虚空蔵山(オードリーさんからの投稿です)

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『藍本』を参照していただくようお願いいたします。

2005. 3月某日
大岩が岳の遭難から、半年余りが過ぎ、たくさんの思い出を作ってくれたMTBは過去と共に封印され、すっかり根性なしになったMTB単独おばさんはしばらく街でおとなしくしておりましたが、何を思ったか、今度はMTBを持たずに山歩きを始めようとしています。 今回は、野球少年が初練習のトレーニングにも使用したとされる山のお気軽登山(の、はず・・・)です。

『虚空蔵山』標高592m

9時自宅出発。 国道176号線を三田市へ向かいます。こんなに駅から近い山に電車ではなく車を使うあたりが『なんちゃってハイカー』です。 MTBで遊んでいた頃は、よく利用していた176号線、懐かしい道です。 でも今日は、少しドキドキしています。なんたって、MTBなしでの初めての単独山歩き。 遭難してとんでもない場所に降り立ったとしても、MTBは強い味方でした。 でも今日はそれがない。ちょっぴり不安・・・

9時45分登山口到着。 藍本駅を過ぎて田園の中の舗装路を進み、大きなため池を過ぎると舞鶴自動車道のトンネルをくぐります。 そのあたりに駐車し準備を整えて、さあ、出発! 今日はモンベルのストックも持参しています(ちょっと気合が入りすぎのような)。 登山道入り口には道標や案内板があり、ますます安心(^^)v。 余りにも久しぶりの山なので、いくらも進まないうちに足取りが重くなりますがMTBがないと木立の中をゆったりのんびり歩くことができるのでこんな気持ちで山を歩くのは初めてです。 今回は新しく購入したデジカメの試運転を兼ねての山歩きなので、途中で写真撮影を楽しみます。
風と光が降り注いでいます疲れたー引き返そっかなあ

11時虚空蔵堂到着 デジカメで遊びすぎてかなり時間をロスしてしまいましたが、ここで休憩(#^.^#) セルフで撮るために同じ道を行ったり来たりしたもんですから無駄に体力を消耗してしまいました。

つ、つ、疲れた〜〜ここで下山しようかなあ〜〜 ここでまだ半分くらい??ちょっと気弱になったオードリーです。

虚空蔵堂にはちょっとした木のベンチや、鯱の石仏?なんかがあります。 休憩と展望を楽しみ、気分転換をして体力・気力も回復(^^)v。 山頂を目指して出発します。 お堂の右の登山道入り口から山頂までは、MTBを持っていたなら押しと担ぎの連続。しかも傾斜が急です。 乗車率0%どころかマイナスがつきそうです。『MTBがなくてよかった(^^)v』と何度思ったことか・・。 途中ほんの少しだけ、MTBにもってこいの平坦な道が現れますが、すぐに終りますのでMTBで行かれる方は期待しないように・・・。
疲れのあまり独り言をブツブツ・・・頂上かと期待したのに陶の里分岐・・・

虚空蔵堂から山頂までは急な登りの連続で息も絶え絶え、ブツブツ独り言を言いながら歩きます。 ようやく視界が開けて、『やった〜!!山頂だ!!』と期待したら『陶の里 自然遊歩道』との分岐でした。 がっかり・・・・まだこの先があったのか・・・^_^; ここに『山頂まで0.3km』とあります。 この登山道は至る所に道標が完備され『○○まであと○m.』と記されています。 それはとてもありがたく、安心なのですが、この『あと○m.』は確かなのでしょうか? 誰かちゃんと測ったのでしょうか? 私にはどう考えても、実際より短く記されているように思えてなりません。期待させるのも罪ってもんです。

最後のひとがんばりでいよいよ山頂到着 12時ちょうど。 山頂に置かれたテーブルには先客の女性ハイカーがお弁当タイム。 こちらも単独のご様子で『藍本からですか?』などと声をかけられる。 山頂にあるテーブルと展望案内のようなものがどうも違和感があり、ちょっとがっかりしてしまいました。 こういう近代的で人為的な物は山には不自然だし、かえって景観を損ねているように思えるのは私だけ? できれば、何もない方が私好みだったんだけどなあ・・・(でも道標は助かりますが・・・)

山頂を少し過ぎたところの北の展望ポイントまで行って見ます。 ここからの眺めは最高です。 冬の山は遠くに見ると、各々の山が濃淡だけで存在感を表しています。 それはとても壮大で、吸い込まれそうになりますが、はてさて、どれが何て山なのか、さっぱりわかりません(^^ゞ 方角もわかりません(^^ゞ やはり『なんちゃってハイカー』です。
地形図では592mなのに・・・丹波岩はオカリナポイント

山頂でのランチタイムは自前のピクニック弁当ですが、寒すぎて味もわかりません。そろそろ下山しましょう。 山頂からの展望はさほどではありませんが、手前の岩場からの展望が絶好です。『丹波岩』と言うそうです。 遮るものは何もなく、遠くはるか彼方まで見渡せる本当に気持ちのよい場所です。明石海峡大橋も見えると期待していましたがあいにくの雪で雲り空。(そういえばリュックに双眼鏡があったのに、持っていることを忘れていました、残念!) この岩場で今回の目的のひとつ、オカリナを吹いてみることにしました。 あれ?リュックを探せどオカリナがない・・・忘れましたm(__)m せっかく絶好のオカリナポイントだったのに、泣く泣くあきらめて、来た道を虚空蔵堂に向けて下山します。

虚空蔵堂からは裏参道を藍本に下るルートです。 ここはMTBでは遊べない山だと思っていましたがなんと、それが進めば進むほどにMTB天国(#^.^#) 適度に細く、曲がっていて、障害物もない素晴らしい道でした。藪という噂もありましたが、とんでもない!! 乗車率90%と言ったとこでしょうか。 お蔵入りしたMTBが恋しくなります。 山頂や展望に興味のない変わり者の方、体力に自信のない方は、表参道から登り虚空蔵堂で折り返し裏参道で下ると『お気軽乗れ乗れコース』です。 時々おいしそうな枝道やいつもの『行ってこい』が私を誘惑しますが、もうその手には乗りません。 途中、山の中をエスケープすれば、駐車地点に近道できたのでしょうが(それらしき道はあったのですが)、せっかく順調に来て最後に遭難では笑えないので藍本の集落まで下りて、そこから舗装路で20分ばかり歩いて14時に駐車地点に戻りました。
裏参道。MTBが恋しいですここはMTB天国だ〜

里のあぜ道にはふきのとうやおおいぬのふぐり、仏の座、梅の花、などが春の気配を感じさせてくれます。 のどかなお天気と柔らかな陽射しに包まれ、MTBでは味わったことのない優しい山歩きでした。

【おまけのコーナー】〜私の山グッズ〜 今回は地図とGPSです。 今まで使っていた地図閲覧ソフトは印刷がうまく出来ず苦労しましたが、こちらの地図は操作が簡単、印刷もきれいで重宝します。 さすがやまあそさん、物知りです。(人間、長く生きていると知識も豊富ですね(^^♪
電子国土ポータル
地図とポケナビ。つよ〜い味方です

GPSは持っているというだけで、宝の持ち腐れ状態です。 目的地設定くらいはできますが、結局持っていても遭難しているので力強い味方とは言えないかもしれません。 設定ポイントまでのおおよその距離と方角を教えてくれますが地図と照らし合わせて見ることができないので。自分が地図上のどこにいるのかがわからない・・・ GPSの前に地図の読み方、学習しようよ・・・って?? でも持っているだけで一応、自慢の一品です。

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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