古城山〜鷲原寺

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『但馬新井』を参照していただくようお願いいたします。

2004. 3.20.  土曜日  曇り後雨  気温寒い
生野の銀山湖と多々良木ダム湖に挟まれた中央分水嶺の尾根はほとんど歩き通しましたが、 わずかに釜床山の北側400mほどが取り残されています。それだけを歩くのはいかにも 頼りないので、国道312の近くにあるびわの丸公園から古城山、釜床山を経て 鷲原寺へ下山をしてみましょう。余裕が有ればちょっと寄り道も考えています。

同行のやまごさんと合流して、まずは終着地点の鷲原寺にやまごさんの車を止め 私の車で出発地点のびわの丸公園へ向かう。びわの丸公園への道は市街からはわかりにくいが 逆方向の北からはすんなりと行くことが出来る。数台止められる小さな駐車場で準備を済ませて スタート。もちろんのことだが私たち以外はだれもいません。9時50分。
古城山への遊歩道二の曲輪から見る

滑り台などの遊具施設を過ぎると右手に城跡への遊歩道が現れる。山腹にはアルファベットのZの文字 が連続するように道が付けられている。山腹には木もまばらなので立ち止まって視線を下げると市街が見下ろせる。 道ばたにはすみれの花がポツポツと咲いていた。登りっぱなしだったが初めてフラットな所に出る。 まばらに松の木があり、周囲は伐採されている。これがびわの丸。前方には関電の高圧鉄塔、頂上は まだまだです。
同じく二の曲輪から南方向を見る
別郭、三の曲輪、二の曲輪を越えると頂上の主郭となる。前回来たときは主郭以外は 背の高い雑草で素通りしたが今は刈り払われている。ゆっくり上がったので公園から主郭までちょうど1時間。 三角点は無く、標高は601m。杉や松の木が邪魔でカメラ的にはあまりよくありません。 そしてなぜか大岩がある。建物を建てるには邪魔になると思うのだが本体が地中に深く潜っているのかも しれません。
主郭にある大岩採石場?上の尾根を行く

さて、いよいよ釜床山まで縦走をはじめます。北東方向に延びている尾根をたどっていくのですが、 主郭から一段下の曲輪に降りて目的の方向を探るとうっすらと踏み跡があります。 急下りをクリアーすると尾根を寸断するように堀切りがありました。 さらに尾根には石の階段(4段ぐらい)もあります。

そして採石場?の上に出る。地形図では尾根よりはるか下に崖マークが書かれているが 今は尾根の直前まで削り落とされている。下を見るだけでめまいがするような絶壁です。 それをそろそろと木をつかみながら通過する。その先は写真のように安心して歩ける尾根です。(^_^)v
611ピーク(太盛山)から見る

採石場を過ぎるとまた明確な踏み跡が出てきます。ちょっと登って右手に折れると 共同受信のアンテナ施設のある巻き道を行きます(前回はその手前で巻いた為 とんでもなく難儀した)。アンテナから延びたケーブルがこの尾根を伝っています。 そのためではないでしょうが、ここからはすばらしい道が連続しています。

そのすばらしい尾根道を行く前に今回1回目の寄り道をします。それは分水嶺から離れますが 南に延びた枝尾根の先端の611ピーク(太盛山 たせいやま)に行ってみましょう。 そこは膝上ぐらいまで笹が茂るところでした。 このピーク付近からは先ほどの城跡ピークの大岩、さらに銀山湖奥の分水嶺尾根などが 見渡せます。
ケーブル埋設道

ケーブル埋設道に戻ると雨がポツポツと降り始めました。登る前はまさか降るような天気ではなかったのですが・・・。 まあなんとかなるだろうと進んでいきますと分岐がありました。木に赤いテープが巻き付けられていて それには矢印と奥銀谷と書かれています。地形図にある点線のルートでしょう。 さらにもう一カ所分岐。これはTVケーブルを里に降ろす為の道かと思われます。 先ほどの道はともかくこのケーブル道がどこへ降りるのか確かめたかったのが 2回目の寄り道のはずでした。しかし雨が降っているので寄り道はキャンセルして尾根を行きます。

Ca.600mのピーク付近からルートは怪しくなってきます。ネットの残骸があって正面に釜床山が 見える所から右に降りていく。尾根は急にだだっぴろくなり雑木のジャングル、迷いの林が出現する。 ここが面白い。気の済むまで思いっきり迷ってみるのはいかがでしょうか。 雨が降っているので迷っているヒマはありません。我々はすんなり通過します。

尾根が細くなったところで周囲は植林となり奥銀谷にあった内山寺からの点線ルート(わかりにくい)も 発見できた。ちょうど12時を過ぎたところだったので植林内で雨を除けながら食事にする。 ここからだと15分弱で釜床山手前の鞍部だが、余裕が有れば一旦内山寺跡に降りて寺跡を探索した後、 石仏道で鞍部へ行くのもいいかと思います。

その鞍部から釜床山へ登り返す(鞍部の右手後ろには前述の内山寺からの石仏道があります)。 育ってきた松の木が邪魔で道がはっきりしないところもある。 巡視路を表す赤い火の用心プレートの分岐に出た。正面はもちろん釜床山、左手は山腹を巻く石仏道。 雨は小雨程度でひどくなる様子はないがやむ様子もなさそうだ。このまま山頂へ行くか、石仏道を行くか、 やまごさんに訪ねると石仏道を行こうということになった。

石仏道は山腹を巻いている為ほとんど高低差もありませんし、もちろんのことですが多くの石仏を 眺めることが出来ます。道が崩れ落ちている所もあったりして足元には注意が必要ですが、石仏も 落石に埋もれたり、崖下に墜ちてしまったものもあると思われます。するとさっそくうつぶせにひっくり返っている 石仏を発見。心やさしいやまごさんは起こして元の位置に戻し手を合わせます。どうか早く結婚出来ますように・・・ってか?
倒れていた石仏を起こす次から次へと石仏が・・・

ようやく我々の巻き道も釜床山から続く尾根(つまり中央分水嶺ね)に合流しました。次のピーク越えたところで 銀山湖下から登っている点線のルートと合流。そのルートに目を奪われていてあやうく見逃しそうに なっていた。それは尾根にちょこんとあった石の道標です。 この指さし道標の指さす道を選択すると山腹を巻いているようです。 そうとは知らずに我々は稜線を登っていきます。このピークから右に折れると法道寺山からもっつい山へ、 左へ下るとゴールの鷲原寺です。
はるか奥まで続く広大なクヌギの純林

やまごさんをCa.530mの展望ピークに案内したかったが雨もやまないのでそのままクヌギ林へと 下っていく。足元がぬかるんだ黒土の急斜面なので滑らないように慎重に足を進める。 そして視線を上げるとそこには奇跡のクヌギ林が全方向に広がっているという案配になる。 さすがのやまごっちもこのすばらしい林には少なからず驚いたようです。 二度目の私ですら感動新たにするほどですから、ぜひみなさんにも体験していただきたい場所です。
クヌギ林にも石仏がある観音川を渡ると鷲原寺

ここにも石仏が点在している。それをたどって行くと右手の谷を下って鷲原寺となる(前回の下山ルート)。 今回は左の谷方向へ下ってみます。すると、谷には降りていかずに尾根に踏み跡は続いていました。 ひょっとしてこちらにも石仏があるかと期待していましたがそれはありませんでした。 しかし、右の谷は暗く道も悪かったですが、こちらは明るい尾根歩きが出来たのでそれだけでもラッキーです。 観音川を渡るとそこはどんぴしゃりで車を駐車した鷲原寺です。14時30分。

今回の古城山〜鷲原寺の地図は こちら(約150k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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