銀山街道の石仏その5

所在地:朝来郡生野町
銀山湖から青垣峠へ抜ける途中に黒川の集落へちょっと寄ってみましょう。
正面に黒川ダムが見えるその黒川温泉の手前にこのお堂があります。中をのぞいてみると そこには二体の石仏があります。一体は弘法大師、そしてこれは青面金剛です。

ちょっとアニメチックな姿ですが、頭に頂いているのはドクロです。他は従来通りの六臂に それぞれのアイテムを持ち、足下には邪鬼を踏んでいる。青面金剛があるということは このお堂は庚申堂なのでしょうか?

邪鬼の頭の部分をよく見るとそこには『行司作』と製作者を思わせる名前が彫られている。

さらに寄り道をしてみる。黒川ダムの奥には林道の分岐がある。(林道は比較的最近出来た ものであって、昔は山道であった)そこにも石仏が一体ある。 ここは青倉神社(目の病気などに霊験あらたかと言われている)への参道である。 表参道は国道312号からあるが、この裏参道は三国ヶ岳登山口である青玉〜三国峠を経て ここに続いている。

なにの仏かはちょっとわかりにくい。頭上にある文字は種子ではなく、『左』という文字のようだ。 『明治二十一年二月 あおくらみち 行司作』と、ここにも行司の名前があった。 近隣の人かもしれないし少なくとも明治の人と想像できる。

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