朝来山

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『但馬竹田』を参照していただくようお願いいたします。

2006. 4. 8.  土曜日  黄砂  気温ふつう
ちょいと訳あってこの山に登ることになりました。ほんとは中腹にある立雲峡の桜が見頃の頃に 登れば、一粒で二度美味しいことになると密かにたくらんでいたのですが・・・。 朝来山にはもちろん登った記憶はあるので、当然のようにパソコン内のレポートを探してみましたが、 なんとありません。つまりずいぶんと以前の経験だったというわけです。 その時は自然学校からのピストンだったことを覚えていますが、今回はもちろんバリエーションルートでの 登りと、下りです。

このちょい訳は、私だけでなくたぬきさんにも伝染したらしく同じ日に登ると言う。 彼らは自然学校から登り、下りは独自のバリルートで下るらしい。 同じ日に登るのならいっしょに登れば良いと思われそうだが、自分の好きなルートで好きなように 登るが良いのであって、変にベタベタとくっついて、必要以上の大人数でうろうろするのは性に合いません。 その辺はたぬきさんも同様らしく、山頂で出会えれば良いぐらいに思っているようです。(^_^)v

R-312を生野から和田山へ向かうとき、フラットな頂上部から大きくすそ野を広げた 雄大なシルエットのこの山に出会う。 ここが『兵庫50山』の認定から漏れたのが不思議なぐらいの山容だ。それと、 よくよく観察すると地形図にない新しい?高圧鉄塔が 頂上付近まで伸びているのが確認できる。今回はこれを利用して山頂を目指す。

R-312沿いに車を止めたいが登り口の近くに良い所があった。それは 『ドライブインあさごやま』です。申し訳ないがここを利用させてもらいました。 端っこのほうに駐車をして9時スタート。生野方面に歩いていくと『澤第2』信号手前に 閉店している『プロデュース』というパチンコ屋がある。その真向かいに目的の林道がある。
林道を行く。暑いわ〜鉄塔『20』への最短ルート

あまり利用されていない林道だと思いこんでいましたが、上部にある砂防ダムの工事のために 業者が入っているようだった。まだ、朝が早いのでだれもいない様子だったので足早に通過しよう。 緩い傾斜の地形には多くの石垣跡が見える。あきらかに耕作地跡のようだった。 地形図にない分岐は左を選択。ここから上は工事車両はやってこない。

松林が多いのでマツタケ山かもしれない。秋には入り込まない方がよさそうです。 高圧鉄塔『生野北支線3』のある分岐は正面を登る。徐々に身体は暖まって汗ばんでくる。 しかし風は強く、黄砂で道向かいにある物部山すらはっきりと見えない。 道ばたに巡視路の看板があってそれには『奥多々良木出石線21』と書かれているが、それはたぶん 林道の終点にある鉄塔だろう。

それは山頂から離れる方向になるので、その次にある『20』の鉄塔に取り付きたい。 目の前にそれは見えているが、巡視路の入口はなさそうだった。『21』(写真の緑の矢印方向)まで行けば そこからの巡視路で行けるのはわかっているが、まどろっこしいので最短の所から斜面に入り込む。 (写真の黄色矢印)

9時45分、もくろみ通り5分ほどで『奥多々良木出石線20』に着。ここからは巡視路で 登る。やはり林道の歩きよりはこちらのほうがより楽しい。人が一人やっと歩けるような シングルトラックだ。いつものプラ階段以外にも自然の石を積み上げた階段があったりする。 巡視路というより祠かどこかに登っている参道のような道だった。
雑木林を突き抜ける684ピークに出る

沢を一つ越え、参道のような巡視路で『19』の鉄塔に10時05分、さらに 『18』の鉄塔には10時12分。ふっ〜、ここで小憩しましょ。スポドリを飲んでデジカメの電池を 交換する。ところが新しい封を解いた電池だったのに入れたとたんに容量不足の表示が!! もう1パックあったのでそれを入れると容量は満タン表示。 やはり100円ショップの電池はあきまへん。

小憩ついでにアセビ、キブシ、壇香梅などの花の写真を撮る。別に特別な花でなくとも春を告げる それに出会うだけでうれしいものである。身体も冷えてきたので10時20分再スタート。 岩塊流のような岩のゴロゴロした雑木斜面を登っていく。途中に展望のある岩場もあったりするが、 黄砂のためにまったくダメ。

10時35分、684ピークに着く。ここから右に下れば『奥多々良木出石線17』鉄塔になるため 道は明確。逆に左の朝来山頂方向は整備されていないのはもちろんだが、以外や歩きよい尾根だった。 歩きながら右にある青倉山を眺めるが黄砂のために・・・・。(>_<)

一登りで頂上です。その途中から急に赤テープなどのマーキングが現れる。その方向を見ると どうやら488方向に下っているようだ。するってえと、こいつが立雲峡へのルートかい? ならば、下山はこいつでしましょう。 労せずして下山ルートを発見することが出来てそのまま頂上着。10時50分。 標高756.5m、二等三角点。
朝来山山頂展望所にも来てみる

まったく記憶と違う頂上でした。倒木が多くて三角点さえもわかりにくかったのに、きれいで 小広くなっています。ただし、展望がないのは昔のまま。 さーて、うすら寒い山頂でたぬきさん達を待つのは芸がないので 東にある展望所まで迎えに行ってみましょう。

タイミングが良く下り始めた所でたぬきさん夫婦と出会う。二人はとりあえず頂上に行きたいし、 私は展望所に行きたいので、すれ違うようにいったん別れる。 展望所までの尾根も歩きよくほとんどアップダウンがない。ほどなく展望所に到着する。 ここは頂上と違って立木もなく赤土の露出した吹きっさらしの所だった。 下にある自然学校から二つのルート(くまコースとむささびコース)の合流する所でもある。

せっかくの展望所だが、黄砂のためにまったくなにも見えない。ほんとうなら真っ正面に金梨山の 頂上直下にある洞窟やら、竹田城趾、後ろには青倉山、多々良木の白岩山、行者岳なども間近に 見えるはず。仕方なく引き返してたぬきさん達と合流する。
食事の後、西と東に別れる展望岩から見えるはずだった

頂上は風があるというので、落ち葉の尾根でお昼にします。 登ってきたルートとか、これから下山するルートやらで会話もはずむ。 父たぬさんは落ち葉の上に気持ちよさそうに寝っ転がっている。 このまままどろんでいると寝入ってしまいそうなのでそろそろ下山しますか。

たぬさん達は東へ向かい与布土へ下る。私は予定通り立雲峡へ下る。 頂上へ戻って私の登ってきたコースへ復帰するのだが、そこには看板があって 『これより先は未整備のため行き止まり・・・』というようなことが書かれている。 そうかなあ、ええ道やったけど。(^_^)v

頂上より50mほど来たところに岩がある。そこだけ意図して?木が切られていて 向こうがよく見えるようになっている。来週ぐらいなら満開の桜で覆われた竹田城趾が真っ正面に見えるんやけどね〜。 あきらめて先に進み、赤テープに従って(赤テープを頼らなくても地形図見てたらわかるんやけど)右に下っていく。 そこからはうるさいほどテープがあるので迷うことはない。明るい雑木の斜面だがいかんせん傾斜がきつい。 下りはともかく登りに使ったらさぞかししんどいと思う。
林道に降りる愛宕神社発見

やがて右手に鹿避けネットが現れて、その向こうは伐採地だった。下っている斜面はだんだんと広くなってくるので、 もし迷いそうなら鹿避けネットに沿うように下れば大丈夫だ。 488ピークには行かずに地形図にある林道に降りそうな感じだったが、やはりドンピシャで林道に降り立つ。 林道の周囲は植林帯だが、なぜか桜の古木は刈られずに残されている。

林道分岐に出た。さて、どこが立雲峡への道でしょうか?もしやと思い近くにあった『保安林』と書かれた 菱形の看板の向こうを見ると東屋が見える。 どうやらあれが立雲峡の最上部らしい。ここも苦労せず見つけることが出来ました。 東屋からも金梨山がよく見えている(はず)。だが、この東屋は立雲峡のかなり上にあるので、 ここまで登ってくるような酔狂な花見客はいないだろう。

東屋の左手を見るとなにやらゴツゴツした大岩が積み重なるようにある。もちろん自然の造形だが なにやらありそうな気配もする。回り込んでみると愛宕神社の祠があった。 山頂でたぬきさん達に「朝来山は愛宕山が転訛したもんらしい。でも山頂には祠もなんにもないね」なんて、話を したばかり。こんな所にあったのね。

愛宕社から池の周囲もうろうろして再度下山開始。枝道がたくさんあるのでどこを下れば良いのかわかりません。 まあ、最後は一カ所に収束していくでしょうからとりあえず下るのみ。 この辺は予想通りに桜はまったく咲いていません。立雲峡の入口に近くなると三部咲きぐらいに咲いていました。 花見客も芝の上でお弁当を食べています。
ほのかにピンク色

駐車場には数台の車があるのみ。屋台もヒマでお気の毒。あたしゃ、清貧ハイカーですからなんにも よう買わんし、さらに黄砂入りの焼きそばとなるとよけいに購買意欲が・・・・m(_ _)m。 このまま舗装路を下っていくと長い舗装路歩きを余儀なくされる。それは辛いので、なんとかならないかと地形図を見て思案する。 ん?なんとかショートカットできそうだぞい。(^^)/

別途地図にあるように林道の終点まで歩き、そこから尾根を少し歩くと鞍部に出る。そこにはよてい通り 巡視路があった。『奥多々良木出石線24』鉄塔手前から左に下っていく。きれいな沢があったので 顔を洗って一息。巡視路から離れて廃林道を下ると砂防ダムの横を通って集落に出ました。 逆に登るとしたら取り付きはわからんやろなあ。

そこから2分ほどで『ドライブインあさごやま』です。14時30分。まさに絵に描いたような ショートカットでした。満足、満足・・・・。

今回の朝来山の地図は こちら(約250k) でごらんください。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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