五蔵山〜東山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『安積』、『音水湖』を参照していただくようお願いいたします。

2008. 7. 5.  土曜日  晴れ  気温蒸し暑い
2006年の12月に宍粟一宮の深河内から点名『安積』(大谷ひな山、あるいは岩谷山)から四等三角点、『深河谷』を経て 谷坂という峠までを縦走しました。下山後、里から見上げてもきれいな円錐だった点名『深河谷』が五蔵山という 山名と知る。今回はOAPさんの発案でその五蔵山から谷坂を経て東山までの縦走を試みる。単独だと途中でギブアップしそうだが、 TQFさんOAPさんの健脚に着いていけばなんとかなりそうだ。

問題は東山からの下山ルートだが、私がまだ歩いたことのない河原田の不動滝ルートで下ることにして、 やまあそ号をその滝への遊歩道手前の駐車場に待機してOAPさんの車で登り口へと向かう。 深谷河消防団の施設前に駐車して9時10分スタート。五蔵山へは林道コースとしゃくなげコースの二つがあるが、 花の季節は過ぎたのと、らくちんな方を行くべく林道コースを選択する。 写真の矢印方向へ向かうと民家の最奥からは未舗装の林道となる。それもすぐに終点となり(ここまで車で来ることも可) 五蔵山の標識に従って左折れで作業道を歩く。
消防団の施設から林道終点から作業道へ
ガレガレの作業道途中にあるわき水を汲む

作業道はその名の通り小型キャタピラー車が通行出来るためだけのもので、歩くには 路面もガタガタ、傾斜も急でしんどい。山ののり面も掘削されたままの断面で、大雨とか 積雪によっていずれは崩れ落ちるのは明らか。

作業道はいくつもの分岐がある。そのいずれにも道標があるので それに従って進めば迷うこともない。ただ、いつもの癖で地形図とにらめっこしながら 現在位置の確認は怠らない。地図にある『い』は『波賀越え』という峠だ。 その分岐でどちらへ行こうか迷ったが、作業道がどこへ行き着くのか 知りたくて味気ない作業道を進む。
稜線と林道が合流している

作業道の終点からすぐ先には一宮町と波賀町を分ける稜線と、波賀町側にはそれと平行する林道とがある。 ここから稜線に乗って780+の雑木ピーク、五蔵山と行くのがセオリーだが、 少しばかり林道を歩いてみると西に開けた展望ポイントがあった。
林道の展望ポイントから西を見る

真っ正面の一番標高が低いところがトリガタワだ。その左右に深山と大甲山。 黒尾は頂上にある電波塔跡が目印になる。もうちょっと空気が澄んでいればさらに 遠くまで見通せただろう。

このまま林道を歩いていくと、下っていく一方で里に下りてしまうので このあたりで稜線によじ登らなければならない。これまでは山歩きでなく道歩きだったが、 ここから本格的な山歩きなのでうきうきする。
こんな所もある頂上着!

稜線に乗ると踏み跡は明確。歩きながら左手下をのぞき込むと先ほどの林道が見える。 正面の急斜面をよじ登るとそこが四等三角点のある五蔵山。 標高790.8m。10時55分。前回と違い、宍粟市の標柱も新たに設置されています。 この先は落ち着ける所もないので、ここで早い昼食とする。 たいした距離ではなかったのに暑さのためにけっこうバテました。

11時15分再スタート。ここから谷坂へのルートは 迷いやすい箇所がいくつかある。まず稜線は北向きから西にゆるく曲がっていて その途中から真北に急斜面を下る必要がある。 目印になるものがないか地面を見るとオレンジ色の小さなプラ板に『44』と 書かれたものが地面に突き刺さっていた。

そこから激斜面を下る。注意しないと前につんのめりそうだ。 ようやく緩やかになってやれやれと思ったら今度は進む方向が怪しくなる (ようするにどこへでも行けそうなのだ)。 629ピークまで行くと間違い。その手前からまたもや北に下る。 (木片が地面に刺さっており『T13L14 11-14』と書かれているのが目印)
グネグネ道だよカンナ流し跡?

ここも前回発見した砂鉄の採集場所跡だ。現在は植林されているので 薄暗い場所だが、その当時は木の一本もない荒れた感じの所だっただろう。 砂鉄を含んだ砂を水と一緒に流したと思われる鉄穴(カンナ)流しの溝跡のような箇所もあった。

同行のお二人は初めてだが、私は前回でわかっているので 無駄な上り下りはショートカットする。679ピークを通過すると ようやく谷坂と呼ばれる古い峠に到達だ。12時15分。
谷坂もグネグネしてます新しい作業道が・・・

前回は暗くて広くてグネグネ道が真ん中にあって、左右は砂鉄採集跡の怪しい 地形が広がっていたのだが、なんと東側にはその地形をぶちこわすような林道が出来ていて、それは 東山の中腹へ登っているのだった。
東山へ登るちょっと緩やかになって

歴史の遺産ともいえる珍しい地形がズタズタになっていてちょっと残念。 伐採されているので周囲も明るくなっていて暑かった。小憩後いよいよ東山へ登ることになるが、 はたして足はパンパンになってしまっており、足が持ち上がらない。 アルコールがエネルギーの二人はすいすいと登っていってしまった。

何度か休憩をお願いして、だましだまし登り続ける。傾斜がゆるやかになると今度はアセビの ヤブが正面にある。それを左巻きに迂回しながら登っていくと突如頂上の櫓が現れる。 ようやく東山に到着。13時30分。標高1015.8m、二等三角点。
頂上の櫓が見えて下山だよ

暑いので櫓には登らずにその下で小憩をする。後は下るばかりなので気が楽なようだが、 この二人がくせ者なので油断は出来ない。

山頂付近は広くて迷いやすい激下りの斜面だ

目的の下山尾根に簡単に乗るには三角点の近くにあるトイレ(ブルーシートに 囲まれただけのもの)の方から行く方がよろしい。 普通に遊歩道から行こうとするとちょいと迷いやすい。

地形図にある点線ルートで下るのかと思ったらそうではないらしい。 途中から右折れで激斜面を転がるように下っていく。ちゃんと赤テープによる マーキングもその谷に向かって続いています。
谷を下る

涼しげな渓流を右に見ながらソマ道を下る。 途中にはいくつかの小滝があるので撮影したかったが アルコールでハイになっている二人がハイペースで下っていくために それを追いかけるのが精一杯。下りなのにヒーヒー言いながら追いかけていく。
三椏帯を下ると林道だまもなく駐車場

車が一台ぎりぎり通れるような林道に降り立つ。我々の下ってきた谷道を振り返ってもなんの標識もないし、 この林道にもいくつかの分岐がある。逆コースでこの林道を登ってきてもここから 東山に登れるとわかるハイカーは少ないのではないだろうか。

駐車場には15時着。せっかくですから(というか当然のこととして)不動滝も覗いてみます。 下山路の途中にあると思っていた不動滝ですが、谷自体がまったく違っていました。 10分ほど歩くと東屋とお堂があり、落差不明だが、想像以上の迫力の滝がありました。
不動滝

この上流にもいくつかの滝と石仏があるらしい。それらを併せて五体不動として お祀りしているようだ。 消えかけた案内板によると滝の上流にある山は木戸岩山と言うらしい。 地形図で確認すると東山遊歩道の北端にある928mのピークが該当する。 さらにその東山もこの河原田では不動山と呼ばれている?ようだった。

今回の五蔵山〜東山の地図は こちら(約110k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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