母子637峰

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『篠山』、『藍本』を参照いただくようお願いいたします。

2007. 2.10.  土曜日  晴れ  気温ふつう
三国ヶ嶽に始まって、その西にある扶養ヶ岳も南北に縦走。この2箇所は めちゃ良いコースでした。それに気をよくしたので?? 今回は母子大池から始まる山塊を南北に縦走してみようと企てます。 道があるのは調べていますが、はたしてMTBが乗れるのかどうかは実際に試さなければ わかりません。

北から南に縦走をするので終点地点に車を止めようと考えます。 予定していた所は県道308と『紅葉とせせらぎの道』というハイキング道との 分岐点付近。そこは道標の石仏もあります。 見るとハイキング道の方向には『左 たんば』とあり、県道のほうは『右 やま』 とあります。 私はせせらぎの道を上りたいというが、M氏は舗装路を上った方が楽で早いという。 舗装路は風情がないので嫌いです。
ハイキングコースとの分岐にある石仏尼ん滝

ところはこの近所には止められるようなスペースがありません。 この石仏のちょっと北に『しろや終点』という看板、『歓迎』というゲートのある 広場があるのだがチェーンが張られて車は入れません。 仕方なく県道を北に向かって走らせることに・・・。ようやく1台が止められるような スペースと見つけることは出来ましたが、そうとう上まで来てしまいました。 これだと縦走が出来た後、車まで帰るにはもう一汗かかなくてはいけません。(>_<)

準備を済ませて9時35分スタート。この舗装路は傾斜もさほどきつくありません。 路面は昨晩?降った雨で濡れています。左上を見るとこれから縦走する山塊が あります。稜線直下には露岩、奇岩がありますが、稜線上にもそれに匹敵するような 展望の岩場があるでしょうか?

途中に『尼ン滝』がある。落差はわずかに5mほどの二段滝。 永沢寺に関係する?尼僧がこの滝にうたれて修行したということから 名付けられたというが、男の僧がうたれるよりもなんだが色気があってよろしい。

母子の集落に入る手前の分岐を左にとる。製茶工場が目印となる。 しばらく行くとこれから上るべき林道の入口がある。それを横目に見ながら直進して 母子大池を目指す。というのも時間が早すぎるので母子大池を見学するのです。
取り付きの林道入口母子大池の遊歩道を走る

道路の終点には東屋があって自動車はここまでやってこれそう。 そこから車止めがあり遊歩道が始まっている。MTBでその遊歩道を走るが なんとママチャリのわだちもある。 池の水位はずいぶんと低い。従来もこれくらいなのだろうか? 堰堤まではあっという間だ。堰堤の下を覗くと駐車場などがある。道標石仏から始まる 『紅葉とせせらぎの道』の終点なわけだ。

地形図を見ると湖畔の西半分には遊歩道となる点線の記載がある。 試しにと、堰堤の東端まで行ってみると、そこからも細いトラックが 池に沿って続いていた。つまりグルッと池を一周出来そうな感じなのだ。 これを起点に中尾の峰付近にある新しい巡視路なども加えると楽しく走れそうです。 (翌週、実走してみましたがその実態は・・・・)
C地点の鞍部稜線へ続く道稜線着

林道の入口に戻る。10時30分。茶畑への林道だ。終点付近に小さな池がある。 その東側にある小径を行くのが行きやすいがM氏は正面の荒れた道を上っている。 私は一足先に鞍部着。(^_^)v
鞍部から正面に下っている明確な道は『紅葉とせせらぎの道』へ合流するはず。 右手に細く上っているのが目的のトラックのようだ。さっそく行ってみよう。

ちょっと荒れたところもあるが良い感じだ。緩いところはちょっと乗ったりする。 きついところもなくあれよという間に稜線に着く。もちろんだが 稜線にも小径が存在していた。10時50分。

押したり、担いだりして前進する。これを下りに使用するとしたら邪魔な小枝などを 刈り払う必要がある。そうすればテクニカルな下りが楽しめそうだ。 今回はピストンではなく縦走なのでそれを楽しむことは出来ません。 やがて登りは終わり637ピーク手前に着。トラックはそこを迂回しているが、展望がありそうなのでMTBを デポして寄ってみる。
637ピーク手前にあった展望地。北から東が見えるがかすみがひどい・・・

一人が立つのが精一杯のスペースで周囲の木々も邪魔をしています。それでも写真のような展望がありました。 以前走った三国ヶ嶽やら扶養ヶ峯、柴田ファームは稜線近くまで敷地があるのがわかる。 知らないうちに愛宕山の山頂直下には送電線の鉄塔が建っていた。 もっと良い展望地があるはずと637ピークへ急ぐ。

その637ピークには小岩はあったものの展望は皆無。お昼ご飯を食べられるようなスペースもない。 きっとこの先にはもっと良い展望があるはずと期待して早々に立ち去る。 MTBにまたいでみるとそこそこ乗れます。
いよいよ下りが始まる分岐Eの広い尾根

MTBはもちろんハイカーも立ち寄らないような山域ですから 完璧なトラックとは言えませんが、なんとか乗って下れます。 そのまま進んでいくと、あれっ?右隣に尾根がありますぞ!! つまりミスコースです。ちょっと戻るとそこはわかりにくい分岐でした。 足元にあった『十三』の石標が目印になるでしょう。

分岐からは広い尾根になる。広いから乗れるかというとなかなかそうは問屋が卸さない。 踏み跡はあるが広い尾根には木々がバリケードのようにあってMTBでの走行を阻んでいる。 「お腹が減ったからこの辺で食事にしようよ」と泣きを入れる。 広くてフラットな尾根の終端付近で食事にする。

食事中もアクシデント発生。濡れた落ち葉の上に腰を掛けて食事をしていると 2mmぐらいの小さな虫が百匹近くうじゃうじゃと出てきたではありませんか。 それが魔法瓶やら食べ物の入ったレジ袋に這い上がってきます。 これはいろんな山で何度か経験しています。気持ちが悪いので立ったまま 食べます。
二つ目の難しい分岐を下るようやくゲットの展望岩柴田ファームと峯ヶ畑のピーク

なんとも落ち着きのない食事を終了して再スタートする。12時30分。 ここからも面白く下れます。細いトラックだがなんとか乗れます。 すると、先ほどとまったく同じで今度は左側に主尾根が見えるではありませんか!! またもや分岐を見逃したようです。 引き返すと、下りながらでは見逃しやすい、これまたわかりにくい分岐でした。

下るとまたもやフラットな尾根が続くのですが、ここに展望の岩場がありました。 もうちょっとがまんすればここで昼食が摂れたのに残念です。 下を見ると駐車した付近が見えます。さらに正面には柴田ファーム、その向こうには 峯ヶ畑の赤白鉄塔が見えています。
ヌタ場でタイヤもヌタヌタだ〜岩を越えて〜

この展望岩場以降も標高差のないフラットな尾根なのだがほとんど乗れません。 いくつもヌタ場のあるジャングルを抜けると岩が現れる。う〜ん、乗れませんなあ。

フラットな尾根も終わって、いよいよ鞍部への急下りが始まります。 乗れないと思いきや、道幅がちゃんとある所ではけっこう乗車が出来ます。 道の両側を切り開いて頂きたい。さすれば標高差120mを一気にダウンできそうだ。 420+mの鞍部には13時30分着。
鞍部への下り

予定ではというか、希望ではここから道路に降りたかった。 このまま縦走を続けるということは登り返しがあるし、トラック幅から考えても あまり乗れそうにないからです。ところがこの鞍部の左右どこにも下れるような 踏み跡はなかった。仕方なく南へ登り返す。

予想通り登り返してもあまり乗れません。最終のピークまでやって来ました。 地形図と共に下を見ると2本の鉄塔が確認出来ます。その どちらに降りるか・・・。私は東の鉄塔に降りようというがM氏は 西の鉄塔から『しろや』なる施設を見てみようという。
シダ斜面を担ぎおろし

偏屈おやじに負けて西に向かっておりる。 当然だが道はおろか踏み跡も無くなる。 シダ藪をかき分けながらの担ぎおろしだ。 M氏が変な方向に行くので呼び止めて鉄塔方向へ導く。
東播線30鉄塔しろやとはなんぞや?

ふつうなら文句タラタラのM氏なのだが、自分が決めたルートなので 鼻歌交じりにどんどん下って行き、どうやら鉄塔へ到着したもよう。 この鉄塔は東播線30だが、最初降りようと言ってた29とは巡視路で繋がっていない。 そこでそのまま巡視路を下ると自然に『しろや』なる謎の施設に到着する。14時30分。

なんだかよくわからないが宿泊施設やらがある。 まったく荒れてなく今すぐにも使用できそうだし、 道路も最近舗装されたような感じだった。 稜線上でも散弾銃の銃声が何度も聞こえたが、ここでも 猟犬が近くで吠えている。遠ざかるのを待って県道に降りる。 そこから駐車ポイントまでの上りは思ったほど遠くなかった。

今回の母子637峰の地図は こちら(約100k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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