ささみ四十八滝〜峠山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『村雲』を参照いただくようお願いいたします。

2008. 7.11.  土曜日  晴れ  気温暑い

暑いときはおもいっきり暑い山に登るのも良い。心頭滅却すれば火もまた涼しのたとえだ。 もし滅却しない時はどうしましょ?そしたら水に飛び込めばいいかもしれない。 ならば滝が四十八もあるというささみ四十八滝ならそれも可能だろう。
スタート、ゴールになる駐車場手洗いの滝

風邪でダウン寸前のM氏を誘い出す。M氏が同行ということは当然MTBで山行きとなる。 ささみのキャンプ場駐車場には10時15分着。さっそくMTBを組み立てて準備を 始めていると、なんと前輪がパンクしている。普通のパンク修理は慣れているが、 こいつはチューブレスなので汗まみれの悪戦苦闘で修理する。 出発前からグロッキーだ。

バーベキューに来ている家族連れの失笑を尻目に出発。 最初に現れるのが『手洗いの滝』。先ほどのパンク修理で汚れた手を洗う。 こいつが一つ目だから後四十七あるはずの滝群だが、実際は全部で八つしかないという。 看板に偽り有りと言いたい所だが、駐車場にある看板には『始終(しじゅう)八つの滝がみれることから 四十八と名付けられた』とある。私のだじゃれ同様、笑って良いのか、怒っていいのか判断に苦しむ。
弁財天を祀った滝祠を覗いてみる

大岩を回り込んで登ると次なる滝がある。『肩ヶ滝』と『弁天滝』だ。 実際見てみると一つの滝としか思えないのだが、上半分が『肩ヶ滝』で、 下半分が『弁天滝』だという。前述の看板同様に怪しい解釈の滝だ。 滝のそばに祠があって『九眼白天王』の扁額あり。 中を覗いて驚いた。
すばらしい石仏だった

弁財天の立派な石仏があった。残念なことに祠自体が邪魔をしており 真っ正面から全体を見ることが出来ない。 普通弁財天というと琵琶を抱えた半裸の色っぽい姿(七福神の宝船ではそういう姿を している)を想像するが、こいつは一面八臂で宝珠やら剣などの持物はあっても琵琶は無い。 さらに日本での発展型というか(元はインドの川の神)頭上に鳥居まで乗っている。

その鳥居の中にはとぐろを巻いた何かがある。ひょっとしてウンチかと思う人が いるかもしれないが(おるわけない!?)、これは蛇で『蛇=水の神』なので 弁財天の頭上でとぐろを巻いていても不思議ではないのだ。 余談になるが弁財天の縁日は巳の日が多いと聞く。
これは序の口長滝

ぐるっと回り込んで『肩ヶ滝』の滝口を下に見る地点まで来ると、そこには『長滝』があった。 MTBを遊歩道に置いたままそこまで下ってみる。見るとなかなかの落差の滝だった。 これで四つ目、スタート地点からの距離はさほどではないがもうバテバテ状態。
落ちたら痛いやろなしゃれ滝

鎖場はさらにグレードアップしながら続く。さすがに片手では危ないので、右肩にMTBの三角フレームを入れて左右の手で 登るようにする。そんな苦労しているのに次なる滝は『しゃれ滝』と言って 頼りなく細い一筋の滝だった。「これだけしんどい目して来たのにこんな細いとはしゃれにならんなあ」
展望地だがかすんでいる大滝

展望地手前の鎖場でもたもたしていると、後ろからハイカーがやってきた。 進路を譲るが、我々の姿に別段驚いた風もなく抜き去っていく。 空身だと楽だろうなあ・・・。

『大滝』で一休みしていると今日二人目のハイカー。これまた身軽に追い越していく。 地形図的にどのへんにいるのかまったくわからないが、そろそろ 流れも緩やかになるはずだ。
一の滝と二の滝これで最後か?激登り

大滝の上には中間部に淵のある『一の滝』と『二の滝』があった。これで八つの滝すべてを 通過したことになる。ただ、ここからは最後の激登りが控えていた。 M氏が先頭で登っていくが、風邪のためか時々足元がふらついて落ちそうになる。 頭に落ちてこられたらたまらないので様子をうかがいながら後を追う。

登り切った所で一休み。時間は12時だがここで食事をするわけにはいかない。 当初考えていた八ヶ尾は距離から考えても無理だと判断。代わりに下山路から ちょっと西にある峠山で食事をしようと合意する。
ゆるやかになった源頭部付近『い』ピークの北側を巻く

暗い雑木帯を抜けると、こんどは明るく緑色の冴えた雑木帯の源頭部付近となる。 しかもMTBは乗れる。分岐の標識があって(それまでにもあったのだが、新旧とりまぜて いろんな標識がある。これは『多紀連山ふるさと自然のみち』とあった) それには八ヶ尾方向には矢印は無く、峠山方向には多紀連山縦走コースとある。

そこから『い』ピークへ登るルートもあったが、北を巻いている道のほうが楽そうだったので そちらを行くと途中から乗れるようになりずいぶんと楽だった。 気持ち良く下っていくとささみキャンプ場へ下るルートとの分岐となる。 ここから下山予定だが、とりあえず峠山まで行ってみる。
峠山

ゆるやかな登りだったのでMTBは押しで事足りる。峠山には12時45分着。 あまりの暑さのために八ヶ尾山には行けずこの峠山でピストン下山となるが、 この先を行くと小金ヶ岳から三岳へと続く中央分水嶺だ。もちろんこの峠山も 分水嶺のピークである。

標高630.6m、三等三角点。植林で展望は無いが日差しを遮ってくれるので涼しかった。 ベンチを代わりとなる丸太に腰掛けて食事をする。もう1時近いので 無線をするも応答は無し。汗でびしょびしょのシャツを着替えてコーヒーで人心地を得る。 さあ!あとは下りだけが待ってるぜ。
ノンストップだ!!下界を望む

峠山からキャンプ場へ下る分岐までの稜線は真性シングルトラックだった。 つまり縦走路はさほど利用されていないということだ。 MTBにはこれは幸いでとても楽しい下りが楽しめる。
分岐で小憩ダブルほどの道幅だ

峠山から10分もかからずに(普通に走れば5分)下山分岐に着く。 ここからはどんな下りだろうか?峠山からと同じようなシングルならうれしいが 実際はダブルほどの道幅があった。しかも途中かガレガレの路面となり、油断すると 転倒も免れない。それはそれでまた楽しい。ハイカーもいないので思う存分楽しめて ゴール。分岐から10分(普通に下れば5分)。
お約束の水浴び

着替えて即帰宅とはいかない。「さあ、汗でも流そか!」を合図に 川へ飛び込む。涼しくて最高!!暑さでアホになったのではありません。 元々からアホな二人です。

今回のささみ四十八滝〜峠山の地図は こちら(約60k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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