はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『土万』、『山崎』を参照いただくようお願いいたします。 2004. 2.15. 日曜日 晴れ 気温ふつう
このコースも密かに温めていた所です。適当な日に行きましょうとM氏に言ってましたが、
今日がその適当な日になりました。朝から真っ青な青空が広がっていたので喜んでいたのに、
山崎に着いたとたんそこから北は真っ黒な雪雲が見えています。
風に乗ってこちらにやってくるのでしょうか??
山崎のコンビニでお昼ご飯を買い千種方面に向かう。その途中、青木付近から南に曲がり、 雨が岳への林道入り口を探す。こういう田舎道がけっこう迷いやすい。助手席で地図を見てあげないと なかなか一人で運転しながらの道探しは難しいと思う(単にナビゲーションが無いだけの話ですが・・・)。 中国自動車道の下をくぐる隧道が『山崎29』だと正解!! 隧道の正面から目的の林道があるでその横手に車を止めます。9時50分。 薄暗い植林の中をゆるやかに登っていきます。路面はダートですが、よく見ると簡易舗装の跡が 残っています。しかもほとんどデコボコもなくタイヤの跡も多い。ガードレールも設置されていて 林業用にしてはずいぶんと整備がされています。地形図では新宮町の谷の最奥の神保という 村?に続いているので?ひょっとしてそこの生活道路かも??(疑問符だらけでごめん) 最初の分岐の所がちょうど峠でした。10時20分。ここから林道は下っていて次の分岐も見えているのでチョコっと 行ってみると、すると、な、なんと!!ハンターの車があり、銃を持ったおっさんが無線しています。 ちょうど猟期も終わりで店じまいの大売り出し!!動くものならなんでも撃ちそうな気配。 M氏、早く逃げましょう!!
雨が岳に行くべく峠の分岐を曲がって草の生えた林道に入ると、な、なんと!!そこには 広大な赤土広場が広がっています。それは自然にあるものではなく、周囲はコンクリートの塀で 囲まれていて明らかになにかの目的のあった土地のようです。しかし何かが建てられた様子はなく 今は四駆のタイヤ痕がいっぱいあるオフロードコースになっていました。さっそく二人で走り回りましたが、 MTBエンデューロに使うにはちょっと狭すぎますかな。 地形図通りに林道は雨が岳の手前で終わっていて、その先には小さな切り通しのある境界尾根になっていた。 点線道を東に下ればハンターのいた林道、西に下れば三日月町へ下っている。
切り通しから少し担ぐだけで目的の雨が岳に着く。三等三角点、標高490.4m、11時05分。 雨が岳は雑木に囲まれた南北に細長くフラットな頂上でした。思った通り展望は皆無です。 山名からして雨乞いの山かと思うのですが、それらしき祭祀跡は見受けられませんでした。 これで今日のツーリングが終わるわけはありません。いよいよここからが本番の山崎町・三日月町 境界尾根の縦走が始まりです。林道を利用して簡単に頂上へ立ちましたが、これ以降の尾根道ははたして乗れるのか? そしてどこまで行けるのか?なんとか本郷峠まで行ければそこからエスケープも可能です。 ところが、な、なんと!!頂上からいきなり乗れ乗れではありませんか。左雑木、右は松と杉植林。 そのあいだをスイスイと走り抜けて行けます。最初の鞍部に着。ここにも小さな切り通しがあった。 右手は植林帯へ下っており暗く倒木も見えている。しかし左手は目の覚めるような雑木の広い谷が広がっている。 誘われるようにその落ち葉の谷を少し走って遊んでみる。
本郷峠まではいくつかの小さなピークがある。もちろん登りは押しか担ぎになるが 下りは不思議と乗れる。まっすぐに走ったり、雑木のあいだをスラロームしたり、 激下りもあってズリズリと下るのも面白い。峠手前のピークは右に巻く道があった。 その先はU字の溝状になっていてボブスレーのハイスピード下りが楽しめる。 最後は崖のように落ち込んでいる。覗き込んでみると、な、なんと!!そこは深い切り通しの 本郷峠でした。しっかりと道が残っていてまことに見事な峠です。12時10分。 この峠道は旧県道で三日月町方向を見るとしっかりした道が下っている。山崎町側に来ると小さな広場があり 祠があった。そこには弘法大師の石仏が四体(うち一体は首無し)ある。
地形図を見ると山崎町側は急下りになっているが、三日月町側はゆるやかでずいぶんと 長い下りになっている。この峠道の下りは楽しそうだ。我々は山崎町を起点に周回をしようとしているが、 三日月町を起点に、雨が岳、本郷峠と周回するのもお手軽でいいかもしれません。 さて、思ったより簡単に峠までやってこれたので、引き続き尾根縦走を続けます。切り通しの激斜面を よじ登ってしばらく行くと次の三角点ピークに着く。四等三角点、点名『青木』、標高397.3m。 もちろん展望はありません。 お昼はとっくに過ぎているが、さすがに薄暗い峠とこの三角点付近では食事をする気にもなれず、 この先の日だまりで弁当をパクつく。コーヒーを飲みながら地形図を詳細に眺めてみると、 尾根は右に左に曲がりくねり、小さなピークがいくつもある。大した高低差はないのだが MTBを担いでいるのでボディーブローのようにじわじわと効いてくると思う。 突然左手に林道の終点が現れる。あわてて地形図を見てもそれには載っていなかった。 どこへ続いているのか判らないのでそのまま次のピークへ登って下る。すると、な、なんと! 左手に先ほどの林道の続きが・・・。「あ〜っ!これを走ってたら楽ちんやったのに〜」と言うと 「そんなもん結果論であの時点ではわからん」とM氏。 ところが、な、なんと!次のピーク先も、その次も林道が巻いていた。「Mさん!残念や。こういう、 格言を思い出すわ。『二度あることは三度笠』・・・・って、どう?」M氏は無視して遙か先を歩いている。 この周辺も下りに関してはなんとか乗れる。473P手前には大きなヌタ場があった。 猪のものか、鹿のものか、動物たちのスパワールドってところでしょうか。 473Pから下って北向けに展望が広がる。さらに高圧鉄塔と送電線が目の前に現れる。 「よっしゃ〜!鉄塔へ行ってみるべ」 |
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鉄塔がなければ最高の展望だが・・・・ |
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巨大な赤白鉄塔『bT6』からは、な、なんと!北方向が全開だった。地形図にはこの送電線の記載はないが、県道からは
確認できていたので下山路の候補にしていた場所です。午前中に見えていた黒雲もすっかり無くなっていて
おまけに塵も吹き飛ばされ、なんともすばらしい展望です。
山頂にある建造物とその下にある林道でわかる黒尾山はびっくりするほど近くに見える。三つのこぶが あるのは日名倉山。その奥には駒の尾と後山連峰。ずーっと西には那岐山の山塊もある。 「大山は見えへんかなあ」とM氏。さすがにそれは無理でしょ・・・(^_^;) この時点で14時30分。ほんとはさらに上にあるbT5の鉄塔付近にあると思われる尾根 (別途地図参照)で下山したかった。しかし道があるかどうか不明だし(時間があれば ぜったい探検しているが・・・)過去にも苦い経験があるので、ここは素直に巡視路を 下っていきましょう。
細くて左の斜面に転がり落ちそうで危うい巡視路だったがもちろん乗れます。支尾根に乗っかると そこからはいやなプラ階段。ここもなんとか乗って下れます。下りきってプラ階段を登り返せば bT7の鉄塔だがどうも行ってこい(袋小路の意味)のように思える。 まあ、すぐそこだから行ってみましょう。 想像通り袋小路で道はありませんでした。すぐ下に中国自動車道があるはずですが行けそうにありません。 ここで千種スキー場から帰る途中のOAP、MXFさん一行と無線が繋がる。すぐそこの切窓峠を走っている。 位置を説明したが判ってもらえたでしょうか?あわてても仕方ないので二度目のコーヒータイムでくつろぐ。 ここからは見えないがすぐ横手に林道があるのは判っていたのでそれに降りる。そこからは快適ダウンヒルで 東雲池横を通って中国自動車道をくぐれば(車止めのゲートあり)県道に復帰だ。 県道に出ると目の前が切窓峠だった。そこからは時速40kオーバーで下るため目からは涙が出て 前が見えない。駐車ポイントには15時35分だった。 今回の雨が岳の地図は こちら(約170k) でごらんください。 |