はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『大江山』を参照いただくようお願いいたします。 2003.11. 1. 土曜日 晴れ 気温ふつう
先週の薊岳〜明神平に引き続き、人気の高い山域をこそっとMTBで走り抜けてみよう!!
・・・・ということで今週は京都府の大江山連山縦走です。どこから登ってどこへ下り、どういった周回コースを
しようかと考えましたが、「今回は楽ちんピストンコースで行くでぇ!」と、向井さん。
鍋塚と鳩が峰のあいだにある鞍部をスタートゴールにして尾根を往復するらしい。
いつも周回しか考えていないので、「そうか、そういう手もあるな」と納得。
その鞍部に横付けするように舗装の道路が鬼の交流博物館から延びている。終点には数台の車が 止められるようなスペース、エコトイレ、東屋もある。ここからだとほとんどアップダウンもなく 尾根縦走が楽しめるわけだ。 9時45分着、準備を始める。まずは鳩が峰から大江山山塊の主峰である千丈ヶ嶽までの往復に チャレンジ。時間を考えるとちょうどお昼頃にここに帰ってくる感じだったので手ぶらでもよかったが 念のためいつもの荷物をパッキングして出発。というか、リュックを担いでいると転倒の際の クッションにもなるのです。
まずは岩の露出した段差の大きい道だった。登りの担ぎは仕方ないとしても下りもちょっと 手強そうだ。両側には熊笹が茂っていて、氷ノ山の三の丸付近を思わせる。後ろを振り返ると 鍋塚のまん丸いピーク、その奥には管制塔ピークが見える。 鞍部から20分もしないうちに最初のピーク鳩が峰に着く。標高746m。スタート地点の 鞍部が約645mだからちょうど100mアップとお手軽な担ぎでした。そしてそこではいきなりの大展望が お出迎えだ!!まだ気温が上がりきっていないモヤの薄いうちに展望を写真に収める。 |
北東から北西方向を眺める |
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その続き。北西から南方向を眺める |
東方面はまったくと言っていいほどなじみがない。しかもモヤっていてよく見えない。わずかに
わかるのは弥仙山のとんがりピークと、青葉山のツインピークスぐらいか。その点なじみの深い
西方向は得意分野だ。最初こそなにがなにやらわからなかったが鉄鈷山(頂上直下にある
林道でそれとわかった)を見つけてからは面白いように同定が出来た。
一通り撮し終えたのでいよいよ千丈ヶ嶽へ向かう。
一旦下ることになるが、先ほどの登りの荒れ具合よりさらにひどい路面になったいる。これでは 乗って下ることは無理です。仕方なく押しながら下る。多くのハイカーが踏むためか、露出した 岩の表面がツルツルになっている。不覚にもそいつに滑って右臀部をいやというほど打つ。 やっぱり自転車に乗るより歩く方が危険だ!! 下りきった鞍部はうってかわって遊歩道状態になり気持ちよく走れる。しかしそれも長くは続かず 今度は階段登りとなる。ここも130mほどのアップなのでブツブツと文句を言いながらも いつの間にか頂上に着いていた。10時50分。標高832.5m。二等三角点。 さすがにここには10名ほどのハイカーがひなたぼっこ状態であった。 ここももちろん展望は良い。鍋塚からは見えなかった龍ヶ城、親不知・・・、五台山らしき山も見える。 |
鳩が峰、千丈ヶ嶽間の鞍部を走る | 広くフラットな頂上です | 千丈ヶ嶽からの下りは乗れる!! 写真で見るのとは違い傾斜は急です |
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南方向にある道は鬼獄稲荷神社からの道だろう。朝方間違って鞍部に行かずに神社に行ってしまったが、
そこから登れば超短時間でここに登れるということ。それにしてもこの頂上は広い。櫓があれば
盆踊りも可能です。誰もしないでしょうけど・・・・。(^_^;)
さてここからUターン。まずは階段の下りですが、んー!!乗れます!!ここの下りには80点を あげましょう。あっという間に鳩が峰手前まで来てしまいました。先ほどお尻を打った岩だらけの登山道を担いで 鳩が峰頂上。そこから駐車場鞍部まではガレて深い溝が連続して予想通り乗りにくい。(>_<) このまま鞍部まで下ってしまうと車の横で昼食となってしまう。それはなんだか味気ない。 ふと左手を見ると笹の中にうっすらと道がある。その先には展望の岩場があった。11時45分。
ここは絶好の昼食ポイントです。先ほどの二つのピークはハイカーが多いでしょうが、 ここなら食事中に他人の顔を見なくてすみます。しかも目の前には鍋塚の紅葉がばっちりと 飛び込んできます。登山道に置きっぱなしにしているMTBをハイカーがいぶかしげに見て、 こちらの視線に気がついて、あんなところに岩場があるのか?と覗き込んで通過しています。 食事、無線、コーヒーも終了していよいよ後半戦です。まずはリュックの中身のほとんどを 一旦車の中にしまい込んで身軽になります。コース復帰して最初のピークを担いでクリアーする。 そこからしばらく気持ちよく乗れます。目の前の鍋塚はまさしく中華鍋をひっくり返したような こんもりとしたピーク。全体が笹に覆われて快適の登れそうですが、実際はいやになるほどの すごいガレの登り。 12時45分鍋塚頂上着。標高763m、三等三角点。 ここからさらに奥には管制塔のピーク(正式なピーク名がわかりません)が同じような標高で そびえています。頂上には巨大な円形の無人管制塔。中腹にあるのが『鬼の岩屋』にある 展望デッキ。東を見ると大江スキー場の向こうには杉山と赤岩岳も大きいぞ。ここも好展望だが団体も いたため長居は出来そうにない。では帰りましょう、向井さん。すると 「よっしゃ!あっちのピークにも行くぞ!!」と、鼻息荒く吠えている。「へえ??まだ行くんかいな」
いきなりの激下りが連続する。しかも露出した岩と粘土質の路面でタイヤのグリップはまったくない。 ちょっとした拍子にズルッと滑って転倒してしまう。今度は左の臀部を露出した岩で強打する。 あまりの痛さに泣きそうになるがなぜか笑いがこみ上げる。というのも右足の靴が脱げて 飛んで行ってしまったからだ。どれほどの衝撃だったのか!! 鞍部には二カ所の分岐があった。最初は正面にお題目の彫られた自然石(横手には妙見講とある) が目印に置いてある。温江に降りていくようだ。(温江まで4kとあったがシングルトラックだろうか?) すぐ先にも大きな分岐があってこちらは池ヶ成公園へ降りている。 鬼の岩屋を経て管制塔ピークに登り返すには、二つの分岐を尻目に避難小屋横の道を行く。 ここからは緩い傾斜で道幅も広い遊歩道でしばらくは乗って登れるだった。先ほど転倒した粘土道とはえらい違い!! 鬼の岩屋には展望デッキやら案内板もあり岩屋の中にも入れる。単純な洞窟ではなく奥に深く空洞が続いている ようだが、住まいにするにはちょっと手狭のかんじだ。その入り口でカエルをくわえた蛇が一匹うろついていた。 ここから頂上までは遠いように思えたし、 遊歩道も階段になっているのでMTBを置いたまま歩いて登ったが案外すぐに頂上に出てしまった。 右手には金網のフェンスが張り巡らされていて管制塔施設になっている。 |
管制塔ピークから宮津湾を見る | 極楽遊歩道を快走 | スタート地点の鞍部が見えました |
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13時50分頂上着。標高740m。これで四つのピークを辿ったことになるが、いずれも展望があるというのは
すごい。ここは人はいないし、ベンチなどもあって大江連山にあっては静かなピークだ。
スキー場から舗装路がここまで来ているのか、軽トラックに乗ったおじさんが我々と同時に
頂上に現れた。パラグライダーの発進基地にもなっていてそのプラットホームから宮津湾を見て
天橋立を探す。おじさん曰く「ここからは橋立は見えへんのや」・・・あら、残念。
おじさんに別れを告げてデポしていたMTBにまたがり遊歩道を駆け下りる。二つの分岐までは 快適すぎてスリルがないのが残念なぐらい。ここは90点としておきましょう。 転倒したのに懲りていません。再度、鍋塚の頂上に14時40分。もう団体もいなくて 一家族だけいました。ガレガレの下りを担ぎ下ろしてからはけっこう乗れます。 15時05分に鞍部着。人気の山だけあって展望もルートもよかったです。 今回の大江山の地図は こちら(約120k) でごらんください。 |