仏坂峠の地蔵菩薩

所在地:天田郡夜久野町

仏坂峠と聞いただけで、なにかありそうな 気持ちにさせるそんな名前ではありませんか。期待感いっぱいで峠道を登って いきます。

仏坂峠は夜久野町と福知山市を結ぶ峠です。今回は夜久野町側から登りましたが、 峠の200mほど手前でこの石仏と出会いました。

『南無阿弥陀仏』と彫られた石塔は文政二年己卯年(1819)、残念ながら地蔵菩薩の年号は 読みとれなかった。 この地蔵菩薩は光背のない丸彫り像で、基台からいうと1mはあるだろうか。 ずいぶんと大きい。


到着した峠を福知山市側に数m行ったところにこの石仏がある。オーソドックスな舟形光背の 地蔵菩薩でその両サイドには文字が彫られている。いわゆる道標の石仏だが、肝心の文字は なにが書かれているのかわかりにくい。

自分なりに翻訳してみたがやはり間違いがあったようで、太子町のIさんからメールをいただき、上記写真のように なりました。まず『左於のわら丹後かやみち』の『於のわら』はこの峠を東に下った所にある小野原のこと。 『丹後かや』は現在の加悦町だ。

右が難問で、『く王んをん』とは観音のことで西国三十三所観音霊場の巡礼路を指す。『両丹へんろ下道』とは 両丹(丹波・丹後)四国八十八札所というのがあり、その遍路道を指すのでは?とIさんの考察。 なっとくしました。

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