小野アルプス縦走

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1
『三木』、『社』を参照いただくようお願いいたします。

2002. 1. 3.  木曜日  晴れ  気温寒い
毎年正月は初心者向けにツーリングを予定していますが、今年は宣伝が行き届いて居なかったので 前日になっても参加表明がない。当日鴨池駐車場に行ってみるとやはり私とM氏だけだった。 「誰も来いへんから、小野アルプスでも縦走しよか?」ふたりでちんたら短いコースを走っても しかたないので、M氏の提案に賛成。そこへ一台のMTBが・・・。それはシクロの鬼、Iさんだった。 Iさんなら縦走でもへっちゃら。軽い練習代わりといった程度。自宅から自走でここまで やって来ている。

今回の縦走はいわゆる整備された福甸(ふくでん)峠からアダメ峠まででなくて、それよりさらに東で電波塔の ある138mピーク。さらに採石場の上部を通って加古川線市場駅のある黍田町までの完全縦走を 企てる。結果は見どころ満載の大成功と言って良いでしょう。

とりあえず福甸峠からの登り口へ向かう。10時20分。ここから登るのは個人的にも初めてなので とても楽しみ。登りはもちろん担ぎだが、下りは乗れるだろうか?
福旬峠からの登り口さっそく岩ピークがお出迎え

最初のピークこそ乗れなかったが次の標高163.8m、四等三角点ピーク『岩山』からの 下りは乗れる。ジグザグのつづら折れではなくてまっすぐ斜面を下っているので スリル感は満点である。
けっこう乗れる岩の急登り

ようやく目の前に紅山が現れる。そこから南にドーンと下っている馬の背の 曲線が美しい。
この角度から見る馬の背もまたすごい

紅山頂上(標高184m)には冷蔵庫がある。中には登山記念の記帳ノートがある。 冷蔵庫は雨露を防ぐには確かによいアイテムである。しかしいったいどのようにして 持ち上げたのか、我々がMTBを担ぐのとは訳が違う。11時15分。

普通の靴ならともかくMTB用のシューズは特殊な金属片が底に付いているので、 ここから馬の背を下るのは自殺行為になる。ましてやMTBで乗車したまま下れる 訳もないので裏の下山道を利用する。

降り立った紅山林道からは新しくできた小野富士展望台への階段道を担ぐ。
階段で小野富士へ

惣山(小野富士)は南北に細長くて、鴨池からはこの展望台ピークが富士山のように見える。 北端にあるこの展望台からは遮るものがないのですばらしい展望がある。鴨池もすぐ足元に見える。 あーや、こーやとにぎやかに同定を楽しむ。
北方面は特にすばらしい展望だ

小野アルプスは三つのエリアに分割されると思う。第一のエリア、 福甸峠から紅山林道まではMTB的には今一だが、なんといっても紅山の馬の背という 見どころがある。第二のエリア、惣山からアダメ峠まではMTB的には最高の乗り乗りコースだ。 途中にはアンテナ山と三等三角点の総山(そやま)の二つのピークがあり、 総山で軽食休憩とする。標高168.3m。12時10分。
尾根も乗り乗り

残念ながらアダメ峠はもうそこまで来ている。楽しかった乗り乗りコースもこれまでだ。 嬌声をあげながら峠の舗装路に着く。そしてこの小野アルプスの最後のエリアに 突入する。入り口は地蔵堂からちょっと下った所に入り口を示す古い道標がある。 12時25分。

だいぶん昔にこのコースで電波塔ピークまで行ったことがある。ところがその頃は すごいヤブで1m進むのに1分かかるほどのとてつもない道だった。夕暮れも迫り ヤブの中で途方に暮れた思い出がある。しかし現在は 踏み跡もしっかりと、テープも巻かれていて何の不安もなく進める。
少し草蒸している

とはいうものの前半のメジャーコースと比べると道幅も狭く、これから踏まれるにつれて どんどん良くなっていくだろう。四等三角点(来住)標高156.3mの手前を右に折れると 大山谷池というため池がある。すごく水が澄んでいて、山中にある水辺は気持ちが良い。 ぜひ寄ってみることをお勧めする。

標高138mの電波塔ピークに着く。13時15分。ここまで書き連ねられた標高を眺めると、ほとんど 標高差が無いように思われるだろうが、数え切れないほどアップダウンの繰り返しが ボディーブローのように確実に効いている。そのためかIさんも途中で大転けを二回も演じていた。

R-175バイパスからもハッキリと見える広大な採石場。その上部にやって来た。下までいったい どれほどの高さがあるのだろう?身を乗り出して覗いてみるが恐ろしいほどの高さだ。
広大な採石場

ここから鍬渓神社へ下る道もあるが、採石場の上部縁をたどるようにして進んでいく。 辿り着いたピークは広く、雑木に囲まれて中央に石の構造物がある。13時50分。見た感じ炭焼き窯の ようにも見えるが頂上にあるのはどう考えてもおかしい。不思議に思いながらも先を行く。 激下りの個所をクリアーするとなんだか溝のような道になって先ほどのピークを 巻くように山腹にある。
最初は溝を走るが・・・やがてこんなに深くなる

「不思議やなあ!」を連発しながら進んでいくと分岐となった。この地点では 溝の深さはゆうに3mはあったと思う。直進すると麓のため池に出るので 左に行く。ここも同様の溝の道であった。「さっきのピークは昔の砦跡やったんと ちがうやろか?」「そうしたらこの溝の存在も納得出来るし・・・」 (Iさんの説によると・・・・、ひょっとして白沢辺りの池へ取水の 為の溝では無いでしょうか? 夏場結構水が流れてます、そう考えると山を一周してるのも うなずけますし、水利組合の補修で維持されてるのでしょう。 池に水を引く為に山全体に降った雨水を集めているのでは?・・・・なるほど これもうなずけます)

いきなり広い道に出る。それを下ると予定通り黍田町内の舗装路。すぐ横には 最近出た温泉の無料スタンドがある。お正月だが汲みに来ている人もいる。 やがてはクアハウスも出来る計画があるそうだ。

Iさんの案内で近くに新しくできた自転車屋、加古川線沿いにあるダチョウ牧場を 見ながら走る。先ほどの温泉スタンドと同じ泉質の鍬渓温泉、来住町を抜けて 鴨池に戻った。15時前。いったいいくつのピークを越えたのだろう?まったく思い出せないほど 何度も上り下りを繰り返した。超低山だがおもしろさはバツグンです。


それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


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