石金山〜小野尻峠

はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1『中村町』を
参照していただくようお願いいたします。

2001.11.10.  土曜日  大雨のち晴れ  気温寒い
低山徘徊のグループで石金山に登るオフが行われることになった。それに便乗して 私もMTBで参加をすることに・・・。といってもコースはまったく違う。 彼らはイタリ山から石金山へ縦走後下山は小新屋観音。私は小新屋観音から 石金山に登り、山南町と中町の郡境尾根をたどって小野尻峠まで行く計画。


小野尻峠までの郡境の尾根は基本的には西方向に延びているのだが、ある時は南、 ある時は北というふうにグネグネと蛇行しているので分岐の見極めが 非常に難しい。気を抜いているといつのまにか支尾根で下ってしまうこととなる。

山南町であい公園(山南仁王の駅向かい側)がイタリ山の登山口であることから ここが集合場所となる。集合の2時間前にやって来て車の中でちょっとウトウトとする。 そうこうするうちに全員がそろいひとときのおしゃべりを楽しむ。 集合写真を撮り、彼らが登山道を登っていくのを確認して小新屋観音へと車を走らせる。
紅葉も見頃の小新屋観音はじめはガレた道

このシーズンには初めて訪れたが、鮮やかな紅葉にしばし見とれる。MTBを組み立てて スタート。10時25分。このコースは最初っからまったく乗れないがそれは覚悟の上。 担いで登るがガレがひどくて足元がふらつく。

広い谷から左の狭い谷に曲がり、やがて山腹をジグザグに登り始めると汗が噴き出してくる。 MTBを脇に置いて上着を脱ぎ捨てアンダーウエアーだけになる。急登りの連続だが、 朝方降っていた大雨も路面には影響を与えてないようで滑ることもなかった。
まもなく尾根ですが、ここは急です尾根に出ました

11時5分、尾根に出るとそこには分岐表示がある。左に下ると田高坂1.1k、至山2.6k。 右に登ると石金山0.5kとある。低徘のご一行はどのあたりまで来ているであろうか? リュックから無線機を取り出して聞いてみる。なんとイタリ山からの縦走路取り付きで スズメバチの群に出会ってしまい、一旦下って田高坂への登り口へルート変更を余儀なく されたようだ。あぁ、前途多難。

こちらは順調に頂上へ到着する。11時25分、標高508.7m、三等三角点がある。 頂上の直前ではすごい強風だったので上にあがったらどんなんやろ?と心配であったが、 不思議と風は緩やかであった。登ってきたルートを振り返ると強風は続いている。 なんとも不思議。

ご一行はどうなったかと無線で聞いてみると、今度は田高坂への登り道を間違って 尾根に出られずにあぐんでいるよう。簡単に登っては面白くないということなのか 楽しんでいらっしゃいます。

こちらは天気も良くなり360度の大展望を楽しむ。前回までは北西方面に植林が 残っていたのだが、今ではそれも伐採されてほんとうに全開になっている。 瀬戸内海もキラキラと光っている。
北方面
東方面
パノラマ写真を2枚に分割してみました。南方面は逆光のため割愛しています。 肉眼でも軽く数十座の同定が可能です。一人で見ているのがもったいないので ご一行に無線でこの感激を伝える。ところがかれらはそれどころではない様子。 早く登ってきてね・・・・・。(^^)

こちらものんびりはしていられない。小野尻峠まではけっこうの距離があるので 名残惜しいがスタートしなければ・・・。12時5分。頂上からちょっと西よりに下ると トラロープがあるがそれを下ると間違い。小新屋の方へ下ってしまう。 それより左よりを見ると境界尾根があるのがわかる。

倒木はあるが案外道はよい。すぐのピークは要注意。南に下る方についつい引き込まれそうになる。 前回間違った所なのでここは軽くクリアーする。見覚えのある一枚岩の足場とか、 ヌタ場を通り過ぎて421mピークを目指す。倒木はあるものの下りはまあまあ乗れる。 これが峠まで続くようなら今日のルートは大当たりである。
乗れる所もあったという証拠ヌタ場健在

421mピークは山南妙見山への分岐でもある。前回はここから北西の鞍部(坂峠)へ 下って山南妙見山へ登り返した。したがってここからのルートが未知のルートとなる。 421mピークが12時25分で、442mピークが12時55分とまあまあのペース。 この442mピークから北に。

MTBで楽しめるのはこの辺りが限界。 ここを下った鞍部は地形図でもしっかりした鞍部なので両サイドに降りる道があるかと 期待したが不明瞭であった。それならと、さらに進んでみることにする。 思った通り道が徐々に悪くなってペースは遅くなってくる。基本的に 山南町側が植林、中町側が雑木。

左手下に長坂池が見えたら次の 雑木ピークに注意。周りを軽く刈り込んでいる他はなんの特徴もないピークで 踏み跡はまっすぐある。それに騙されると小野尻の集落へ下ってしまう。 地形図では左に90度曲がっているのがわかるが、これも自分がどこにいるのかが わかってこそのこと。私も危うく騙されそうになったが分岐を発見して事なきを得る。
安田坂。矢印で降りてきました押して行くのも困難

おやつを食べてちょっと元気を取り戻し、その分岐を下りきると鞍部があった。14時。 そこには両側に下る道がある。山南町側は倒木多くて下りにくそう。中町側にはしっかりした 踏み跡がある。ふと見ると、石で組まれた祠があり石仏が安置されているではないか! 思わぬ石仏にちょっとビックリする。 しかも今日供えられたと思えるようなにぎりたてのおにぎりがあった。

下山後小野尻の集落で聞いてみるとここは安田坂と呼ばれる峠だった。石仏は中町安田のだ れかがお世話しているのだろうということです。どうりで中町へは明確な踏み跡があったわけだ。 なんだか妙にうれしくて石仏の前で座り込んで眺める。真一文字の唇に切れ長の目。 まったく素朴な地蔵様です。

ここで下山しようと思ったが、せっかくここまでやって来たのだからせめて359.8mの三角点ピーク (ヲコサカ)か、地形図で点線ルートが横切っている峠(嫁入り坂)まで行ってみたい。 行く手をさえぎるブッシュをかいくぐりながら進んでいく。ご一行はようやくの頂上で 展望を楽しんでいるようだ。

ヲコサカ手前のピークまでなんとかやって来たがまったく踏み跡も見えず、ましてや MTBをどうこうというような状況ではなくなった。ご一行も下山に取りかかるというので 小新屋観音で落ち合うためにはこの辺りで下山しないと間に合わない。
植林の斜面は激下り

残念だが小野尻峠はあきらめてここから下山する。これ以降のコースはあらためて歩きで やってみたい。今回も歩きでならなんとか完走できたかもしれない。植林の斜面を ズリズリと一気に滑り降りる。すぐに谷を走る林道に飛び出す。今までのうっぷんを はらすように林道を飛ばす。小野尻の集落15時着。

近くの民家に飛び込んで先ほどの峠の名前を教えてもらう。舗装路をすいすい走って 小新屋観音へ戻ってみるとちょうどご一行も降り立ったところだった。 ドンピシャのタイミング。
地図

それじゃあみなさんも「山であそぼっ」(^o^)/~~~


ホームにもどる