吉川里山ST探索

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『三田』を参照いただくようお願いいたします。

2009. 2. 1.  日曜日  晴れ  気温寒い

先週に引き続いて吉川周辺の里山を探索してみる。地形図を丹念に眺めていると シングルトラックと思われる点線ルート、送電線巡視路を結んで おもしろそうなルートが浮かび出てきた。M氏に「超乗れ乗れコース発見やあ」と無責任な発言で誘い込む。 連絡後、ほんまに乗れるのか心配になるのはいつものこと。

スタート地点は吉川町福井にある県道の交差点。ここにちょっとしたスペースがあるので 駐車をする。村の中は駐車できそうでなかなかそれらしい場所がないので交差点に止めることになった。 9時30分スタート。

交差点を南に進む。最初の三叉路は『花屋敷よかわゴルフ場』への入り口で立派なゲートがある。 次の三叉路が最初のステージへの入り口となる。 地形図には201.8mの三角点横の小さな鞍部を通過して吉安の集落へ降りるシングルトラックが ある。まずはそいつを軽く流す。
ここが入り口。くれぐれも直進しないように谷にそってダブルトラックを登る

写真のように直進するとさきほどのゴルフ場の敷地となってしまう。 とうぜんのようにそこには『進入禁止』の立て札もある。 ガードレールの間から左に曲がって谷にそって走る。最初は簡易舗装だがやがてダブルトラックの 農道となる。
峠には石仏と道標が!!

先行していたM氏が「しまださんの好きそうなもんがあるで〜」と叫んでいる。 到着した鞍部は小さいながら立派な峠の様子を残しており、そこには小さな祠と石の道標があった。 祠の中には2体の地蔵菩薩。1体は上半身が無いがかろうじて『丹波・・』という文字がわかる。 もう1体には銘はなかった。
味のある道標

石の道標には『右 きよみず 左 めうけん(妙見山)』とある。 きよみずと彫られているからにはここも観音霊場への参道の一つだったのだろう。 右方向は確かに 播州清水寺の方向だが、左(南方向)は能勢の方向ではない。 今はゴルフ場になっているどこかに昔は妙見の社があったのかもしれません。
点名『古川』はヤブの中峠からダウンヒル

「ついでやから三角点探そか」ということで斜面を登ることにする。 山頂付近はえらいヤブだったがそれをかき分けるときれいな三等三角点が現れた。 ここからは見えないがこの山頂の向こうはゴルフ場のはず。 長居は無用。峠まで下って、MTBにまたがりダウンヒルだ。

登りと同じような農道のダウンヒルならつまらないが、こちらの下りは真性シングルトラックで 楽しかった。最後はヤブを突き抜けて農道に出る。 ファーストステージは短いながらも石仏もある乗れ乗れコースだった。 その勢いをかってセカンドステージへ・・・。
ここを曲がる廃屋で行き止まり?

関西ゴルフ場へ向かう舗装路の途中から左に折れる。大きな石垣が目印だ。 ここから始まる点線ルートは224.3mの三角点手前の舗装路まで続いている。 これが乗れればけっこうロングに楽しめる。 いきなり犬に吠えられるがかわまず坂を上る。 牛舎があって牛のお尻がこちらを向いている。おじさんがいて会釈をするが、 彼の目は『この先行き止まりやのにどこへ行くつもりか』と言っている。 えっ!行き止まりなん?

谷をまたいで続く舗装の細い道は竹林に突入する。雑草が路面を覆っているがまだ 舗装路だ。が、とつぜん終点になる。そこは地形図にある家屋マークの所。 その家屋は完膚無きまでに崩れ落ちた廃屋だった。 母屋の天井はまだ落ちきっていないが危険で中には入れない。 道はここともう一軒の間に続いているのだがとんでもない竹藪だった。
ここを自転車では無理尾根に乗る

周囲を探索しての結論は、地形図にある点線をMTB担いで行くのは無理。 そこで廃屋の裏にある尾根に登って稜線を進むのが最良であろうと結論を出す。 ほんとはここから引き返してサードステージへ進むのがほんとの最良なのだが M氏の辞書には撤退という文字は無い。

尾根に乗ると案外ヤブは薄くて無理すれば乗れないこともない。 あの点線を進まなくて正解だった。ある程度進んで先ほどの点線と合流すると なんとか乗れる道になっていた。このままであれば 「廃屋周辺だけあかんかったなあ〜」と笑い飛ばせたのだが、 そうは問屋が卸さない。しばらく行くと稜線も激ヤブになって一歩も進めなくなってしまった。

MTBを置いたまま周辺を探索する。点線ルートと思える所は周辺よりちょっと くぼんでいて、言われると道とわかるがほぼ100%自然に戻っている。 M氏がなんとか通過出来るルートを見つけ出してくれてようやく脱出できた。 こういうときM氏の馬力が役に立つ。ふつうの人ならまず遭難やな。

激ヤブをクリアーしてもそこそこのヤブが続く。先ほどまでのヤブで麻痺しているので なんと言うこともなく進んでいく。やがてはっきりとした仕事道が現れてそこからひさびさに サドルに跨ぐことが出来た。耕作地を見下ろすため池があってそこが暖かい。 ここを下れば舗装路となるがここで食事をしよう。11時55分。 ここからは六甲、丹生山系が一目で見渡せる絶景地だ。
セカンドステージの終点付近

当初の予定ではここから舗装路に下って224.3mの三角点 (この食事ポイントからも三角点のある鉄塔が目の前に見える)を拝んでから Uターンして巡視路で北西方向へ下ろうというものだった。 しかし、地形図をよく見ると現在地から巡視路へ直接合流できるのでは?と変な色気を出す。 これだとすべて下りなのでめちゃおいしい思いが出来そうだ。 (先ほどまでのヤブでの悪夢体験はすっかり忘れている)

食事地点からピークを越えた北斜面は手入れの行き届いた雑木の里山だった。 したがって踏み込んだ支尾根も人の手が入っており乗れるのだった。 このまま直進すれば送電線鉄塔に出会うはず! ところがその手前で、なんと遊歩道と合流してしまう。
乗れるやん!!遊歩道に出た〜!

こんな所に遊歩道があるとは驚きだ。ベンチやら道標が設置されている。 でも県道沿いにはそれらしい看板もなかったし、人の歩いた形跡もほとんどない。 雰囲気からして県の造ったものと思える。どう見ても無駄遣いのように思うが せっかくだから利用させてもらう。(村の人に聞いても遊歩道の存在すら知らなかった)
遊歩道兼巡視路巡視路もここで終わり

『北神線10』の鉄塔を経て里に降り立つ。食事ポイントからここまで 気持ち良い下りが楽しめた。県道に出て駐車ポイントの交差点を再度南に登って 4thステージへ向かうのです。広い谷の耕作地から3本の点線ルートが福井の 集落に下っている。そのどれを走るかはその場で決める手筈。 と、ところが谷に入ったとたん道は無くなる。つまり耕作地はとっくの昔に 放棄されていたのだ。周辺を探索するがシングルトラックは残っていそうになかった。

されば、5thステージだ。それは花屋敷よかわゴルフ場のクラブハウス向かいにある 住宅地から北に下る2本のシングルトラックだ。ゴルフ場と我々は相性が悪く、 言われ無きトラブルに見舞われた過去を持っているので おそるおそるゴルフ場へ向かう。
花屋敷よかわゴルフ場へ突入だゴースト別荘地

誰にも見とがめられることなく目的の住宅地に着。そこは普通の住宅地では無く 別荘地だったが数軒しか建っていないし、そのほとんどが廃屋状態だった。 つまりゴーストタウンならぬゴースト別荘地だ。 いやな予感がしたが、その2箇所の取り付き地点へ行ってみた。

あぁ無情。2箇所ともほぼ自然に帰っていて道があった形跡も ほとんどない。これではダウンヒルを楽しむどころかヤブまみれで 終わりそうだ。それとも勇気を出して突っ込んだほうがよかったか? 誰か最後の2ステージを体験してくれませんか? 今日は2勝3敗という結果でした。

今回の吉川里山ST探索の地図は こちら(約100k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


ホームにもどる