海見山〜柏野山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『藍本』、『篠山』を参照いただくようお願いいたします。

2003.12.29.  月曜日  曇り  気温ふつう
初めてこの山に登ったときは暑い盛りで、バテバテになるわ、ルートも見失うわで、 レポートもなんだか中途半端に終わってしまいました。 雪の心配もありますが訪れるならやっぱりこの季節でしょう。 前回同様古森の公民館に車を止めてそこからMTBに乗り換えます。9時10分スタート。

登りは前回通り舞鶴自動車道をくぐり抜けて林道をしばらく登りますが、入り口に山の神を祀った祠があったり、 川をまたいでいる橋の石垣の具合から してずいぶんと古い林道(山仕事の道)だとわかります。右手にテープのマーキングが あればそこが入り口ですが、そこには四駆が止まっていました。一瞬ハンターの車かと思いましたが どうやらハイカーのようです。

ちょっとガレ目の道を20分ほど登れば木橋のあるあの不思議な鞍部に着きます。ここで小憩。 正面には謎(ほんとは謎でもなんでもないんですけど・・・)の水路。右手方向が海見山、左手は 柏野山方向です。そこを見上げるとすぐ上に石仏を発見。前回も同じように見上げたつもりだったのに その時は見えなかったのがなさけない。すると海見山から先ほどの四駆の主が下りてきた。 50〜60歳台のご夫婦だったが、もったいないことにここだけで下山するという。

MTBを担ぎながら海見山へ登っていく。頂上の直下は急斜面なのでその手前にMTBをデポして頂上に立つ。 10時10分、三等三角点、標高519.0m。展望はないが適度のスペースがあって落ち着く。ところが 前回と微妙に違和感がある。それはやたらにプレートがあちこちにぶら下がっていることだった。 おまけに三角点にもマジックで書き込みされていた。いつも不思議に思うのだが、なぜこんなゴミを 山頂に残して(しかも自分の名前まで書き込んでいる)なんとも罪悪感がないのか??

ハイカーのものもあり、MTBのものもあり、無線局のものもあり・・・。なんとも情けない連中です。 そこで一歩譲って提案したい。山頂にプレートは一枚だけにしよう!!一番最近に登った人がその時ぶら下がっている プレートを廃棄して自分のプレートを付ける。次に登った人はそのプレートと自分のプレートをトレードする・・・。 それを繰り返せば常に最新のプレートが一枚だけ!!ぶら下がっているということです。 常に自分のプレートだけをそこの残したいのであれば、毎週登ればそれも可能になるでしょう。
山頂から海は見えません下りは最高やね

山頂から南に向かう踏み跡を少し辿ってみたがしばらくは明確だった。下ればどこへ 行くのか確認してみたい。デポ地まで戻りいよいよ最初のダウンを楽しむ。 登りながら地面の倒木などを脇にどけていったので路面はクリアーだ。ハンドル幅ギリギリの シングルトラックなのでスリリングに面白く鞍部まで戻れました。(一回転倒・・・(T_T))

鞍部から柏野山へ向かう前にまずこの水路をM氏に走ってもらいたい。 この水路は本来なら三田側に流れる東斜面に降った雨水とかわき水を古森へ誘導している。 地形図を見るとこの付近の篠山市と三田市の境界は稜線にはなく、篠山市が東斜面に大きく浸食している。 それでこういう水路があるのも許されるわけだ。この水路の終点付近を左に登ると 山の中のため池に行けるが鞍部上の石仏を見たいのでピストンで引き返す。 もちろん行きも帰りも快適に乗車出来ます。
水路の終点付近鞍部上にある石仏三体

この三体の石仏のことはなにかの本に由来が書かれていたが (元来は里の近くにあったらしいが、山からの水に流されたことがあり、上に持って あがったらしい)、実際目の当たりにすると 読みとれる様な文字もなく、そのうち二体は半分に割れていた。そこにはあつらえられた様に 大岩があり、それを背にして安置されている。 真ん中は地蔵菩薩の立像で両脇は阿弥陀の座像に思える。M氏は石仏嫌いなので 落ち着いて眺められないのが残念だが、ここを後にして上へと登っていく。

海見山同様下りに使えば快適な道を少し登ると第二の水路にぶち当たる。正面には稜線へ向かう踏み跡あり。 しかし池を見てみたいので水路を右方向(写真のM氏方向)へ走り出す。一段下にあった水路と まったくうり二つで気持ちよく走れる。コーナーの数とか雰囲気も同じなのでデジャヴのようだ。
上段にある第二の水路そして池に出る

池の堰堤下に到着した。それを登ると案外とでかい池だった。池の向こうにはそこを歩く予定の稜線が 低い位置に見える。あの稜線に乗ってみるべく池を回り込んでその奥へと進んでいくが、足元と 頭上の枝から落ちてくる雪で冷たい。そして池奥で変なものを発見。若干の平地になっていて そこには石垣とかかまど跡、さらに多くのガラス瓶、電気が通っていたのか二股ソケット、 昔の直接火であぶるコテ式のアイロンとかがあった。「なんらかの作業小屋跡かもしれないが アイロンはいらんやろ!」と、M氏。こんな山奥で作業着にアイロンをかけているおっさんを 想像すると笑える。

稜線に出ると前半の快適路が嘘の様に小ヤブの連続する踏み跡になっていた。 Ca.550mピークからは柏野山はもう目の前だ。このピークにも『仮称 古森山』とか 書かれたプレートがぶら下がっている。山喜多さんのレポートによると 海見山から柏野山にかけての山塊を古森山と言うそうなので、あながち 間違いでもなさそうだ。

ここから柏野山までの途中で右手を見ると、そこに木がなければ建物があっても おかしくない緩やかな斜面だった。先ほどの石垣といい、ひょっとしたら 山喜多さんのレポートにある寺跡があったとされるのはこの付近だったのでは?と想像する。 (極楽寺という寺院があったという)
柏野山頂上北へ下る道は乗れ乗れ!!

柏野山にはジャスト12時着。標高573m、三角点無し。ちょっと南に離れたところで風を避けて 昼食を済ませる。食後何を思ったか大量に付けられたマーキングに誘われるように南に下っていって しまった。そのまま行くとぐるっと周回して先ほどの池に戻ってしまう。途中で気がついたが お互いコンパスぐらい見て確認せえよ!!と、自分を叱咤する。 それにしてもこの南の斜面は緩やかで迷いやすそうだ。そのせいかテープのマーキングがすごい。 しかし数mおきに付けるのもどうかと思う。そうしなければ登れないというならこういう山には来ないように していただきたい。(ちょっと辛口でごめんね)

山頂に戻り改めてコンパスで方向を確認して下りはじめる。目的地は三田カントリークラブ27 ゴルフ場の敷地に沿ってある道へ出ることだったが、天気が怪しいので地形図にある 十字路鞍部から下山を考える。それにしても予想外に柏野山からのこの下りは超乗れ乗れやなあ。 うれしさのあまりつい嬌声をあげてしまうが、その先にある別荘地から犬の遠吠えが応えてくる。
柏野山から下ったところは緩い鞍部だったが、目的の鞍部はこの先

気持ちよくダウンを終えるとそこは広い鞍部だった。落ち葉フサフサでなんとも感じの良い 所です。しかし目的の鞍部は目の前のピークを越えた所だったのでここは単なる通過地点。 じっくりと周囲を見ると右手奥に道らしきものがある。単純に稜線をたどるより 探検気分で巻き道に突入だ!!

若干狭くはなっているが立派な道です。しばらくアップダウンなしに巻いていくと 林の向こうに別荘地の建物が何件か見え隠れしている。やがて巻き道は下っていき、 イノシシの大きなヌタ場を左に見て、不明瞭になりながらもかまわず下る。 すると境界尾根に復帰して目の前が目的の鞍部だった。13時40分。
どっちへ下ろうかな別荘地には似つかわしくない人物

さきほどとはうってかわって狭い鞍部だ。左手のブルーシートの向こうには当野に降りている 踏み跡があった。試しに少し下ってみたがなんだかその先は怪しげでM氏はこれを下るのを 拒否する。右手は写真でもあるようにすぐ舗装路になっていた。こんな上にまで別荘地が 延びているんだと驚く。空からポツポツと細かい雨が降ってきたのでやはりこの舗装路で 下山が無難かもしれません。歩きならとんでもない遠回りですがMTBですから超楽ちんです。

国道に出るまでもいろんなおもしろポイントが満載でした。それらを見てM氏はいつものように 爆発しています。最後に国道手前には多田繁次氏の本に載っていた道標があった。それには 『右(別荘地方向) やま道 左 古市道』となっていた。
水路と下りに関しては乗車率は非常に高くて楽しめます。

海見山〜柏野山の地図は こちら(約130k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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