道の標識があって『水場』とあるが、ようするにおじさんちの水道を飲めってことらしい。 光山寺への道を聞くと倉庫の裏手から登って行く様にと言う。聞いてなければまっすぐ進んでいたでしょう。
光山寺の観音堂から走った山を見る

西国三十三カ所の石仏が並べられている巡礼路に出る。右に行けば天狗岩だがとりあえず左の観音堂へ登ってみる。 そこはベンチもある展望ポイントだった。南からフルーツフラワーパーク、六甲連山、丹生山山系。そして 今日走った摂播国境の里山。そのはるか向こうには明神山、三草山の奥に見えるのは笠形山だ。

天狗岩にやってきた。ここでも写真を撮ろうとしたらなんと電池が切れてしまった。予備のニッケル水素電池を 持っていたのだが、ポーチのチャックが開いていてどこかに落っことしてしまっている。したがって 説明の看板も撮せなかったし、下の写真もM氏から提供してもらったものだ。(T_T)
天狗岩だよ〜ん

ここでもコーヒーを飲んで最後の休憩にする。さて、駐車場まで戻りましょう。 もちろんここも違うコースで下ります。上大沢の集落北の山に点線のルートがあります。 こいつで帰りましょう。民家の横手から入り込むが、舗装路、シングル、ダブルと変化を繰り返し、 しかも枝道が多い。こんなところにも民家があるし、犬に吠えられるし、これで正解なのか??

やがて気持ちの良いダブルトラックの道になる。もう久しく車も入っていない様子で のんびりとクルージングが楽しめます。ここでも写真が写せず、電池が無くなったことが悔やまれる。 今回のツーリングの有終を飾るにふさわしいゆるやかダウンヒルで県道に出ると1分で駐車場でした。 ここも大当たりコースだぁ!!!

北神戸 奇岩巡りの地図は こちら(約130k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


ホームにもどる