石金山〜妙見山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1『中村町』
を参照いただくようお願いいたします。

2000. 2.19.  土曜日  曇り  気温ちょっと寒い
どうも毎週のように天気が不安定なので本当ならMTBで登りたい別の山があったのだが、今日は歩きに しようと思い地形図を3枚ほど積んでスタートする。北向けの道中、空を眺めると日中は何とか持ちそうなので 目的地を石金山とする。久々のソロなので山頂では思いっきりオカリナが吹けそうだ。 去年の8月にイタリ山から石金山を縦走したが、今回は小新屋観音からのショートコースを選ぶ。 道路にある案内に従って谷を詰めると観音堂に着いた。無住のお堂だが早くも参拝者がいるようだ。 『石金山登山道』とわかりやすい道標があるのでそこから登っていく。10時30分。

檜の植林が広がる谷の道だが5分ほどで道が崩壊したコンクリの橋にさしかかる。これを越えた 所左手に分岐表示があるのだが、足元に気が向いているのでついつい見逃しそうになる。私も すんでの所で 行きすぎるところだった。指示通りに左に曲がるとガレた小さな谷道になる。最初谷の右サイドを 歩いていると歩きにくいので左サイドの方に移動したくなるがガマンしてガレを乗り越えると ちゃんとしたソマ道になる。谷から離れるように右の尾根に取り付きジグザグに登っていく。 結構急なので汗が出てくる。

支尾根にのっかりズンズンと登るがなおも角度は急さを増している。うっすらと雪が残っているので 落ち葉と共に滑りやすいがあっけなく稜線に辿り着き見覚えのある鞍部に到着した。登山口より 25分。小憩の後頂上目指して登り始める。ここからは一本道だ。最初の小ピークは左に巻くように 通過して、次のピークを越えるともう頂上が見える。頂上直下はガケのようになっていてよじ登っていく。 最後の一登りの時に『ひゅっーー!!』と奇声をあげて上がると、なんと先客がいた。508.7m、 11時10分。

気恥ずかしい思いと驚きで挨拶をする。会話していると「『山であそぼっ』のHPの方ですか?」 どうやら私のHPの愛読者の方だったようです。感謝、感謝。三田市在住のKさんで県内の山をずいぶんと 歩かれているようだ。この山もHPを参考にしていただいたようでさらに感謝、感謝。 山頂に着いてさほど時間もたっていないようで二人してすばらしい眺望を楽しむ。笠形から千が峰、 マタニ山に続く山塊はすっかり雪に覆われていて、より大きく見えている。もちろんすぐ北にある 篠が峰は言うに及ばず巨大な姿だ。Kさんは篠が峰南にある岩屋山に興味が湧いたようだ。 ジッと眺める表情は山好きな人独特のものです。ようやく私の息も整ってきた。 話を伺うとKさんは谷の分岐を見逃してとんでもないところから上がってきたようだ。
南を見る 西方面
南方面ももやっている播磨の名峰たち

Kさんが周囲の散策に行ったのを幸いにオカリナを吹き出す。ソフトケースにはミニのカイロを 入れているのでオカリナが冷え切るのを防いでいる。 しかし手袋を脱いで吹き始めると手の方がだんだんかじかんできて指使いが怪しくなってきた。 戻ってきたKさんからもお褒めの言葉を頂いてちょっと照れる。無線もやってみたが土曜日なので 出歩いている人もさほどいないようだ。昼食はいつものようにうどんにお餅を 入れてちからうどんとした。ちょっと焦げ目をお餅に付けると香ばしくてよりグッド。

さて、今回のもう一つの目的は石金山から北西にある464mのピークに坂峠(Ca.315m)経由で 登ることだ。このピークは地元では妙見山と呼ばれており、川辺郡猪名川町の通称能勢の妙見山 、多可郡黒田庄町の妙見山、同じく多可郡中町の妙見山とこの山南町の妙見山、合計4つの 妙見山はなんと直線上に存在していると言う事実があります。(ぜひ地図上で確認してみてください) Kさんも坂峠まで同行していただけると言うことで二人して頂上を後にする。12時15分。

山南町と西脇市の境界尾根をトレースしているつもりでさっそくミスコースする。最初のピークから 南に向かってしまったのだ。どうも前回の記憶と違うような道だし、目印もないし、途中で気が付いたが なんとも情けない話だ。元に戻ると、ありました、しっかりした尾根道がちゃんとあるのになんで 気が付かなかったのでしょうか?歩きやすい道なのでスイスイ進んでいけます。目印として覚えていた 一枚大岩の上も歩いたし、おおきなヌタ場もあった。

421mのピークから坂峠に向かって下っていくと10分ほどで着いた。13時15分。ここでKさんと お別れして私一人で妙見山に向かって登り返す。20分ほどで到着した妙見山頂上は植林の中に 雑木の点在するゆるやかな頂上であった。もちろんなんのプレートも存在していない。 ハイカーとして登った人はどれほどいるのか?「君って無名の山だけど、僕にとっては意味ある山 なんだよ」と、山に向かって語りかけたくなる。雉だろうか?ほんの2〜3mほど先をつがいで地面を 這うように逃げていった。羽の色がこの暗い山頂には鮮やかすぎる色彩であった。 ここでもオカリナを吹いて山の神様に奉納する。14時15分下山にとりかかる。
坂峠 頂上
ここを下ると坂峠妙見山頂上でオカリナ演奏

坂峠まで戻るのは面白くないので頂上からちょっと北方向に下って北東に伸びる尾根を下って 行くことにする。北方向の尾根もしっかりした道が付いているが当初の思いどおり北東の尾根を 辿ることにする。こちらも思った以上に道はしっかりしている。なんのためだか枝が切られ、 しっかり整備されている。赤いプラ杭も目印になるだろう。激下りもいくつかあり、 ちょっと迷うような分岐が一ヶ所ある。ここは右に下っていく。時々木のあいだから石金の 禿げ鷹の頭のような頂上が見える。長い尾根下りが楽しめるが、下るに連れて道が怪しくなる ようだ。最後の植林地帯を下りきると急に緩やかになり、ふと右手を見ると林道があるが判る。 ちょうど林道の出口付近に出たようだ。地形図でもドンピシャで合っている。14時55分。

小新屋観音まで村の中を歩いていく。村の人が誰も外に出ていないので静かすぎるくらいだ。 小新屋観音は1510年にこの地を領していた、岩尾城主和田日向守斎頼公の夢のお告げから このお堂が作られたとある。でも、ちょっと合点のいかない記述もある。『・・・・或夜、 石金山ニ紫雲タナビキ観世音石船二ツニ乗リ給ヒ鍵掛尾ノ麓ヘ飛ビ給フ』観音様は御身は 一つのハズなのに二艘の石船に乗ったとある。他に誰かお連れさんでもいたのだろうか? これも深い詮索はよしにしよう。33年毎のご開帳らしく次回はいつなのかこれも 興味のあるところだった。

簡単に登れてすばらしい眺望も楽しめます。みなさんもいかがですか?
石金山 小新屋観音
下山路から石金山を見る幟のにぎやかな小新屋観音


地図
地図


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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