頭巾山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『口坂本』を参照していただくようお願いいたします。

2010. 5. 2.  日曜日  晴れ  気温暑い
堀越峠から頭巾山に登ろうとたぬきさんから誘われる。 実は6年前に MTBで野鹿の滝から登って堀越峠へ下ろうとしたことがありました。ただ、真夏だったので あまりの暑さにスタミナ切れをおこし横尾峠から下山したレポートがあります。 それはそれでおもしろかったのですが、堀越峠までのルートにも未練がある。 今回は歩きで、しかも春の花の季節ですから問題は無いでしょう。

いつもどおりに矢問さんは集合時間よりも早く名田庄道の駅に来ていた。たぬきさんの車を 野鹿の滝付近にデポして道の駅に帰ってくると、かねちゃんも到着している。 さっそく全員を私の車に乗せて堀越峠へ向かう。はたして峠へのダート道(昔はバスも走っていたのだが)が 通行できるのか不明なので、いったんトンネルを抜けて京都側から登ることにする。こちらからの方が 峠までの距離が短いのだ。

峠からちょっと福井寄り。NTT三叉路に駐車する

道もあまり傷んでいる風ではなく案外簡単に峠に到着。峠は狭くて止められないので ちょっと福井側にあるNTT施設への三叉路付近のスペースに駐車。予定よりずいぶんと早く8時35分スタート。 ちなみにこのNTTの施設より棚野坂 さらには若丹境界の山々へ行くことも可能である。
ちょっと引き返してここから結構急登りでヘロヘロ

ちょっと引き返して峠から登るのだが、 いきなりの急登りで心拍数は一気に上がり身体に悪い。矢問さんはさすがに日頃からミッキーさんに鍛えられているだけあって スイスイと登っていく。残りのメンバーは「あ〜っ、イワカガミの葉っぱや」「こっちに咲いてるで〜」と 口だけ動いて足は止まっている。
稜線に出ると良い感じ熊壁坂の標識

稜線に出るとさらに牛歩状態がひどくなる。ゆるやかな谷の源頭部を見ると座り込んでしまう人が 約一名いるのだ。横で見ていると腰が抜けた状態とでも言うか。猫にマタタビ状態とも言うらしい。

熊壁坂の看板を見る。棚原坂でも見た小畑登なる人の手によるものだ。この小畑登も案外ペンネームなのかも。 よく見ると『オバタケ登る』と読めるからだ。しかし、詳細な説明で勉強になる。何の役にも立たない 登頂プレートとはえらい違いだ。

ここを登れば点名『西谷』だ

熊壁坂先の639ぐらいからしばらくは植林帯だが、ふたたび明るい雑木尾根が 現れて675.2mの点名『西谷』、三等三角点に着く。9時30分。 周囲は刈り払われているのでまあまあの展望と言える。 しかし、知らない地域なのでどれがどの山なのかさっぱりわからない。 目的の方向には高圧線の鉄塔が見える。あの付近が横尾峠なのでまずはそこへ向かうべし。

横尾峠まではちょっとヤブっぽい所が連続する。ナタで切った跡もあるのだが、 それがなければ結構歩きにくい箇所だったかもしれない。 そのヤブを突き抜けた所が下の写真の右端の所。横尾峠その2(695m)だ。

ちょっと説明のむずかしい横尾峠。むこうに見えるは青葉山

前回はここから北に延びる尾根を下ったのだった。そのときはちょうど伐採作業の真っ最中だ ったのだが、今は絶好の展望地になっていた。ただ、周囲は枯れ木と枯れ草で ちょっと寒々しい場所ではある。718mのピークは三叉路になっており、 石を組んで作られた祠には石仏がある。ここが横尾峠その1である。 10時25分。

美山町から峠道を登り切るとこの石仏のある峠に着く。普通の峠ならすぐさま北に下る道が あるのだろうが、ここは別途地図のように稜線を少し西に進み、先ほどの横尾峠その2ポイントから 北に下るようになっている。そのために2カ所に横尾峠の標識がぶら下がっているのだった。

横尾峠その2石仏を見る新設の石の道標

ここには石仏の他にも新たに設置された石の道標がある。そこに書かれた文字で 日頃からもてあまし気味の頭脳がさらなる混乱を起こしてしまった。 『バイ(薬師如来を表す種字) 冠巾山十二社大権現参道』とあるのだ。 頭巾山の別名?として冠布山というのは聞いたことあるが、それともちょっと違うので面食らう。 さらに薬師の種字も謎だ・・・。

今回はMTBの山行きと違って石仏もゆっくりと眺められる。 左側の基台正面には『子安地蔵 この下** とうきんさんミち』(*は不明文字)とある。 正面にあるのだから横手にも年号が彫られている可能性は大だが引き出すわけにもいかず ちょいと残念。しかし、峠によく子安地蔵があるのを見るが、どうして峠で子安なのか これも疑問だ。

送電線鉄塔、大飯幹線50を過ぎて頂上が間近に・・・

ここから頂上手前までは地形図を見ても大きな起伏はない。笹藪もシダ藪も無く、 下草さえ無い稜線を歩く。 頂上手前からは一気の登りになる。わかっているからそっとしておいて欲しいのに『心臓破りの坂』などと 標識を見るとげんなりする。空腹なのでしんどさはなおさらだ。振り返ると歩いてきた稜線が見える。 NTTの建物があれだから、その手前が堀越峠というわけだ。
心臓が破れるそうです食事します

我々とすれ違うように頂上から団体がこちらに向かって降りてくる。 たぬきさんが聞くところによると横尾峠その1から美山町へ降りるらしい。 山頂は狭いのでこの下で食事らしい。けっこう高齢の方が多く改めて登山の人気が高いことを知る。 私の登る山ではいつもはほとんど登山者と出会うことがありませんから・・・。 標高871.0m、二等三角点。 11時40分。

食事をしてのんびりとしていると、3人の男性登山者がやってくる。背負っているリュックが なかなかの一品だったのでお話をうかがっていると、なんとそのメンバーに山喜多さんがいた!! 私以外にも矢問さん、たぬきさんとも面識があるので話は弾む。 山でこういう偶然は楽しいものだ。12時35分下山開始。

山頂からすぐの所が野鹿の滝コースへの分岐だ。下っていくにつれてイワウチワの花が 増えていく。ちょうどロープの箇所ぐらいが一番良い感じだが足下が悪いので 落ち着いて見られないのが残念だ。シャクナゲはまだちょっと早い感じで ポツリポツリと咲いていた。

一カ所だけこんな所がある若い女性が二人

ジグザグに付けられた道を淡々と下っていくのだが、なんだか結構な距離感がある。 ここをMTB担いで登ったなんて自分のことながら信じられない。あ〜しんど。 先頭の我々の後ろで母たぬきさんの歌声が、そして下の河原からも女性の声が・・・。 ん?たぬきに化かされたか?
こんな滝もあった

野鹿の滝を見に来たのだがどこかわからずに通り過ぎて、しかたなく この登山口で食事をしているという。しかもここが頭巾山の登山口であることすら 知らないという。 「滝は途中にあったのに〜。これから見に行くからおいでや〜」と言って 林道を下る。ここより1.2km下の所にたぬきさんの車があって、さらにすぐ下が 野鹿の滝です。14時。
野鹿の滝

みんなで滝を眺めていると、さきほどのかわいこちゃんたち(ふる〜い言い方)もやってきた。 「カメラのシャッターをお願いします」と言われ矢問さんは喜々として対応していた。 う〜ん、山男は優しいねえ。

今回の頭巾山の地図は こちら(約190k) でごらんください。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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