百代寺の鯖大師

所在地:加西市朝妻町

弘法大師が鯖を持っている『鯖大師』のいわれは諸説あって、それも四国だけではなく 日本各地で鯖大師のお話がある。

塩鯖を馬に負わせた馬子がみすぼらしい坊主の横を通過しようとすると、 「その鯖をくれんか」と坊主が言います。ここは定石通りに馬子は断ります。 (断らないと仏教説話になりませんからね)
すると坊主は「大坂や八坂坂中 鯖一つ 大師にくれで 馬の腹痛む」と 歌を詠みます。

あ〜ら不思議。坂道で馬が腹痛を起こしました。「ひょっとしたら、あの坊主は 弘法大師か??」あわてて引き返して一尾の鯖をさしあげると 「大坂や八坂坂中 鯖一つ 大師にくれて 馬の腹止む」と歌を詠みなおします。 (歌の文句を少しだけ変えているのがわかりますか?)

ふたたび、あ〜ら不思議。これまた定石通りに馬の腹痛は治りました。 さらに大師が塩鯖を海にかえすと鯖は海の彼方に泳いでいったという。 めでたし、めでたし・・・・。


加西市の百代寺で魚を持ったこのオヤジを見たときは「なんや、この石仏は!?笠地蔵か?」と 驚きましたが、鯖大師の名前は知っていましたのですぐにそれだとわかりました。 しかし、ここのはちょっと違います。顔に付いた地衣類がまるで女性のする美顔パックのように 見えるのです。

それでしばらくは笑いが止まりませんでした。弘法大師も美容には気を遣っているんやねえ・・・。 今日はいろんな石仏を見て回り、感心したり、得心したりの一日でしたが、 これが締めになろうとは・・・・。(^_^;)

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