三濃山〜感状山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『二木』を参照いただくようお願いいたします。

2000.12.16.  土曜日  曇り  気温ふつう
はじめてこのコースを走ったときはルートも迷いやすく、ヤブっぽい所も点在して 逆に面白みの点ではそのほうが良かったのですが、その後訪れたときにはハイキング道として コース表示板も完備され、走りやすくなったのには驚いたことがあります。 道自体の難易度は下がってしまいましたが、その分お手軽に尾根縦走が楽しめます。 ということで今回久しぶりに田路さんと二人で縦走を楽しみました。

最近発刊された『はりまハイキング』にもこのコースが紹介されていますが、 三濃山、感状山それぞれ単独で紹介されており、二つの山を結ぶ縦走尾根としては 書かれていませんでした。縦走尾根は距離も5km以上あるし、周回すれば倍の10kmも 歩くことになります。これだけの距離を歩こうというハイカーだったらもっと 北の方の標高があり展望の楽しめる大きな山を歩くことでしょう。 逆に、標高が低くてエスケープが簡単にでき、アップダウンが少なく、距離がそこそこある。 まさにMTBに最適なトレールといえます。

『羅漢の里』の駐車場がスタートになります。名前の通り五百羅漢の岩窟の他、キャンプ場や コテージの施設がこの渓谷を流れる鍛冶屋川沿いにある。それらを走り抜けると真新しい 砂防ダムが現れる。以前は工事中で通行止めだったが工事現場を乗り越えて走った記憶がある。 『盃流し』、『渓流釣りの道』を過ぎ、頭上では二本の高圧送電線を通過することとなる。 『三濃別れ』でちょっと休憩。正面は金出地への道だが(以前のままに荒れているだろうか?) もちろん三濃山方向(右へ)進む。昔は山陽自然歩道と書かれていたが、今は近畿自然歩道と 名前だけが変わっている。

ここからは押して行く。昔は下りでも乗車できないようなガレた道だったのに、今はそれらの 岩も取り除かれ軽四駆なら充分走れるほど良くなっている。もちろんMTBでの下りでも 楽しめる路面だ。『正面谷池』の静かな湖面を眺めながら歩いていると、どこからか鈴の音が 聞こえてくる。「熊よけ鈴をリュックに付けたハイカーかなあ?」などと言いながら、 坂を上りきり山門跡に来ると猟犬が一匹走ってくる。こいつが首に鈴をぶら下げていた。 一瞬ぎょっとしたが、近くで散弾銃の音がしないのでたぶん大丈夫であろう。

竹林の中に屋根瓦が散乱しているのは昔は住居跡であったのでしょう。大きな絵地図のある 分岐を北に、崩れた石段を登れば救福教寺である。ここにはかの有名な『分福茶釜』があると聞く。 (ほんまかいな?)本堂裏手をさらに進むと家が一軒あり その後ろはもう三濃山頂上である。そのまま登るのは面白くないので左にある林道から ソマ道を経由して三濃山北側の道に合流する。この道は播磨科学公園都市からの登山道である。 標識に従って登っていくと途中から乗車したまま頂上に出る。三等三角点、標高508.6m。
自然歩道 アカガシ
羅漢からの道、まもなく山門跡である三濃山山頂のアカガシ

以前と同様に頂上にはアカガシの大木があったが治療のためか、枝は大きく切られて痛々しい姿に 変わっている。残された大枝には布が巻き付けられていて包帯をした人間のようにも見える。 さらに、根を守るためか周りは柵で囲われて水を貯めるためのポリタンクもある。これから登って来る人は ぜひペットボトルで余分な水の持参をお願いしたい。いまだに残っているススキの穂が逆光に照らされて まぶしいくらいだ。南の展望はあいにくの霞で芳しくない。ここで小憩中に北摂深山移動の低山徘徊MLの 仲間とも無線交信成功。気分よく、これより縦走尾根に突入。

絵地図十字路より東に下ると棚田跡付近で山腹を巻くように細い道がある。この付近は地形図の 点線ルートとはちょっと違うが道標(感状山へ)もあるので見落とさねば大丈夫。うまく尾根に 乗っかれば一安心。472mのピークからしばし下りを楽しみ、背の低い松の広場(踏み跡がしっかりと ある)から石庭の尾根と続く。登り返した所にある赤白鉄塔から東の展望を楽しもう。 この鉄塔先から道は434mピークを正面に左右に別れている。右に迷い込みやすいが間違いなので左を進んで下さい。

再度大きく登り返して赤土の斜面(木の階段がある)を上がればシダの小径の極楽下りが待っている。 さらにその先に『チャレンジ坂』と呼んでいる赤土斜面もある。下から見るとさほどの 事もないのだが、いざMTBに跨いで下ろうとすると結構勇気がいる。突入角度さえ間違えなければ クリアー出来ます。56鉄塔で昼食にする。ここまでも結構楽しいが縦走はまだまだ続くのです。
乗れるよ
気持ちよく走れるシダの小径チャレンジ坂の終点。
気を抜くとこうなる

鉄塔から羅漢の里に降りるルートもありますが、標識に従って感状山へ進みます。東の谷に下って 赤土の道を登っていく。靴に土がこびりついて足が重たくなってくる。登り詰めた所にある三角点 から感状山までは100%の乗車出来る。昔はシダがうるさく覆っていてついつい 押してしまうような道だったのがうそのようだ。感状山城本丸跡には必ず寄ってみよう。 フラットな台地から竜野の的場山がよく見える。道を挟んで大きな岩壁のある権現山にも登ってみたい。

物見岩を過ぎ、階段で羅漢の里に向けて下山する。とちゅうに大手門分岐があるが、そこより南に 向けて縦走路がなおも続く。城跡からこの分岐までは山城特有の自然石の階段があるので乗車は あぶないが、ここから八柱神社まではまたまた100%の乗車が出来る。今は訪れる人もまれだが 城があった頃よりの重要な山道だったに違いない。途中の岩場から見える下界はもう手の届きそうな ほど迫っている。最後の分岐を左に取り山腹を駆け下ると八柱神社の境内に飛び出る。 今回のルートの下り部分はほぼ全部乗れるといっていいだろう。
物見岩
物見岩から城跡を見る



ルート図

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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