母子愛宕山〜三国岳

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『篠山』を参照いただくようお願いいたします。

2007. 3. 4.  日曜日  晴れ  気温暑い
さて、これといって行くところもないし、このあいだミゾレで撤退した 母子大池へ再訪してみることとする。単独なので無線、オカリナ、山野草撮影と 自由気ままに遊んでみましょうか・・・。ところが急遽K山さんが参加したいという。 これはこれでありがたいのでMTBツーリングをメインにして、母子大池の駐車場を集合場所にする。

K山氏とはひさしぶりのMTBとなる。集合時間より30分も早く来るところなんか M氏とはえらい違いである。さっそく準備を済ませてレッツゴー!!9時20分。
湖畔を走るK山氏

おしゃべりしながらのんびりと遊歩道を行く。あっというまに堰堤着。そのまま 西湖畔のシングルトラックへ突入する。ここも前半は乗れ乗れ。 M氏のツーリングに何度か参加しているK山氏はそのたびに苦汁を飲まされているのだが、 やまあそのツーリングではそういうことは皆無だということが判ってもらえそうです。

実は前半のハイライトにしていたのは、この大池に沈んでいるという石灯籠の 発見であった。北摂の落ち武者こと新川氏がそれを見たというので 楽しみにしていたのです。ところが大池の水量が多くなっているでは ありませんか!!たぶんこの辺りだろうという地点も水面が上昇していて なんら湖面から飛び出してはいません。残念・・・・。
途中から乗れなくなる林道に飛び出る(B地点)

乗れないまま大池の北端に着。大池に注ぎ込む小川を反対側に越えると 林道に向かう小径がある。ちょっとわかりにくいが放置された白い大布(目的不明)が 目印になる。

すぐに林道に飛び出る。そこには鍵のしっかりと掛かったゲートがある。 目的地は愛宕山なのでそのゲートを越えなければいけません。 一瞬乗り越えないとダメなのかと思いそうだが、横手からすり抜けられます。 ちょっと走るとさらにゲートが・・・。 なぜかこの林道は厳重に通行が制限されています。

三つ目のゲートが現れる。それを越えると前回の巡視路林道となって稜線に向かって 登っていきます。今回はその右手にある『火の用心』マークの巡視路に乗って 愛宕山へ登ろうというものです。その前に龍蔵寺へ下る峠へ行ってみる。
三つ目のゲートの横から(C地点)峠に落ちていた標識(D地点)

10時05分。 峠は広くゆるやかな鞍部だが、周囲は暗い植林帯でしかも倒木だらけ。 石仏とか道標とかそういうたぐいのものはない。 母子大池方向は等高線はゆるやかだが龍蔵寺方向は急斜面だ。 この地形は境界尾根に沿ってずっと続いています。 調べてみると母子以南はその昔、火山の火口で(左曽利カルデラと呼ばれています)、 境界尾根は火山の外輪山だという。

足元に金属片が落ちている。拾い集めてジグソーパズルのように組み立ててみるとこの峠を中心とした案内板だった。 左上のピースがないが、ふと上を見るとヒモにぶら下がった一枚があって、それでジグソーは完成となる。 それによるとここは武庫川の源流だそうだ。

巡視路は植林の中をゆるやかに巻きながら登っている。 新設された感じではなく古くからあったように思える。 こんな良い道が前からあったのか?地形図を見ると点線のルートが それだった。どうやら昔からの峠道なのだろうと納得。
133鉄塔に着

最上部から北に方向を変え愛宕への稜線を目指す。 すぐに赤白の鉄塔が見えてくる。 鹿避けネットをくぐると133の鉄塔になる。予想通り展望は良いのだが カスミがひどくて写真にする気がおこりません。西方向を見ると前回下りに使った あの忌まわしい林道が見える。

赤白鉄塔のすぐ上が稜線だ。稜線は三田市と篠山市の境界になっていて巡視路にもなっているので 急でない限り登りでも(もちろん下り部分も)MTBは乗れます。 下りきって巡視路は稜線から離れて右山腹を行く。それを行くと鉄塔には行けても 愛宕山に行けるとは限らないので我々は素直に稜線を辿る。
南峰への激登り南峰からの激下り

短いが鎖場のある岩場の急登りが待ちかまえていた。私はすんなりクリアーだが K山氏はちょっと手こずっている。 上り詰めた所は愛宕山の南峰です。ちょうど11時で篠山方向からパン、パーンと 乾いた破裂音が聞こえる。そうや、今日は篠山マラソンで、今のはスタートの 花火です。

さっそく無線機を取り出して篠山マラソンのボランティアをしているたぬきさん (IRC・DQKさん)と交信する。この南峰の直下にも鉄塔があるのですが、 ここからそこへはイバラが通せんぼして行きにくい。やはり鎖場を登るのが正解だったようだ。 南峰から北峰へは激下りだがなんとか乗って下りてみる。
愛宕山北峰(如意が峰)ランナーが見えるかな〜
篠山方向の展望
愛宕山の北峰(如意が峰)には11時08分。 なんと近畿自然歩道の標識が立っています。てことはここからは自然歩道となるわけだ。 それを行く限りヤブはないと確信する。この山頂からは北方向になかなかの展望がある。 篠山市内も丸見えで、先ほどのスタート時間に間に合えば花火の煙なども 確認出来たかもしれません。

昔、逆方向からこの愛宕山に登ったことがありますが、もう記憶はとんとありません。 乗れなくても仕方ないかと半分あきらめつつMTBを担ぎながら下りていくと、 『向山坂』という分岐に出る。左に下ると愛宕堂を経て龍蔵寺へ800m。 正面の境界尾根を下ると稲荷神社1.1km、美濃坂峠3.7kmとある。 もちろん境界尾根を行く。

ラッキーなことにここからは乗れ乗れです。次の標識のあるところまで600m ノンストップ!!極楽のダウンでした。 ここからピークを右にみながら巻き道を行くと三叉路の峠になりました。
石仏のある峠に着きました

正面の道を行くと茶畑の林道となり母子の集落となる。 左下に下っている道は方向からして龍蔵寺方向に下っているようだ。 見える限りにおいては倒木が支配しているが、 新川氏によると篠山の殿様がここを通過したとか、しないとか・・・。 そんな古道にふさわしくここには石仏もある。 頭部は無くなっているが誰がしたのか自然の丸石がコンクリで接着されています。

本来なら境界尾根を行きたいのですが探索してみると けっこうなヤブになっています。 仕方なく茶畑の林道を下っていく。
茶畑の林道稲荷神社

その途中に稲荷神社がありました。石の階段の手前には石灯籠があり 横手には『文久三(1863)』の年号もある。ということは新川氏の言う 殿様もこの稲荷にお参りしていたかもしれません。 そこを数段登ると鳥居のむこうにはとてつもない巨岩が。 落ちてきそうな巨岩の庇の下には小さなお社が一対ある。 その前には小さなキツネのお飾り。神社というにはあまりにワイルドだった。 誰かこのオーバーハングの岩を登ってくれないかな?

さて、境界尾根にどこから復帰しようか・・・。 頭上の送電線を目安に林道分岐を左に折れると境界尾根に立つ 136鉄塔に到着する。12時ジャスト。ここで昼食やね。
136鉄塔で食事

ここで金山から高畑山へ縦走中の矢問さんと無線が繋がる。 話し終えたとたんにコンロに乗っかっていた鍋焼きがひっくり返る。 毎年1回はこういうヘマをする。これで今年中は安心か?? K山氏の手前平静を保っていたが、まさに顔で笑って心で泣いて状態。 おやつを取り出してコーヒーで食べる。

鉄塔の裏手から稜線に乗る。ここも巡視路なので登りにつかうのがもったいないほど路面はきれいだ (つまり逆方向なら乗れ乗れということ)。 その巡視路も途中から左折れになるので、しかたなく巡視路を離れる。 570+mの小ピークからもそのまま境界尾根で美濃坂峠へ下るのかと思ったら正面はヤブ。 覗いてみると大柿さんの古い赤布がぶら下がっているが今の状態なら行けそうにない。 そこでMTBをデポして周囲を探索する。

575方向に道があるとK山氏がいうのでそちらへ向かう。 まっすぐに行くと行きにくいし、わかりにくいので左側にある植林帯が目印になる。 その植林帯は円形劇場のようにまーるくなっていて(見たら特徴があるのですぐわかる)、 その縁に沿うように行くと道と合流できる。そして右へ下っていく。
ええ道で下る

きれいな路面でジグザグに付けられています。一見乗りにくいようだが、 後輪を滑らすと面白いようにターンが出来て全乗りのまま茶畑に降り立つ。 ここもおもしろかった。しかし、 この道を茶畑から見つけるのはちょい難しいやろな。

これで終了ではありません。最後は美濃坂峠から三国岳へ登ります。 峠には13時25分。東屋があり、そこには嘉永六(1853)の年号が刻まれた馬頭観音の文字塔がある。 茶畑に沿ってある林道をゆるやかに登ると三国岳登山口の標識があり、そこを左折れ。
美濃坂峠から登る

極上のシングルトラックが山頂へ向かってある。 何度か来ているからわかっているものの、こりゃ下りが楽しみだ。 峠からわずか20分で山頂着。二等三角点、標高648.2m。 山頂は昔と違い、大きく切り開かれている。 周囲にちょっと木が残っているが、その樹間から北摂の山々が確認できる。
三国岳山頂

スタートからそうだったが、今日は気温が異常に高くて、終盤の三国岳にいたって それはピークを迎えた。たまらず半袖になる。身体もクールダウンしていよいよ 気合いを入れてMTBでのダウンヒル開始。

三国岳の下りは 私のスキルからすると簡単すぎず、むずかしすぎずでちょうど面白い下りなのです。 ガンガンと一気に、いやっ〜面白いなあと思った頃にはもう茶畑。もっと楽しみたいなあ。
三国岳からの下りK山氏も負けずに

あとは舗装路をのんびりと駐車ポイントまでクルージング。 さて、帰ろうとするとワイパーに紙切れがあります。 見ると三田の低山をメインに活躍されている歩多楽さんの伝言でした。 方法(歩きとMTB)は違っても同じような低山愛好家です。 それとK山さん、今日はおつきあいありがとう。 まあまあでしたでしょ?

今回の母子愛宕山〜三国岳の地図は こちら(約120k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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