はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『三岳山』を参照していただくようお願いいたします。 2006. 1. 2. 月曜日 曇り 気温寒い
今日、明日はアマチュア無線のQSOパーティーです。年間を通じて
この二日間だけは穴蔵に籠もっていた無線家達もはい出てきてマイクを手にするのが
通例?となっているようです。一般の人達は知らないと思いますが、我々無線家は
年間○○○円の電波使用税なるものを払っているんです。だから
もうちょっとアクティブに活動してもええんやないかと思うのですけどね。
西脇、篠山の境界にある西光寺山に数局が集まるというので挨拶がてらの 顔見せに登ってみることにします。10時頃から登り始めるということを聞いていましたので 予定の登山口キリヅメ行者山へ行ってみましたら 誰もいません。まさかと思って携帯してみるともう山頂でやっているとか!!(>_<) 「はよ、おいでや〜」ということで、一番コースの短い中畑町の林間ファミリー園から登ることにする。 キリヅメ登山口からは車で3分ほどの所です。駐車場に車を止めて急ぎ足で登山口へ・・・。 といっても、このルートで歩くのはかれこれ10年ぶりぐらい。ほとんど記憶も薄れてしまっていて どうなるかと思っていましたが、一番メジャーなルートなので標識は完備されていました。
麓か残雪がしっかりあるので山頂はさぞかし寒いかと思い、着込んで登り始めましたが やはり暑い。結局下着一枚でスタスタと前進。林間ファミリー園からは右ルートと左ルートの 二つの登り口がある。その二つはある程度登ったところで合流する。 その合流点から少し行くと『妙廣現参道』(意味はわかりません)という標識がある。 行ってみたが何を祀っているのか不明だった。 引き返してさらに登ると大岩が目の前に。上に回り込んで登ってみると休憩用のベンチまであった。 そこは展望地で杉原山から三角点山までの縦走尾根が一目で見渡せる好ポイントだった。 空気さえ澄んでいれば三角点山の右奥には笠形山のきれいなシルエットも見えるのです。 |
休憩地からの展望 |
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三角点山にはたぬきさん夫婦が陣取っています。早くも無線機からその声が聞こえ始めてきました。
早く山頂へ行かなければなりませんが、またもや道標が・・・。『行者参道』とある方へ10mほど行くと
「おぉっ!!」思わずうなるようなでかい岩が屹立していて、その下には小さな木の祠があります。
そろっと扉を開けるとそこには墨文字で梵字(たぶんアーンクという大日如来)の書かれた
板があった。
『十二丁目』と彫られた石柱の奥には『今妙法』(宗教団体の名前??)と額のかかった トタン小屋(わりと立派)が左手にあり、正面には注連縄で結ばれた一対の石柱がある。 左の石柱には『三丹御奉塔』とあるが、三丹って、丹波、丹後、但馬のことやろか? とりあえず謎だらけです。 こぐり岩をくぐり抜けようと思いましたが、向こうは雪だらけやし、頂上に急いでいるしで 覗くだけで終わる。『西光寺山の金の鶏』という西光寺山に伝わる伝説の看板は斜め読み、 『御奉塔由来』という看板に至っては内容がむずかしすぎてチラッと眺めるだけにする。
先に進もうかと思ったが『不動明王参道』という看板につられてそちらへ行ってみる。 こんどは100mほど歩いただろうか。終点に不動の石仏があった。 『水汲場』という看板もあるので横手に大きな板を蓋にしているのは井戸かもしれません。 滝がないので井戸の水で水行をするのかも。 登山道に戻ると目の前の大岩に『南無妙法蓮華経』とヒゲ文字が彫られている。これが御奉塔かな? う〜ん、立派です。でも、いつまでも眺めているわけにはいきません。 ここで足止めをしていては頂上にたどり着くことができません。 ちょっとペースアップします。 西光寺山では有名なウバメガシの群落を通過し、キリヅメからの登山道と合流すれば頂上は目の前です。 雪はさらに深くなっていて足跡の付いているところは踏み固められて堅くなっています。帰りは滑るかも・・・。
頂上は二組のパーティーで占領されていました。 祠の付近には地元の人達の宴会場。向こうの東屋には無線の一行が宴会の真っ最中。 天気は曇っていて冷たい風が吹いていますが、雨やら雪やらになる気配はなさそうです。 おなじみの各局に挨拶もそこそこに私もお昼ご飯にします。 無線の方はあらかた終わったみたいで各局ともくつろぎモードでゆったりとかまえています。 本来なら好展望のこの山ですが予想通り今日はあまりよくありません。 登ってきたときは体中から湯気が上がっていましたが、今はジャケットを着込んでも 寒い!!そろそろ下山をしようと思っている頃、 お隣さんから猪肉やらみそ汁の差し入れを頂きました。 「毎年、この日に登ってるからまたおいでや〜」と、おじさん達。 机峠へ下るメンバーとこぐり岩経由で下るメンバーの二手に別れて下山です。 下りながら「山で自転車に乗るのは・・・・」なんて、話をしていると 下からMTBを担いで登ってくる男性がいるではありませんか! まさかこんなコースを担いでくるなんてと驚いていると、その方はHPでリンクしている ノゾグリーさんでした。 初めての出合いでしたがドラマティックやなあ!当然のことですがお互い驚いてしまい、 ちゃんとした会話もできませんでした。 ありゃ〜、ほんまびっくりやったなあと下っていると、今度は単独男性のハイカーが登ってきます。 立ち止まって挨拶をすると、これまた見知った人でした!!実は名前も未だに知らないままなのですが、 最初はMTBでの親不知、次は雷鳴轟く三の丸、テレビの収録で登った五台山、そして今日この山での再会です。 「いろんな山に登っているけど4度も出会うなんて事はないわ」とその人も驚いています。 驚きの冷めないままこぐり岩の霊場に戻ってきました。すると今度はそこを管理している人達でしょうか、 周囲を掃除したり大岩に飾り物をしたりしています。ここでもお話しをうかがうと面白い物を 教えてくれました。それは登るときに見た『南無妙法蓮華経』の大岩の隣にある岩にひょうたんの 模様が彫られているのでした。お飾りが無ければ決して気が付くものではありません。
「このひょうたんは水を現していて・・・」 「ほうほう・・・」と我々。 「今から3000年前に彫られたもんなんです!!」 「しゃ、しゃんじぇんねん?!・・・・」とびっくりの私。 その後も神代文字やらスメール文明やらとむずかしいお話しを聞きましたが 理解できる人はだれもいません。早々に退散・・・・。 不動明王の石仏ポイントから降りられそうな踏み跡を見ていたので、メンバーと別れて 単独でそこから下ることにする。ええとこ見つけたと下り始めたがすぐに踏み跡は無くなる。 この付近も大岩が点在していて、古い炭焼き窯跡もあったりする。 薄い踏み跡が山腹を巻いているのでそれを利用して西に向かう。うまく行けば正規の登山道と合流するかも。 しかし、ヤブが連続しているので前進するのはやっかい。 別れたはずのメンバー達の声が聞こえてきます。見ると正規登山道を下っていくのが 見えました。大声でこちらの存在を知らせる。林道の終点付近に降り立ち彼らと合流。 やれやれ無事に下山できました。 旧知の無線仲間、それと新たに三木アマチュア無線愛好会の方々、 そしてノゾグリーさんと名前のわからないままのベテランハイカーさん。 今日はまさにひょうたんから駒(無理矢理ひょうたんにひっかける)のような出合い??の連続でした。 (下山後、三角点山を下山したたぬきさん夫婦とも会いましたよん) 今回はメジャールートなので地図はありません。 |