とんがり山(四斗谷妙見山)〜白髪岳

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『篠山』、『谷川』を参照していただくようお願いいたします。

2002. 2. 2.  土曜日  終始曇り  気温すこし寒い
とんがり山に登るのは今回で二度目です。前回はMTBでとんがり山から南の西寺山への 縦走でしたが、今回は北から東へぐるっと四斗谷を時計回りにまわって白髪岳まで行こうという 計画です。ルートがはっきりしているかどうかわからないので歩きでのチャレンジになります。

登山口の四斗谷薬師堂の前に車を停める。手水鉢の水はカチカチに凍っていた。 またしてもデジカメのメモリー装着忘れを発見。予備を持っていたが容量が少ないので 画像設定を小さくする。9時05分にスタート。薬師堂の上には中腹から降ろした妙見堂がある。 林道のように広い道、ただし直線で急登りなのですぐに汗が噴き出してくる。

途中に三基の石柱がある。ヒゲ文字で『南無妙法蓮華経』を彫られたそれらは妙見堂の 住職だったお坊さんのお墓のようだ。TVの共同受信施設上に妙見堂跡があり、 左手からさらに急な山道となってとんがり山へ道はある。汗が吹き出るので上半身肌着になって登っていく。
中腹にある旧妙見宮跡直下から見たとんがり頂上

9時50分頂上に着く。狭い山頂には壊れかけた小さな祠が残っている。それと去年あった登頂 プレートの類はすべて撤去されていた。どこから響いてくるのかハンターの撃つ散弾銃の音が バンバンと聞こえてくるのがちょっと不気味だ。

ほぼ360度の展望と言っていいだろう。あいにくの曇天だが近くの山々はハッキリと見える。 展望写真はとんがり山〜西寺山をご覧ください。 もちろんここから白髪岳までの尾根ルートはすべて見渡せる。そうとうの距離がある。 途中でリタイアするとしたら四斗谷へエスケープすれば大丈夫だろうとスタートする。 10時。

最初の明確な分岐、左に行くと前回使用した西寺山への道(大柿赤布が先に見えていた)。 その時に右への踏み跡が気になっていて、ようやく今日登ってきた次第である。 ここから未知のルート。 緩やかに下って登り返した所が二つ目の分岐。正面の木の幹に何か文字が彫られている。 ここも右に行く。以外だったのは道がしっかりとあり、テープによるマーキングもあったことだ。

両側は雑木でさほど背は高くないので明るい道と言ってもいい。しかもほとんどアップダウンが ないのでペースもはかどる。このままならお昼過ぎには白髪岳に行けるかもしれない。 平坦な分、自分の現在位置の特定がむずかしいので分岐には細心の注意が必要になる。
快適ロードが続く白髪岳が大きく見えてきた

570mピークを過ぎてその先のCa.560mピークから右谷側が植林になる。 ちょうど間伐の最中らしくて下の方からチェーンソーの音が響いている。そして 展望の岩場になる。振り返って見るととんがり山から西寺山、虚空蔵山も見える。 目的の白髪岳はさらに大きく見えている。これ以降も同様の展望が幾度か楽しめる。

607mピーク付近も注意が必要。このピークまで登ってしまうと間違い。手前から右に曲がら ないと黒石ダムへ下ってしまうことになる。右に曲がってしばらくすると明確になり、 小さな二つのピークの北側を巻いて続いて行く。たどりついた鞍部には左右に下る道があった。 この鞍部から登り返したピークから ようやく山南町と今田町の境界になる。ここが今日一番のヤブルート (たいしたことないけど・・・)。11時40分に境界に立つ。

644mのピークは南に巻き道あり。出てきた鞍部には再度左右に踏み跡あり。だんだん白髪岳に 近づいてきた証拠に踏み跡明確、テープも増えてきた。689mピークで食事。 食後に久々にオカリナも吹いた。無線は隠れ里さんとたぬきさんご夫婦と繋がる。

飛び出したところは白髪岳〜松尾山への縦走路途中。黒いテープで遮られてこっちへ 入らないようにしている。初めて白髪岳に来たときもこの立入禁止処置されたルートが気になっていたが 予想通りここから出てきたというわけだ。
ここに出てくる白髪岳への激登り

すぐに激登りの道が始まる。ロープが幾重にも木に巻き付けられ足元は大岩がゴロゴロ。 階段の登りに次いでいやな道だ。傾斜が急な分短時間で山頂に着ける。 標高721.8m、二等三角点。12時55分。 途中から見たこの山頂にはハイカーの姿もあったが、私が着いた時には誰もいなかった。

とんがり山からの展望も良かったが、さすがにこの白髪岳からはすばらしいの一言。 曇天のこの日さえこれなのだから晴天で空気が澄んでいればどれだけ楽しめるのか? 南の岩場ルート以外に東にも下る道があったがどこへ行くのかまた調べたい。
南から西、北へのパノラマです。黄色は辿ってきたルート。

白髪岳では有名な南尾根の岩場を下っていく。登るときはそうでもないが、やはり下りはちょっとびびる。 岩場がほぼ終了するころ階段が現れる。これはいつ頃出来たのだろうか?ちょっと前までは なかったと思うのだが。その階段を最後まで下ると住山の登山口に下ると思う。 453mピークのある尾根を下りたかったので途中から登山道と別れるはず。

実は正解を歩いていたのだが、妙に西に見える尾根が気にかかる。何を思ったか岩場まで引き返して その西の尾根にルート変更してしまった。432mピークへ下っている尾根だ。その時は 「よし、こっちの方が正解や」と、とんでもない勘違いをいていたのだ。結果的には ほとんど同じ所に降りるのでさほど問題はないでしょう。

この尾根も道はしっかりついている。途中に展望の岩場が二ヶ所ある。地形図を見て 432mピーク手前の鞍部から西に下ることにする。14時40分林道に出る。この後は 舗装林道で薬師堂まで帰ることになる。四斗谷の集落は時間が止まったように静かだ。
予定より西の尾根を下る展望岩より南を見る

昔高校の先生をされていたという男性のお宅にお邪魔する。どうしてもとんがり山のことを 聞きたいからだ。「とんがり山って、昔からとんがり山と言っていたのですか?」 すると「いいや、昔は妙見山と呼ばれていたらしいで」 妙見山直列の検証をしていた自分としては思わず大声を上げそうになるほどうれしかった。 後日地形図で調べてみると能勢の妙見山から中町の妙見山を結ぶ直線上にこのとんがり山は 位置していました。 妙見山直列についての考察もどき

足利尊氏がこの地を通過するとき、とんがり山の上に輝く北斗七星を見て戦勝祈願をしたそうだ。 その後山頂に妙見堂を建て、時代を経て中腹に降ろされた。それも平成4年にさらに 麓まで降りてしまって現在山頂にあるのは壊れた小さな祠跡だけである。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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