はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『但馬竹田』を参照していただくようお願いいたします。 2010. 7.18. 日曜日 曇り後晴れ 気温むし暑い
県下最高峰の氷ノ山にはいくつかのコースがある。そのうちの忘れられたルートともいえる
とうろう岩コース
を去年の8月に歩いてみた。結果としては目的のとうろう岩はスルーしてしまったが、なんとか頂上には
立つことができた。今回はもう一つの『みたらし池』コースにチャレンジしてみる。
冬場のコースとして国際スキー場から登る『流れ尾』コースがある。リフトの最上部から取り付き
大段ヶ平からのコースと頂上直下で合流する。『みたらし池』はその合流する手前のどこかにあるはずだ。
その付近でマーキングがあれば簡単に見つかるかもしれないし、無ければ見つからないまま頂上に出てしまうかもしれない。
同行は無線の仲間のTQFさんとMXFさん。
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国際スキー場からスタート | 地図の『あ』地点に無名の滝群が |
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準備をして9時スタート。途中に通過した親水公園はそこから登るハイカーの車で満車状態だったが、 こちらはガラガラ。ゲレンデを登り始めると東尾根の登山口も見えてきて、そちらも満車の感じだった。 「あそこに滝が!」の声に振り向いてみると、確かに岩盤の急斜面に連続するいくつもの滝が見えた。 無名だと思うがそのどれもがでかい。下山コースを間違ってあんなところに出たら命は無いなあ・・・。 |
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ゲレンデ中間部は展望良し |
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ゲレンデの真ん中を登っているときは風も通って涼しかったが、最上部に近づくにつれて 草は深くなってきて風もぱったりとやんでしまう。つまり汗でびしょびしょというわけだ。 この時はいなかったが、 下山後この斜面を見ると草刈りの機械が動いているのが見えた。夏場でもちゃんとメンテを しているんやなあ・・・。 |
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草も深くなってきた | 最上部に到着。白矢印で尾根へ |
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リフト最上部には9時40分。ちょっと小憩して尾根に入る。ここからいきないブナの 林になり、しかも踏み跡もまあまあしっかりとある。 このままなら楽勝なのだが、そうは都合よくいかない。 |
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快適で | ペースもはかどるが・・・ |
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流れ尾と呼ばれる尾根に取り付く斜面は藪で踏み跡もない。かき分けながらたどり着いた流れ尾には 大きなブナが立っており、その幹には赤く彩色された文字が彫られていた。 幹に傷を付けてしまうのは褒められたことではないが、冬コースの目印にしているのだろう。 矢印を無視して このまま下っていくと危険な不動滝へ行ってしまうことになる。
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ここも快適 | ジグザグに登っていく |
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ありがたいことに目印ブナからも快適な道が続く。等高線が詰まった40mほどの急登りは ジグザグに登るように道がついていた。1260mの標高点付近まではいい感じだが、 予想していたとおり笹が現れ始める。 |
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やがてこうなる | 写真が写せるところはまだマシ |
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地形図を見ると1380m付近には断崖のマークが左右に帯のようにのびているが ちょうど進むべき尾根のところだけ無い。そのためか登っていても周囲が笹に覆われて視界がないので 断崖があるようには認識できなかった。笹藪がだいぶひどくなってきてTQFさんは笹で2カ所ほどズボンが破れる。 私はポケットに入れていた手袋を紛失。といっても距離も短いし、藪の程度もとうろう岩コースよりは楽です。
この断崖マークの周囲にどこかにみたらしの池があるはず。そう思いながら登っていると
それらしい踏み跡もいくつかある。TQFさんは獣の踏み跡で違うと言う。
期待していたマーキングはまったく無かった。二人を残して、ここと思える岩棚の下を横ばいに
進んでいったが空振りだった。
みたらしの池は岩盤にぽっかりと空いたウロにできた水たまりだと聞いたからだ。
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高さ5mほどの岩棚が左右に伸びている ここを横ばいに進んでみた | ドンぴしゃでここに出る |
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たぶんすぐ近くにあるような予感は強い。が、あきらめて二人と合流して15分ほど登ると TQFさんが「ドンぴしゃで出た〜」と叫んでいる。後を追うように登ると登山道にある 『みたらしの池』の標識のところに出た。ちょうど大段ヶ平方向から別のハイカーも登ってきた。 彼らはここがみたらしの池があった跡のように思っていたようだが (たぶんほとんどのハイカーはそう思っているだろう)この下にあって、探していたと説明する。 |
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頂上へ | 入れ替わり立ち替わり30人ほどの頂上 |
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氷ノ山の山頂には11時50分着。予定どおり3時間ほどかかったことになる。 藪がなければ良いコースだと思うのだが藪は年々ひどくなっていくだろう。 みたらしの池には標識も立っているというし、登山道からのほうが距離も短いので 逆コースで探索してみたら見つかるかもしれない。 |
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トイレの上にある休憩所 |
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そこから三の丸方面を見る |
頂上は大勢の人でごったがえしているので、西下にあるトイレの上で食事をすることに。 屋根があって日を遮っているのと風があるのでみるみる寒くなる。 登る準備をしていた 国際スキー場では1200m以上はガスで覆われていて、山頂付近は時雨れているのでは?と 危惧していたが、山頂に到着すると気持ちよく晴れ渡っている。当然日本海もよく見えていた。
12時40分下山開始。下山コースは東尾根コースです。
ヒュッテまでの下りも「こんなに荒れた道だったかな?」と思うのだが、
TQFさんたちはふつうに下っていく。ヒュッテから直進すると大段ヶ平だが
東尾根コースへ進む。
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神大ヒュッテから東尾根へ | 人面に見えますか? |
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メジャーコースなので楽ちん | 岩屋山のたぬきさんと無線もつながる |
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まもなく東尾根の避難小屋というころIRCさんのCQがMXFさんがリュックのショルダーに付けていた無線機から聞こえる。 山頂で応答がなければ下山時にはリュックに無線機を仕舞ってしまう我々だが、MXFさんだけは常にスイッチを入れているのが すごい。IRCさんのコールに応答すると氷上の岩屋山からだという。こちらの標高もずいぶんと低くなっているのだが よく届いていた。 |
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避難小屋から登りのコースを眺める | 登山口に到着 |
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避難小屋には14時10分着。ここから登りに使った流れ尾を見る。みたらし池が見つからなかったのは 残念。再度訪れることはあるだろうか?東尾根の登山口には14時30分。 あぁ、みたらし池はいずこぞ?
今回の氷ノ山の地図は
こちら(約140k)
でごらんください。 |